「オルカンって何?」
「なぜ投資家に人気なの?」
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、通称「オルカン」は、日本で最も人気のある投資信託の1つです。
この記事では、オルカンの特徴と、なぜ多くの投資家に選ばれているのかを解説します。
eMAXIS Slim オルカンとは
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、三菱UFJアセットマネジメントが運用する全世界の株式に分散投資できるインデックス投資向けファンドです。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント |
| 設定日 | 2018年10月31日 |
| ベンチマーク | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス |
| 信託報酬 | 年0.05775%(税込) |
| 純資産総額 | 約5.5兆円(2025年12月時点) |
| 購入時手数料 | 無料 |
信託報酬0.05775%って、どれくらい安いんですか?
100万円を1年間運用しても、コストはわずか約578円です。米国のETF「VT」(経費率0.07%)よりも低いんですよ。
オルカンが人気の理由
1. 世界中に分散投資できる
オルカンは、先進国23カ国、新興国24カ国、合計約2,800銘柄に投資しています。
| 地域 | 比率(目安) |
|---|---|
| 米国 | 約63% |
| 日本 | 約5% |
| 英国 | 約3% |
| その他先進国 | 約17% |
| 新興国 | 約12% |
「これ1本で世界中の株式に投資できる」という手軽さが、初心者から上級者まで支持される理由です。
2. 業界最低水準のコスト
eMAXIS Slimシリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」というコンセプトを掲げています。
純資産総額が増えるほど信託報酬率が下がる仕組みを採用。ファンドの成長メリットが投資家に還元されます。
実際、競合ファンドが信託報酬を引き下げると、すぐに追随して引き下げる姿勢を貫いてきました。
3. 圧倒的な純資産規模
純資産総額は約5.5兆円で、国内投資信託の中でトップクラスです。
- 繰上償還(運用終了)のリスクが極めて低い
- 大規模なため効率的な運用が可能
- 多くの投資家に選ばれている信頼感
4. 新NISAとの相性が抜群
オルカンは、新NISAのつみたて投資枠・成長投資枠の両方で購入可能です。
長期・積立・分散の3原則に最も適したファンドの1つといえます。
オルカンの注意点
- 米国株が約63%を占め、真の世界分散とは言えない
- 為替リスクがある(円安で有利、円高で不利)
- 株式100%のため、短期的には大きく値下がりする可能性がある
- 元本保証ではない
全世界株式だから安全、というわけではないんですね。
はい。リーマンショック級の暴落では、一時的に50%近く下落することもあります。ただし、長期で持ち続ければ回復してきた歴史があります。
オルカンとS&P500、どっちがいい?
よく比較されるのが「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」です。
| 項目 | オルカン | S&P500 |
|---|---|---|
| 投資対象 | 全世界約2,800銘柄 | 米国500銘柄 |
| 米国比率 | 約63% | 100% |
| 分散度 | 高い | 中程度 |
| 信託報酬 | 0.05775% | 0.08140%以下 |
- 米国の成長を信じる → S&P500
- 分散を重視したい → オルカン
- 迷ったら → オルカン(より分散されているため)
どちらも優れたファンドなので、「両方持つ」という選択も問題ありません。
オルカンの始め方
SBI証券、楽天証券、マネックス証券など、ネット証券で口座を開設します。NISA口座も同時に申し込みましょう。
証券会社のサイトで「eMAXIS Slim 全世界株式」または「オルカン」で検索します。
毎月の積立金額を設定します。100円から始められる証券会社もあります。
よくある質問
証券会社によりますが、100円から積立投資を始められます。まずは少額から始めて、慣れてきたら増額するのがおすすめです。
2025年12月時点で、全世界株式インデックスファンドの中では最低水準です。楽天オルカン(0.0561%)がわずかに低いですが、実質コストではオルカンが低くなっています。
基本的には売らずに長期保有が推奨されます。老後資金として使う場合は、必要な時に必要な分だけ取り崩していくのが一般的です。
まとめ
eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)は、低コストで世界中に分散投資できるインデックスファンドです。
- 信託報酬0.05775%で業界最低水準
- 約2,800銘柄に分散投資
- 純資産総額約5.5兆円で繰上償還リスクが低い
- 新NISAのつみたて投資枠・成長投資枠で購入可能
- 迷ったらオルカンを選べば間違いなし
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。