「ドルコスト平均法って聞いたことあるけど、何?」
「一括投資と積立投資、どっちがいいの?」
投資の基本として語られる「ドルコスト平均法」。この記事では、その仕組みと一括投資との違いを解説します。
ドルコスト平均法とは
ドルコスト平均法とは、一定金額を定期的に投資し続ける方法です。
たとえば「毎月3万円をオルカンに投資する」というのがドルコスト平均法です。
仕組み
- 価格が高いとき → 少ない口数を購入
- 価格が安いとき → 多い口数を購入
これにより、平均購入単価が平準化されます。
具体例
毎月1万円を投資する場合:
| 月 | 基準価格 | 購入口数 |
|---|---|---|
| 1月 | 10,000円 | 1口 |
| 2月 | 8,000円 | 1.25口 |
| 3月 | 12,000円 | 0.83口 |
| 4月 | 10,000円 | 1口 |
4ヶ月で4万円投資し、合計4.08口を購入。平均購入単価は約9,804円となり、単純平均の10,000円より有利になっています。
一括投資との比較
「まとまった資金を一度に投資する」のが一括投資です。
それぞれの特徴
| 項目 | ドルコスト平均法 | 一括投資 |
|---|---|---|
| 投資方法 | 定額を定期的に | まとめて一度に |
| タイミング | 考えなくてよい | 重要 |
| リスク | 分散される | 集中する |
| 上昇相場 | リターンが劣る | 有利 |
| 下落相場 | 平均単価を下げられる | 損失が大きい |
どちらが有利?
結局、どっちが儲かるんですか?
バンガード社の調査では、約3分の2のケースで一括投資が有利という結果が出ています。
なぜ一括投資が有利なのか
長期的に見ると、株式市場は右肩上がりの傾向があります。
早く投資すればするほど、市場の成長を享受できる期間が長くなるため、一括投資が有利になりやすいのです。
ただし、3分の1は積立が有利
一方で、約3分の1のケースではドルコスト平均法が上回っています。市場が下落した後に回復するパターンでは、積立投資が有利になります。
ドルコスト平均法のメリット
- タイミングを考えなくてよい
- 少額から始められる
- 精神的負担が少ない
- 高値掴みを避けられる
精神的なメリットは大きい
一括投資は、投資直後に暴落すると大きなストレスになります。「もっと待てばよかった」と後悔しがち。
ドルコスト平均法なら、下落時も「安く買えている」とポジティブに捉えられます。
ドルコスト平均法のデメリット
- 上昇相場ではリターンが劣る
- 機会損失が発生する可能性
- 手数料が高い場合はコスト増
結論:どちらを選ぶべきか
- まとまった資金がある → 一括投資 or 数回に分けて投資
- 毎月の給料から投資 → ドルコスト平均法(積立)
- 投資初心者 → ドルコスト平均法で始める
- 暴落が怖い → ドルコスト平均法
新NISAでは?
新NISAのつみたて投資枠は、そもそも「積立」が前提の仕組みです。毎月コツコツ積み立てることで、自然とドルコスト平均法になります。
よくある質問
証券会社によっては100円から積立投資を始められます。まずは無理のない金額から始めて、慣れてきたら徐々に増やしていくのがおすすめです。
結論から言うと、何日でも大差ありません。「月初がいい」「月末がいい」などの説がありますが、長期で見れば誤差の範囲です。給料日の翌日など、自分が管理しやすい日を選びましょう。
どちらでも問題ありません。統計的には一括投資が有利ですが、精神的な安心感を重視するなら数回に分けて投資するのも合理的です。大切なのは、無理のない範囲で投資を続けることです。
まとめ
ドルコスト平均法は「最大利益を追求する方法」ではなく、リスクを分散しながら続けやすい方法です。
- ドルコスト平均法は定額を定期的に投資する方法
- 約3分の2のケースで一括投資が有利
- ただし精神的なメリットは大きい
- 初心者は積立から始めるのがおすすめ
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
参考: