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暗号資産税制改正2026|申告分離課税20%はいつ実現?
節税・制度 経済・マーケット

暗号資産税制改正2026|申告分離課税20%はいつ実現?

2026-01-09
2026-01-09 更新

暗号資産の申告分離課税20%導入が議論されています。現行の最大55%から大幅軽減となる可能性も。2026年の動向と今後の見通しを解説。

「暗号資産で利益が出たけど、税金が高すぎる」

——これは多くの投資家が抱える悩みです。

現在、暗号資産の利益は「雑所得」として最大55%の税率が適用されます。しかし、申告分離課税20%の導入が検討されており、実現すれば大幅な税負担軽減となります。

この記事では、暗号資産税制改正の動向と今後の見通しを解説します。

現行の暗号資産税制

雑所得として総合課税

暗号資産(仮想通貨)の売却益は、現在「雑所得」に分類され、給与所得などと合算して課税されます。

課税所得 税率(所得税+住民税)
195万円以下 15%
330万円以下 20%
695万円以下 30%
900万円以下 33%
1,800万円以下 43%
4,000万円以下 50%
4,000万円超 55%
読者
読者

給与所得と合算って、どういうことですか?

専門家
専門家

例えば年収800万円の人が暗号資産で200万円の利益を得た場合、合計1,000万円に対して税率が適用されます。税率が上の区分に上がってしまうんです。

株式投資との比較

項目 暗号資産 株式・投資信託
課税方式 総合課税(雑所得) 申告分離課税
税率 最大55% 一律20.315%
損益通算 不可 可能
繰越控除 不可 3年間可能
損益通算・繰越控除とは

損益通算:複数の投資で出た利益と損失を相殺できる仕組み。株式で100万円の利益、別の株式で50万円の損失なら、課税対象は50万円に。

繰越控除:その年に相殺しきれなかった損失を翌年以降に繰り越せる仕組み。株式は3年間繰り越し可能。

現行制度の問題点

メリット
  • 少額利益なら税率が低い場合も
  • 確定申告で経費を計上可能
デメリット
  • 高所得者ほど税負担が重い
  • 損失が出ても他の所得と相殺不可
  • 損失の繰越控除ができない
  • 年末の含み益調整が困難

検討中の税制改正

申告分離課税20%の導入

業界団体や政治家から、暗号資産にも株式と同じ「申告分離課税20%」を適用すべきという要望が出ています。

改正が実現した場合:

  • 税率:一律20.315%
  • 損益通算:暗号資産間で可能に
  • 繰越控除:3年間可能に
読者
読者

それなら株と同じ扱いになりますね!

専門家
専門家

はい。例えば1,000万円の利益なら、現行の約450万円から約200万円に税負担が軽減されます。これは大きな違いです。

暗号資産ETFの導入検討

もう一つの大きな動きが、暗号資産ETF(上場投資信託)の導入検討です。

ETFが導入されると:

  • 証券口座で暗号資産に投資可能
  • NISAで購入できる可能性
  • 相続・贈与が簡単に
米国では既に導入済み

アメリカでは2024年1月にビットコインETFが承認され、大量の資金が流入しました。日本でもETF導入が実現すれば、機関投資家や個人投資家の参入が加速する可能性があります。

実現時期の見通し

2026年度改正には間に合わず

残念ながら、2026年度の税制改正には暗号資産の分離課税は含まれませんでした

2026年度改正の主な内容:

  • NISAの18歳未満解禁(こどもNISA)
  • 対象商品の拡充
  • 非課税枠復活ルールの変更

暗号資産税制は「継続検討」の扱いです。

2027年度以降が現実的

読者
読者

いつ実現しそうですか?

