検索エンジンで世界を制したGoogle。その親会社Alphabet(アルファベット)は、時価総額3.8兆ドルを超え、AIに1,000億ドル(約15兆円)の投資を計画している。その事業と今後を解説する。
Alphabetの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Alphabet Inc. |
| 設立 | 2015年(Googleは1998年) |
| 本社 | 米国カリフォルニア州マウンテンビュー |
| CEO | サンダー・ピチャイ |
| 上場市場 | NASDAQ(ティッカー:GOOGL/GOOG) |
| 時価総額 | 約3.87兆ドル(約580兆円) |
AlphabetとGoogleの関係は?
AlphabetはGoogleの持株会社です。2015年に組織再編で設立され、Google以外にも自動運転のWaymoなど複数の子会社を傘下に持っています。
事業セグメント
Alphabetは3つの事業セグメントで構成される。
1. Google Services
広告・検索・消費者向けサービスが主力。
| サービス | 月間ユーザー |
|---|---|
| Google検索 | 80億人超 |
| YouTube | 25億人 |
| Android | 30億台超 |
| Chrome | 30億人超 |
| Gmail | 18億人 |
主要7サービスで各20億人以上のユーザーを持つ。
2. Google Cloud
クラウドサービス、AIインフラを提供。
- Google Cloud Platform(GCP)
- Google Workspace(旧G Suite)
- AI/ML関連サービス
3. Other Bets
先端技術への投資事業。
- Waymo(自動運転)
- Verily(ヘルスケア)
- その他ムーンショットプロジェクト
業績推移
2024年には史上5社目となる時価総額2兆ドル(300兆円)超えを達成。
| 指標 | 2025年 |
|---|---|
| 株価上昇率 | 66% |
| 時価総額 | 3.87兆ドル |
| PER | 約25倍 |
Microsoft超えで時価総額順位も上昇した。
AI戦略
AlphabetはAIを次の成長エンジンと位置づけている。
Gemini
OpenAIのChatGPTに対抗するマルチモーダルAI。
- 2023年:「Gemini」発表
- 2024年:「Gemini 2.0」リリース
- 主要7サービス全てにGemini統合
- 月間アクティブユーザー:6.5億人
AI投資
- AI事業に1,000億ドル(約15兆円)以上を投資予定
- 新しいプログラミングコードの25%以上がAI生成
- 自社開発AI半導体「TPU」を外販開始
TPU(AI半導体)の外販
AlphabetはAI半導体「TPU(テンソル・プロセッシング・ユニット)」の第7世代「ironwood」をGoogle Cloud顧客向けに外販開始。
大手AI開発会社Anthropicに最大100万個、数百億ドルの「ironwood」を提供する計画だ。
OpenAIとの競争
ChatGPTとの競争はどうなっていますか?
激しい競争が続いています。Geminiアプリのユーザーは6.5億人まで急成長していますが、ChatGPTの8億人にはまだ及びません。ただ、Googleは検索や各種サービスへのAI統合で巻き返しを図っています。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、Googleの最新「Gemini 3」がベンチマークでChatGPTを上回るパフォーマンスを示しているという報道もある。
投資家が注目すべきポイント
株価バリュエーション
| 指標 | 数値(2025年12月時点) |
|---|---|
| 株価 | 約314ドル |
| PER | 約25倍 |
| アナリスト目標株価 | 350ドル超 |
TD CowenはGemini利用増加により目標株価を350ドルに引き上げた。
強み
- 検索市場の圧倒的シェア:世界シェア90%超
- 多角化したサービス:7つの20億人超サービス
- AI投資:TPU開発、Geminiの進化
- Waymo:自動運転のリーダー
リスク
- 規制リスク:独禁法訴訟
- 広告市場の変動:収益の大半が広告依存
- AI競争:OpenAI、Microsoftとの競争
日本での投資方法
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 米国株直接購入 | GOOGL(議決権あり)またはGOOG(議決権なし) |
| 投資信託 | S&P500・NASDAQ100連動型に含まれる |
| ETF | QQQ、VOO、VUG等で間接投資 |
まとめ
Alphabetは、検索からAIへの転換を図る巨大テック企業だ。
- 時価総額3.8兆ドル、2025年株価66%上昇
- Google検索、YouTube等で各20億人超のユーザー
- AIに1,000億ドル(約15兆円)投資を計画
- 「Gemini」でChatGPTに対抗
- 自社AI半導体「TPU」を外販開始
検索の巨人がAI時代にどう進化するか、投資家は注目すべきだ。
よくある質問(記事のおさらい)
AlphabetはGoogleの持株会社です。2015年に設立され、Google(検索、YouTube、広告等)の他、Waymo(自動運転)、Verily(ヘルスケア)などの子会社を傘下に持っています。
GeminiはGoogleが開発するマルチモーダルAIで、ChatGPTはOpenAIが開発しています。Geminiは月間ユーザー6.5億人、ChatGPTは週間8億人で、現時点ではChatGPTがリードしていますが、Geminiも急成長中です。
GOOGLは議決権付き、GOOGは議決権なしの株式です。価格はほぼ同じなので、議決権を重視するならGOOGL、そうでなければどちらでも大きな違いはありません。多くの個人投資家は流動性の高いGOOGLを選ぶことが多いです。
※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。