自動車部品の世界最大手、ドイツのボッシュ(Bosch)。
売上高903億ユーロ(約14.8兆円)を誇り、AI分野に25億ユーロ超の投資を計画。自動運転技術でVWとも協業する同社を解説する。
ボッシュの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Robert Bosch GmbH |
| 設立 | 1886年 |
| 本社 | ドイツ・シュトゥットガルト |
| 従業員数 | 約41.8万人 |
| 売上高 | 903億ユーロ(約14.8兆円)※2024年 |
| 上場 | 非上場(財団が所有) |
ボッシュって電動工具のイメージがありますが…
電動工具も有名ですが、売上高の約6割は自動車部品(モビリティ)事業です。世界の自動車産業を支える巨大企業で、最近は自動運転やAIにも積極投資しています。
事業セグメント
ボッシュは4つの事業領域を展開している。
1. モビリティ(売上高の62%)
自動車向け部品・システムが主力。
- パワートレイン技術
- 運転支援システム(ADAS)
- 自動運転向けソリューション
- カーマルチメディア
2024年の売上高は558億ユーロで、グループ最大の事業。
2. 産業機器テクノロジー
工場自動化、産業用機械向けのソリューション。
3. 消費財
- 電動工具(DIY・プロ向け)
- 家電製品
4. エネルギー・ビルディングテクノロジー
ビル管理システム、セキュリティシステムなど。
業績推移
| 指標 | 2024年 | 前年比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 903億ユーロ | ▲1.4% |
| 税引前利益 | 31億ユーロ | ▲35% |
| 利益率 | 3.5% | 低下 |
2024年は厳しい経済環境の中、売上高は微減となったが、長期的にはAI・自動運転への投資で成長を目指している。
AI戦略
ボッシュはAIを成長の原動力と位置づけている。
投資計画
- 2027年末までに25億ユーロ超を投資
- 過去5年で1,500件超のAI関連特許を出願
- 欧州におけるAI特許の主要出願企業
活用分野
- 製品へのAI搭載:自動運転、家電等
- 製造プロセスの効率化:工場自動化
- サービスの高度化:予知保全等
自動運転への取り組み
ボッシュは自動運転技術のリーディングカンパニーを目指している。
VW・CARIADとの協業
2025年8月発表。ボッシュとCARIAD(VWのソフトウェア子会社)は、AIベースの自動運転ソフトウェアを共同開発。
- AIを活用し、人間のドライバーのように自然に動作する運転支援システム
- 量産プロジェクトへの適用は2026年半ばを予定
- ソフトウェアスタックを完全に独自開発
Microsoftとの協力
生成AIを自動運転に活用する取り組みを推進。
売上見通し
ソフトウェア、センサー技術、高性能コンピューター等の売上高は、2030年代半ばまでに倍増し、100億ユーロを大幅に超える見込み。
日本でのボッシュ
ボッシュは日本市場にも進出している。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 日本法人売上高 | 約4,200億円(2023年) |
| 従業員数 | 約6,400人 |
| 主要企業 | ボッシュ㈱、ボッシュ・レックスロス㈱ |
投資家への示唆
ボッシュは非上場企業のため、株式を直接購入することはできない。
間接的なアプローチ
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 自動車関連株 | VW、トヨタ等の取引先に投資 |
| AI・半導体株 | ボッシュの技術サプライヤーに投資 |
| ドイツ株ETF | DAX連動ETF等 |
注目ポイント
- 自動運転市場の成長:ボッシュの主力事業に追い風
- AI投資の成否:25億ユーロ投資の成果
- EV化の進展:パワートレイン事業への影響
まとめ
ボッシュは、自動車部品で世界最大級の非上場企業だ。
- 売上高903億ユーロ(約14.8兆円)、従業員41.8万人
- モビリティ事業が売上高の62%を占める
- AI分野に2027年まで25億ユーロ超を投資
- VW・CARIADと自動運転で協業
- 2030年代半ばに自動運転関連売上100億ユーロ超を目指す
非上場のため直接投資はできないが、自動車・AI産業を理解する上で重要な企業だ。
よくある質問(記事のおさらい)
ボッシュはドイツの巨大テック企業で、主に自動車部品(モビリティ)を手がけています。売上高の約6割がモビリティ事業で、他に産業機器、電動工具、ビル管理システムなども展開しています。
ボッシュは非上場企業(財団が所有)のため、株式を直接購入することはできません。ただし、VWやトヨタなど取引先の自動車メーカー株、またはドイツ株ETFを通じた間接的なアプローチは可能です。
ボッシュは2027年末までにAI分野に25億ユーロ超を投資する計画です。過去5年で1,500件超のAI特許を出願しており、特に自動運転向けAI技術に注力しています。
※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。