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60代からの投資は遅い?始め方と退職金の運用ポイントを解説
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60代からの投資は遅い?始め方と退職金の運用ポイントを解説

2025-12-16
2025-12-16 更新

60代からの投資は遅くない!退職金の運用方法、リスクを抑えた投資戦略、取り崩しながらの資産運用について解説します。

「もう60代だから投資を始めるには遅い」——そう思っていませんか?

結論から言うと、60代からでも投資を始めるのは決して遅くありません。人生100年時代、60歳からでも30〜40年の人生が待っています。

この記事では、60代からの投資の始め方と、退職金の運用ポイントを解説します。

60代からでも投資すべき理由

理由1:まだ30〜40年ある

年齢 平均余命(男性) 平均余命(女性)
60歳 約24年 約29年
65歳 約20年 約25年
70歳 約16年 約20年
黒澤(投資アナリスト)
黒澤(投資アナリスト)

60歳の女性の平均余命は約29年。90歳近くまで生きる可能性が高いのです。30年間お金を寝かせておくのはもったいないです。

理由2:インフレに負ける

預金金利は年0.1%程度。一方、インフレ率は年2〜3%。預金だけでは実質的に目減りします。

理由3:運用しながら取り崩せる

「使うお金」と「運用するお金」を分けて考えれば、取り崩しながら運用することができます。

退職金の運用ポイント

やってはいけないこと

メリット
デメリット
銀行窓口に注意

退職金が入ると銀行から「運用相談」の連絡が来ますが、窓口で勧められる商品は手数料が高いことが多いです。慎重に判断しましょう。

退職金の分け方

用途 目安 置き場所
当面の生活費(5年分) 500〜1,000万円 預金
中期的な資金(5〜10年) 300〜500万円 債券・バランスファンド
長期運用資金 残り 株式インデックスファンド
黒澤
黒澤

5年以内に使うお金は投資に回さないのが鉄則です。暴落しても困らないよう、生活費は現金で確保しておきましょう。

60代の資産配分

リスクを抑えた配分

60代は若い世代よりリスクを抑えた配分がおすすめです。

資産クラス 20〜30代 60代
株式 100% 50〜70%
債券 0% 20〜40%
現金 0% 10〜20%

おすすめのファンド構成

ファンド 配分例
eMAXIS Slim 全世界株式 50%
eMAXIS Slim 国内債券 30%
現金(普通預金) 20%

新NISAの活用

60代でも新NISAは活用できます。

項目 内容
年齢制限 なし(何歳でも利用可能)
年間投資枠 360万円
生涯投資枠 1,800万円
非課税期間 無期限
黒澤
黒澤

60代からでも新NISAを始められます。非課税のメリットを活かして、効率的に資産運用しましょう。

取り崩しながらの運用

定率取り崩し

資産の一定割合(例:年4%)を取り崩す方法です。

資産残高 年4%取り崩し 残高(運用5%の場合)
2,000万円 80万円 約2,016万円
2,016万円 約81万円 約2,032万円
4%ルール

米国の研究では、年4%の取り崩しなら30年以上資産が持つとされています(トリニティ・スタディ)。運用しながら取り崩すことで、資産を長持ちさせられます。

定額取り崩し

毎月一定額(例:月10万円)を取り崩す方法です。

注意すべきリスク

1. 暴落リスク

60代は暴落からの回復を待つ時間が短いです。リスクを抑えた配分を心がけましょう。

2. 詐欺リスク

「高利回り」「元本保証」などの甘い言葉には注意。怪しい投資話には乗らないことが大切です。

3. 認知症リスク

将来、認知症になった場合に備えて、家族に投資状況を共有しておきましょう。

よくある質問

Q
Q1. 70代からでも投資を始められますか?
A

始められます。ただし、リスクをより抑えた配分(株式30〜50%程度)がおすすめです。また、取り崩しながらの運用を前提に計画を立てましょう。

Q
Q2. 退職金を一括で投資していいですか?
A

おすすめしません。一括投資は高値掴みのリスクがあります。1〜2年かけて分割して投資する「時間分散」がおすすめです。

Q
Q3. iDeCoは60代でも使えますか?
A

2022年の制度改正で、65歳まで加入できるようになりました。ただし、受け取りも60歳以降なので、運用期間は短くなります。新NISAの方が柔軟に使えます。

まとめ

60代からの投資についてまとめます。

  • 60代からでも投資は遅くない
  • 人生100年時代、あと30〜40年ある
  • 退職金は一括投資せず分散して投資
  • 生活費は現金で確保してから投資
  • リスクを抑えた配分(株式50〜70%)
  • 新NISAは年齢制限なしで利用可能
  • 取り崩しながら運用すれば資産は長持ち

「遅い」と諦めず、今日から投資を始めましょう。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

Tags

60代 退職金 シニア投資 老後資金 新NISA
黒澤 この記事の筆者

黒澤

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外資系金融でアナリスト経験後、独立。株式分析・経済解説を手がける。

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