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高齢親の資産管理|成年後見制度と家族信託の選び方2026年版
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高齢親の資産管理|成年後見制度と家族信託の選び方2026年版

2026-01-06
2026-01-06 更新

親が高齢になると、資産管理が心配になります。認知症になる前に知っておきたい成年後見制度と家族信託の違い、どちらを選ぶべきかを解説します。

「親の資産管理、このままで大丈夫?」

——親が高齢になると、認知症への備えが気になり始めます。認知症になると、預金の引き出しや不動産の売却ができなくなることも。

この記事では、高齢親の資産管理に使える成年後見制度と家族信託の違い、どちらを選ぶべきかを解説します。

認知症になるとどうなる?

資産が「凍結」される

認知症になり判断能力が低下すると、以下のことが難しくなります。

できなくなる可能性があること:

  • 銀行預金の引き出し(窓口で本人確認できない)
  • 定期預金の解約
  • 不動産の売却・賃貸契約
  • 株式・投資信託の売却
  • 生命保険の解約
読者
読者

家族でも引き出せないんですか?

青山(専門家)
青山(専門家)

基本的にはできません。たとえ子どもでも、本人の意思確認ができなければ、金融機関は対応してくれないことが多いです。介護費用が必要なのに、親のお金が使えないという事態になりかねません。

増え続ける認知症患者

厚生労働省の推計によると、2025年には高齢者の約5人に1人が認知症になるとされています。他人事ではありません。

早めの備えが大切

認知症になってからでは、対策の選択肢が限られます。親が元気なうちに、家族で話し合っておくことが重要です。

成年後見制度とは

裁判所が後見人を選任

成年後見制度は、判断能力が低下した人の財産を保護する制度です。裁判所に申立てを行い、後見人を選任してもらいます。

項目 内容
申立先 家庭裁判所
後見人 裁判所が選任(家族とは限らない)
費用 申立費用+後見人報酬(月2〜5万円程度)
開始時期 判断能力が低下した後

法定後見と任意後見

成年後見制度には2種類あります。

法定後見:

  • 判断能力が低下した後に申立て
  • 裁判所が後見人を選任
  • 家族が後見人になれないことも

任意後見:

  • 判断能力があるうちに契約
  • 自分で後見人を選べる
  • 判断能力低下後に効力発生
読者
読者

任意後見の方が良さそうですね。

青山
青山

そうです。任意後見なら、信頼できる人を自分で選べます。ただし、判断能力があるうちに契約が必要なので、早めの準備が大切です。

成年後見制度のメリット・デメリット

メリット
  • 法的な権限が明確
  • 本人の財産を守れる
  • 詐欺被害から保護できる
デメリット
  • 家族が後見人になれないことがある
  • 後見人への報酬が継続的にかかる
  • 財産の積極的な運用は難しい
  • 一度始めると原則やめられない

家族信託とは

家族に財産管理を委託

家族信託は、財産の管理・運用を信頼できる家族に任せる仕組みです。

用語 説明
委託者 財産を託す人(親)
受託者 財産を管理する人(子など)
受益者 利益を受ける人(通常は親自身)
読者
読者

成年後見とどう違うんですか?

青山
青山

家族信託は元気なうちに契約し、すぐに効力が発生します。認知症になる前から財産管理を始められるので、スムーズに移行できます。また、裁判所の関与がないので、柔軟な運用が可能です。

家族信託の活用例

例:親の自宅を信託

  1. 親(委託者)が子(受託者)に自宅を信託
  2. 親は引き続き自宅に住み続ける(受益者)
  3. 親が施設に入所したら、子が自宅を売却できる
  4. 売却代金は親の介護費用に充てる

成年後見では、自宅の売却に裁判所の許可が必要ですが、家族信託ならスムーズに売却できます。

家族信託のメリット・デメリット

メリット
  • 家族が財産を管理できる
  • 裁判所の関与がない
  • 柔軟な運用が可能
  • 認知症になる前から始められる
デメリット
  • 初期費用が高い(30〜100万円程度)
  • 信頼できる家族が必要
  • 契約内容が複雑
  • 身上監護(介護契約など)はできない

どちらを選ぶべきか

状況別の選び方

状況 おすすめの制度
親が元気で、家族に信頼できる人がいる 家族信託
親が元気で、将来の後見人を決めたい 任意後見
すでに判断能力が低下している 法定後見
家族間でトラブルの可能性がある 成年後見(専門家を後見人に)

併用も検討

家族信託と任意後見は併用も可能です。

  • 家族信託:財産管理
  • 任意後見:身上監護(介護契約、施設入所など)

両方を組み合わせることで、より包括的な備えができます。

読者
読者

どこに相談すればいいですか?

