AI(人工知能)関連株は一時的な調整局面を経て、2025年末にかけて再び上昇の勢いを取り戻している。
Nvidiaは12月24日に主要なテクニカル上の節目を突破し、時価総額は4.4兆ドル超で世界最大企業の座を維持。一方、AMDは年初来で約80%上昇し、Nvidiaの35%上昇を大きく上回るパフォーマンスを見せている。
Nvidiaが市場を牽引する構図は変わらず
2025年12月24日、Nvidiaの株価は194.17ドルの重要なレジスタンスラインを明確に突破した。この動きは、AI主導の強気相場がまだ続いていることを示唆している。
Nvidiaは2024年から相当上がってますよね。まだ上昇余地があるんですか?
Nvidiaの強さの源泉は、AI向けGPUへの圧倒的な需要です。データセンター向けAIチップ市場での独占的なポジションは、当面揺らぐ気配がありません。
Nvidiaの時価総額は4.4兆ドルを超え、S&P500が心理的節目の7,000に迫る中、市場全体を牽引する「北極星」としての役割を果たし続けている。
AMDがNvidiaを上回るパフォーマンス
興味深いのは、AMDが2025年に年初来約80%の上昇を記録し、Nvidiaの35%を大きく上回っている点だ。
- データセンターCPU市場でのシェア拡大
- OpenAIやOracleとの大型パートナーシップ
- AI accelerator(アクセラレーター)分野への本格参入
AMDはNvidiaの「戦略的チャレンジャー」として台頭しており、12月下旬時点で年初来70%以上の上昇を記録している。
AIインフラ株全体が急騰
Nvidiaだけでなく、AIインフラ関連株全体が2025年に大きく上昇した。
| 銘柄 | 2025年パフォーマンス |
|---|---|
| Lumentum | 4倍以上 |
| Celestica | 3倍以上 |
| Western Digital | 3倍以上 |
| Seagate | 3倍以上 |
| Micron | 3倍以上 |
これらの銘柄は、データセンターの拡大やAIインフラ需要の恩恵を受けて急成長している。
FRBの利下げが追い風に
この上昇を支えているのは、マクロ経済環境の好転だ。
12月10日、FRB(米連邦準備制度理事会)は25ベーシスポイントの利下げを実施。これにより、AIインフラへの大規模投資に必要な資本コストが低下した。
第3四半期のGDP成長率は4.3%を記録し、景気後退懸念を払拭。リスク資産への投資意欲が高まっている。
利下げでAI株が上がるのはなぜですか?
AI関連企業は巨額の設備投資が必要です。金利が下がると借入コストが減り、投資がしやすくなります。また、将来の利益の現在価値も高まるため、グロース株全般にプラスに働きます。
投資家が注目すべきポイント
AI株への投資を検討する際は、以下の点に注意が必要だ。
- AI需要は構造的な成長トレンド
- データセンター投資は今後も拡大見込み
- 大手テック企業のAI投資意欲は旺盛
- すでに大幅に上昇しており、調整リスクあり
- バリュエーション(評価額)は歴史的高水準
- 競争激化で収益性が圧迫される可能性
AI株は短期的な変動が大きい傾向があります。一括投資よりも、時間分散を意識した積立投資が適しているでしょう。
まとめ
- Nvidiaは時価総額4.4兆ドルで世界最大企業の座を維持
- AMDは年初来80%上昇でNvidiaを上回るパフォーマンス
- AIインフラ株(Lumentum、Celestica等)も3〜4倍以上に急騰
- FRBの利下げとGDP成長がAI投資を後押し
- 2025年の「サンタクロースラリー」はAI株が主役
よくある質問
AI需要は構造的な成長トレンドであり、中長期的な成長余地は残されています。ただし、すでに大幅上昇しているため、一括投資よりも積立投資でリスク分散することをおすすめします。
Nvidiaは業界リーダーとしての安定感があり、AMDは成長余地の大きいチャレンジャーです。分散投資の観点から、両方に投資するか、半導体ETF(SMH等)を活用する方法もあります。
バリュエーションの高さ、競争激化、需要の減速リスクが主なリスク要因です。また、金利上昇局面では特に影響を受けやすいため、ポートフォリオ全体のバランスを意識することが重要です。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。
投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。