「複利がすごいって聞くけど、何がすごいの?」
「単利と複利の違いは?」
複利は、長期投資で資産を増やすための最も重要な仕組みです。
この記事では、複利の仕組みと「72の法則」、資産形成への活かし方を解説します。
複利とは
複利とは、利益を再投資して、利益が利益を生む仕組みです。
単利と複利の違い
| 方式 | 仕組み |
|---|---|
| 単利 | 元本にのみ利息がつく |
| 複利 | 元本+利息に利息がつく |
具体例:100万円を年利5%で運用
| 年数 | 単利 | 複利 |
|---|---|---|
| 1年後 | 105万円 | 105万円 |
| 5年後 | 125万円 | 128万円 |
| 10年後 | 150万円 | 163万円 |
| 20年後 | 200万円 | 265万円 |
| 30年後 | 250万円 | 432万円 |
30年後には、単利と複利で約180万円の差がつきます。
「72の法則」
複利で資産が2倍になるまでの年数を簡単に計算できる法則です。
72 ÷ 年利(%)= 資産が2倍になる年数
計算例
| 年利 | 2倍になる年数 |
|---|---|
| 3% | 24年 |
| 5% | 14.4年 |
| 7% | 10.3年 |
| 10% | 7.2年 |
年利7%で運用できれば、約10年で資産が2倍になる計算です。
複利の威力:積立シミュレーション
毎月3万円を年利7%で積み立てた場合のシミュレーションです。
| 期間 | 元本 | 運用後資産 | 利益 |
|---|---|---|---|
| 10年 | 360万円 | 約520万円 | 約160万円 |
| 20年 | 720万円 | 約1,560万円 | 約840万円 |
| 30年 | 1,080万円 | 約3,530万円 | 約2,450万円 |
30年後には、元本の約3倍以上の利益が生まれています。
えっ、元本1,080万円が3,530万円になるの?
これが複利の威力です。時間が長いほど、雪だるま式に増えていきます。だから「早く始める」ことが重要なんです。
複利効果を最大化する方法
1. 早く始める
複利は時間が味方です。1年でも早く始めることで、効果が大きくなります。
2. 長く続ける
途中でやめると複利の恩恵を受けられません。暴落時も売らずに続けることが重要です。
3. 分配金を再投資する
投資信託を選ぶ際は、分配金再投資型を選びましょう。分配金を受け取ると、その分が複利に回りません。
4. コストを抑える
手数料は複利効果を削ります。信託報酬の低いインデックスファンドがおすすめです。
5. NISAを活用する
通常、運用益には約20%の税金がかかります。NISAなら非課税なので、複利効果を100%享受できます。
注意点
複利のシミュレーションは「毎年プラス運用」が前提です。実際の投資では、マイナスの年もあります。特に株式は価格変動があり、元本保証ではありません。
複利効果が活きる条件
- 長期投資(10年以上)
- 分配金再投資
- 途中で売らない
- 低コスト商品を選ぶ
よくある質問
投資信託は預金のように「年利○%」と決まっているわけではありません。ただし、分配金を再投資すれば、複利と同様の効果が期待できます。分配金再投資型のファンドを選びましょう。
毎月3万円を年利5%で積み立てた場合、20歳から60歳(40年)で約4,580万円、40歳から60歳(20年)で約1,230万円になります。20年早く始めるだけで約3,350万円の差がつきます。
まとめ
複利は、時間を味方につける資産形成の基本です。
- 複利は利益が利益を生む仕組み
- 「72の法則」で2倍になる年数がわかる
- 早く始めて、長く続けることが重要
- 分配金再投資型を選ぶ
- NISAで非課税の恩恵を最大化
「投資は早く始めたほうがいい」と言われる理由は、複利効果にあります。
※本記事は情報提供を目的としており、将来のリターンを保証するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
参考: