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ブラックロックとは|運用資産1,700兆円、世界最大の資産運用会社を解説
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ブラックロックとは|運用資産1,700兆円、世界最大の資産運用会社を解説

2025-12-28
2025-12-28 更新

世界最大の資産運用会社ブラックロック。運用資産11.6兆ドル(約1,700兆円)、ETFシェア世界首位。iSharesブランドで知られる同社を解説。

投資信託やETFを購入する際、必ず目にする「iShares」ブランド。

その運営元であるブラックロック(BlackRock)は、運用資産11.6兆ドル(約1,700兆円)を誇る世界最大の資産運用会社だ。その事業と投資家が知るべきポイントを解説する。

ブラックロックの基本情報

項目 内容
正式名称 BlackRock, Inc.
設立 1988年
本社 米国ニューヨーク
CEO ラリー・フィンク
上場市場 NYSE(ティッカー:BLK)
運用資産 約11.6兆ドル(約1,700兆円)
従業員 約2.1万人
読者
読者

運用資産1,700兆円って、どのくらいすごいんですか?

西山(投資信託アナリスト)
西山(投資信託アナリスト)

日本のGDP(約600兆円)の約3倍にあたります。世界中の年金基金、保険会社、個人投資家から資金を預かり運用しています。文字通り、世界最大の運用会社です。

設立の経緯

ブラックロックは1988年、8人のパートナーによりニューヨークで設立された。

当初はリスク管理サービスが主力だったが、2009年のバークレイズ・グローバル・インベスターズ(iShares運営元)買収により、ETF事業で世界首位に躍り出た。

事業内容

運用資産の内訳

ブラックロックは株式、債券、オルタナティブ(代替資産)、短期金融商品など様々な資産クラスを運用している。

iShares ETF

ブラックロックの看板事業が「iShares」ブランドのETF。

iShares ETFの規模
  • ETF純資産残高:3兆5,064億ドル
  • 世界ETF市場シェア:30.4%(首位)
  • 銘柄数:世界で1,000本以上
  • 日本上場:100銘柄以上

世界のETF市場の約3割がブラックロックという圧倒的なシェアを持つ。

主なiShares ETF

ティッカー 名称 投資対象
IVV iシェアーズ・コアS&P500 米国大型株
IEFA iシェアーズ・コアMSCI EAFE 先進国(除く米国)
EEM iシェアーズMSCIエマージング 新興国
AGG iシェアーズ・コア米国総合債券 米国債券
HYG iシェアーズiBoxxハイイールド社債 ハイイールド債

Aladdin(テクノロジー事業)

ブラックロックはリスク管理プラットフォーム「Aladdin」も提供している。

2024年にはテクノロジーサービス部門だけで約16億ドルの収入を計上し、全収入の約8%に達している。

最近の動向

プライベート資産の強化

ブラックロックは上場資産だけでなく、非上場資産への投資も強化している。

最近の買収
  • 2024年10月:インフラ投資会社GIPの買収を完了
  • プライベートクレジット投資会社HPSの買収を発表

日本市場

日本でもiShares ETFは広く利用されている。

  • 東証上場:iシェアーズS&P500(1655)、iシェアーズ・コア日経225(1329)等
  • 海外ETF:IVV、VTI等をSBI証券、楽天証券で購入可能

投資家が注目すべきポイント

ブラックロック株への投資

指標 数値(2025年12月時点)
株価 約1,000ドル
PER 約25倍
配当利回り 約2%

強み

  1. 圧倒的な規模:運用資産1,700兆円で世界首位
  2. ETFブランド力:iSharesで世界シェア30%
  3. テクノロジー:Aladdinによる安定収益
  4. プライベート資産:GIP買収で新たな成長分野

リスク

  1. 市場変動リスク:運用資産が株式市場に連動
  2. 手数料圧力:ETFの手数料引き下げ競争
  3. 規制リスク:大規模運用会社への規制強化

iSharesを使った投資戦略

個人投資家がブラックロックと関わる最も一般的な方法は、iShares ETFの購入だ。

初心者向けETFポートフォリオ例

資産クラス ETF 経費率
米国株式 IVV(S&P500) 0.03%
先進国株式 IEFA 0.07%
新興国株式 EEM 0.69%
米国債券 AGG 0.03%

まとめ

ブラックロックは、世界の資産運用業界を支配する巨人だ。

  • 運用資産11.6兆ドル(約1,700兆円)で世界最大
  • ETF「iShares」で世界シェア30.4%
  • 世界で1,000本以上のETFを提供
  • テクノロジー事業「Aladdin」も成長
  • プライベート資産への投資を強化中

投資信託やETFを購入する投資家にとって、ブラックロックは知っておくべき重要な企業だ。

よくある質問(記事のおさらい)

Q
Q1. ブラックロックとバンガードの違いは?
A

ブラックロックは運用資産11.6兆ドルで世界1位、バンガードは約7兆ドルで2位です。ブラックロックは「iShares」ブランドのETF、バンガードは「VOO」「VTI」等で知られます。両社とも低コストのインデックス投資で有名です。

Q
Q2. iSharesのETFはどこで買えますか?
A

日本では、東証上場のiShares ETF(1655、1329等)はどの証券会社でも購入可能です。海外ETF(IVV、AGG等)はSBI証券、楽天証券などで購入できます。NISA口座でも対象商品があります。

Q
Q3. ブラックロック株に投資するメリットは?
A

運用資産の増加に伴い手数料収入が増える「資産運用業」の成長を享受できます。また、配当利回り約2%と安定配当も魅力です。ただし、株式市場が下落すると運用資産が減少し、収益に影響する点には注意が必要です。


※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。