青山
青山

弁護士、司法書士、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。家族信託は契約内容が複雑なので、専門家のサポートがあると安心です。

今からできること

1. 親と話し合う

まずは、親が元気なうちに話し合いの機会を作りましょう。

話し合いのポイント:

  • 将来の介護についての希望
  • 財産の状況(預貯金、不動産など)
  • 誰に財産管理を任せたいか

2. 財産の状況を把握する

親の財産がどこにあるか把握しておきましょう。

確認すべきこと:

  • 銀行口座(どの銀行に口座があるか)
  • 不動産(登記情報)
  • 保険(加入している保険)
  • 証券口座(株式・投資信託)

3. 専門家に相談する

具体的な対策を検討する場合は、専門家に相談しましょう。

相談先:

  • 弁護士・司法書士:法的な手続き
  • 税理士:相続税・贈与税
  • ファイナンシャルプランナー:全体的な資金計画
相談のタイミング

「まだ早い」と思っているうちに相談するのがベストです。認知症の症状が出てからでは、対策の選択肢が限られます。

投資資産の管理

NISAや投資信託はどうなる?

親がNISAや投資信託を持っている場合、認知症になると売却が難しくなります。

家族信託の場合:

  • 上場株式や投資信託も信託財産に含められる
  • 受託者が売却・運用できる

成年後見の場合:

  • 投資は原則として行わない(保全が優先)
  • 売却して現金化することが多い
読者
読者

親がNISAを続けられなくなったらどうなりますか?

青山
青山

成年後見になった場合、一般的には投資を継続せず、売却して現金化することが多いです。家族信託なら、契約内容によっては運用を継続できる可能性があります。

まとめ

高齢親の資産管理についてまとめます。

認知症になると:

  • 預金の引き出し、不動産の売却が難しくなる
  • 資産が「凍結」される可能性

対策の選択肢:

  • 成年後見制度:裁判所が後見人を選任
  • 家族信託:家族に財産管理を委託
  • 任意後見:元気なうちに後見人を選ぶ

選び方のポイント:

  • 親が元気なら、家族信託か任意後見を検討
  • すでに判断能力が低下していたら、法定後見
  • 専門家に相談して、最適な方法を選ぶ

親が元気なうちに、話し合いを始めましょう。


※本記事は情報提供を目的としており、法的アドバイスではありません。
個別の対策は弁護士・司法書士等の専門家にご相談ください。

よくある質問

Q
認知症になると預金が引き出せなくなりますか?
A

本人の意思確認ができなくなると、引き出しが難しくなることが多いです。家族でも、委任状や代理人カードがなければ対応してもらえないケースがあります。

Q
成年後見と家族信託、どちらがおすすめですか?
A

親が元気で、信頼できる家族がいるなら家族信託がおすすめです。柔軟な運用ができ、裁判所の関与もありません。ただし、初期費用(30〜100万円程度)がかかります。

Q
家族信託の費用はどれくらいかかりますか?
A

初期費用として30〜100万円程度が目安です。契約書作成、登記費用、専門家への報酬などが含まれます。財産の規模や内容によって変わります。

Q
親に認知症の対策を切り出しにくいのですが…
A

「万が一のために」という切り口がおすすめです。「認知症になったら」ではなく、「入院や怪我で動けなくなった時のために」と伝えると、受け入れられやすいことが多いです。

Tags

認知症対策 成年後見制度 家族信託 資産管理 高齢者
青山 この記事の筆者

青山

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証券会社で5年勤務後、FPとして独立。NISA・iDeCoの相談実績多数。

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