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AMDとは|NVIDIAを追撃するAI半導体の注目企業、時価総額3,300億ドルの実力
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AMDとは|NVIDIAを追撃するAI半導体の注目企業、時価総額3,300億ドルの実力

2025-12-28
2025-12-28 更新

NVIDIAに次ぐAI半導体企業AMD。データセンター売上94%増、OpenAIとの大型契約で株価24%急騰。Ryzen・EPYCで知られる同社の強みと今後を解説。

「NVIDIAが強すぎて、他の半導体メーカーは勝てないの?」

そんな疑問を持つ人も多いでしょう。確かにNVIDIAの独走は続いていますが、その背中を必死に追いかけている企業があります。

それがAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)。

2025年10月にはOpenAIとの大型契約発表で株価が1日で24%も急騰し、「NVIDIAの対抗馬」として改めて注目を集めました。

今回は、AMDの強みと今後の展望を解説します。

AMDってどんな会社?

読者
読者

AMDって、昔からIntelのライバルというイメージがあります。今はNVIDIAのライバルなんですか?

黒澤(株式アナリスト)
黒澤(株式アナリスト)

両方です。CPUではIntelと、AI向けGPUではNVIDIAと競合しています。ただ最近は、AI半導体分野での成長が著しく、「NVIDIAの対抗馬」という文脈で語られることが増えていますね。

AMDは1969年創業の老舗半導体メーカー。長らくIntelの影に隠れる存在でしたが、2014年にリサ・スー氏がCEOに就任してから、会社は劇的に変わりました。

リサ・スーCEOの功績
  • 2014年就任時:株価約2ドル、倒産も噂されていた
  • 2024年現在:株価200ドル超、時価総額50兆円規模に
  • 10年で株価100倍という驚異的な成長を実現

何が強いのか?4つの事業

AMDの事業は大きく4つに分かれます。

1. データセンター(AI半導体)

今、最も成長している分野です。

読者
読者

AMDのAI半導体って、NVIDIAと比べてどうなんですか?

黒澤
黒澤

正直、NVIDIAには負けています。シェアで言えばNVIDIA 7割超に対して、AMDは10-15%程度。ただ、「選択肢がNVIDIAしかない」状況を嫌う企業が増えていて、AMDに注目が集まっているんです。

AI向けGPU「MI300シリーズ」は、NVIDIAのH100に対抗する製品。性能面ではNVIDIAに及ばない部分もありますが、価格競争力では優位に立っています。

2. クライアント(PC向けCPU)

「Ryzen(ライゼン)」シリーズで知られる分野。自作PCユーザーには特におなじみですね。

Intel Coreシリーズと激しく競争していますが、近年はAMDの評価が高い状況が続いています。

3. ゲーミング

PlayStation 5やXbox向けにカスタムチップを供給。ゲーム機の「中身」を作っているのがAMDです。

4. 組み込み

産業機器や自動車向けのプロセッサ。地味ですが安定した収益源です。

OpenAIとの契約で激震

2025年10月、AMDに大きなニュースが飛び込みました。

OpenAI契約の衝撃
  • OpenAIが今後数年で合計6ギガワット規模のAMD製GPUを導入
  • これはNVIDIA一辺倒だったOpenAIの方針転換を意味する
  • 発表翌日、AMD株は24%急騰
  • 1日で時価総額が約9.5兆円増加
読者
読者

OpenAIがAMDを選んだ理由は何ですか?

黒澤
黒澤

主に2つあります。1つはコスト。NVIDIAのGPUは品薄で価格交渉が難しい。2つ目は供給リスクの分散。NVIDIA一社に依存するのは危険という判断です。

この契約は、AMDにとって単なる売上増以上の意味があります。「ChatGPTを作った会社がAMDを選んだ」という事実は、他の企業にも影響を与えるからです。

NVIDIAとの差は埋まるか?

正直に言えば、NVIDIAとの差はまだ大きいです。

項目 NVIDIA AMD
AI GPU市場シェア 70%超 10-15%
ソフトウェア基盤 CUDA(業界標準) ROCm(発展途上)
時価総額 5兆ドル 3,300億ドル

特に大きいのがソフトウェアの差

NVIDIAの「CUDA」は10年以上かけて世界中の研究者に普及しています。AMDの「ROCm」は技術的には悪くないのですが、エコシステムの厚みで圧倒的に負けています。

読者
読者

じゃあ、AMDはNVIDIAに勝てないんですか?

黒澤
黒澤

「勝つ」のは難しいかもしれません。でも「2番手として成長する」ことはできます。AI半導体市場は急拡大しているので、シェア10%でも巨大な売上になります。NVIDIAが成長すればAMDも成長する、という構図ですね。

業績は絶好調

数字を見れば、AMDの勢いがわかります。

指標 2025年Q3 前年同期比
売上高 92億ドル +36%
データセンター売上 35億ドル +94%
純利益 - +31%

特にデータセンター(AI関連)が前年比94%増と爆発的に伸びています。

2024年のAI事業売上は50億ドルを超え、2025年はさらなる成長が見込まれています。

投資する上での注意点

AMDのリスク
  1. NVIDIAとの技術格差:特にソフトウェアエコシステムで劣る
  2. PC・ゲーミング市場の成熟:成長ドライバーはAI頼み
  3. 高いバリュエーション:PER200倍超は「期待値先行」
  4. 株価の変動が激しい:ボラティリティが高い銘柄
読者
読者

NVIDIAとAMD、どっちに投資すべきですか?

黒澤
黒澤

難しい質問ですね。安定を求めるならNVIDIA、リスクを取って高リターンを狙うならAMD、という考え方もあります。ただ、両方ともS&P500やNASDAQ100に入っているので、インデックス投資で両方に投資するのも一つの手です。

日本からAMDに投資する方法

方法1:米国株として直接購入
SBI証券、楽天証券、マネックス証券などで購入可能。ティッカーは「AMD」。

方法2:投資信託やETF経由

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • QQQ(NASDAQ100 ETF)
  • SMH(ヴァンエック半導体ETF)

半導体に絞って投資したいなら、SMHがおすすめ。NVIDIAとAMDの両方が上位に入っています。

まとめ:NVIDIAの背中を追う挑戦者

AMDは、NVIDIAという巨人に挑む挑戦者です。

  • リサ・スーCEOの下で株価100倍の復活劇
  • OpenAIとの大型契約で「NVIDIA一択」に風穴
  • データセンター売上は前年比94%増
  • AI半導体市場の成長とともに、2番手でも大きく成長できる

NVIDIAに勝つのは難しくても、「一緒に成長する」ことは十分可能。AI時代の半導体投資を考えるなら、AMDは無視できない存在です。

よくある質問(記事のおさらい)

Q
Q1. AMDは何の会社ですか?
A

AMDは、CPU・GPU・AI半導体を設計する米国の半導体大手です。PC向けCPU「Ryzen」、サーバー向け「EPYC」、AI向けGPU「MI300」などが主力製品。PlayStation 5やXboxのチップも供給しています。

Q
Q2. AMDとNVIDIAの違いは何ですか?
A

NVIDIAはAI半導体市場でシェア70%超のトップ企業で、CUDAという独自のソフトウェアエコシステムが強みです。一方、AMDはシェア約10-15%ですが、価格競争力と「NVIDIA一社依存を避けたい」というニーズで追い上げています。

Q
Q3. 日本からAMDに投資できますか?
A

はい、SBI証券や楽天証券で米国株として購入できます。また、S&P500やNASDAQ100に連動する投資信託、半導体ETF(SMH)を通じた投資も可能です。


※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。