専門家
専門家

業界関係者の見方では、早くても2027年度、現実的には2028年度以降という声が多いです。政府は「投資インフラとしての環境整備」を前提としており、まずETFの法整備が先行する可能性があります。

政府・与党の姿勢

ポジティブな動き:

  • 自民党のWeb3プロジェクトチームが分離課税を提言
  • 金融庁が暗号資産の法整備を検討
  • Japan Fintech Week 2026でAI×ブロックチェーンがテーマに

慎重な姿勢:

  • マネーロンダリング対策の強化が前提
  • 取引所の監督体制整備
  • 国際的な規制動向との整合性

今できること

1. 取引履歴の保管

税制改正を待つ間も、すべての取引履歴を保管しておくことが重要です。

保管すべき情報:

  • 購入日時・価格・数量
  • 売却日時・価格・数量
  • 取引所からの入出金記録
  • ウォレット間の移動記録

2. 確定申告の準備

暗号資産で利益が出ている場合は、確定申告が必要です。

20万円以下でも住民税は申告必要

給与所得者は雑所得20万円以下なら所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要です。市区町村に住民税の申告をするか、確定申告をしましょう。

3. 長期保有戦略の検討

税制改正が実現すれば、売却益の税負担が軽減されます。

読者
読者

じゃあ、今は売らない方がいいですか?

専門家
専門家

税制だけで判断するのは危険です。暗号資産は価格変動が大きいので、「税金のために塩漬け」にして大きな含み損を抱えるリスクもあります。投資判断は総合的に行いましょう。

4. 計算ツールの活用

暗号資産の損益計算は複雑です。専用の計算ツールやサービスを活用しましょう。

主な計算サービス:

  • Cryptact(クリプタクト)
  • Gtax
  • クリプトリンク

改正実現後のシミュレーション

利益1,000万円の場合

項目 現行(総合課税) 改正後(分離課税)
税率 約43%(年収次第) 20.315%
税額 約430万円 約203万円
差額 約227万円の軽減

損失が出た場合

項目 現行 改正後(想定)
他の暗号資産利益との相殺 可能 可能
株式利益との相殺 不可 可能になる可能性
翌年への繰越 不可 3年間可能
損益通算の範囲は未確定

株式との損益通算が可能になるかは未確定です。「暗号資産間のみ」になる可能性もあります。詳細は改正内容が決定してから確認しましょう。

まとめ

暗号資産税制改正の動向をまとめます。

現行の問題点:

  • 雑所得で最大55%課税
  • 損益通算・繰越控除ができない
  • 株式との格差が大きい

検討中の改正:

  • 申告分離課税20%の導入
  • 暗号資産ETFの法整備
  • 損益通算・繰越控除の導入

実現時期:

  • 2026年度改正には含まれず
  • 2027年度以降が現実的

今できること:

  • 取引履歴の保管
  • 確定申告の準備
  • 計算ツールの活用

税制改正は確約されたものではありませんが、業界全体で要望が続いており、いずれ実現する可能性は高いと見られています。その日に備えて、記録をしっかり残しておきましょう。


※本記事は情報提供を目的としており、特定の暗号資産の購入を推奨するものではありません。
暗号資産投資にはリスクが伴います。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
※税制の詳細は変更される可能性があります。最新情報は国税庁・金融庁の公式発表をご確認ください。

よくある質問

Q
暗号資産の税率は今何%ですか?
A

雑所得として総合課税され、所得に応じて15%〜55%(住民税含む)の税率が適用されます。給与所得と合算されるため、高所得者ほど税負担が重くなります。

Q
申告分離課税20%はいつ実現しますか?
A

2026年度税制改正には含まれませんでした。業界関係者の見方では、早くても2027年度、現実的には2028年度以降と見られています。

Q
利益が20万円以下なら確定申告は不要?
A

給与所得者は所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要です。市区町村への住民税申告を忘れないようにしましょう。

Q
暗号資産ETFはNISAで買えるようになりますか?
A

ETFが日本で承認され、かつNISA対象商品に指定されれば可能性があります。ただし、実現時期は未定で、数年以上かかる見通しです。