「投資を始めたいけど、いくら貯めてからがいい?」
「生活防衛資金って聞いたことあるけど、具体的にいくら?」
投資を始める前に、まず生活防衛資金を確保しておくことが重要です。
この記事では、生活防衛資金の目安と貯め方を解説します。
生活防衛資金とは
生活防衛資金とは、失業や病気など、万が一のときに生活を守るための現金です。
投資に回したお金は、必要なときに引き出せなかったり、値下がりしている可能性があります。緊急時に使える「現金」を別で確保しておくことが大切です。
生活防衛資金の目安
一般的な目安は生活費の3〜6ヶ月分です。
世帯別の目安
| 世帯タイプ | 目安月数 | 目安金額 |
|---|---|---|
| 単身世帯 | 3〜6ヶ月分 | 60〜120万円 |
| 夫婦のみ | 3〜6ヶ月分 | 90〜180万円 |
| 子どもあり | 6〜12ヶ月分 | 180〜370万円 |
| 自営業・フリーランス | 6〜12ヶ月分 | 120〜240万円 |
※単身世帯の月平均生活費約20万円、2人以上世帯約30万円で計算(総務省 家計調査2025年)
なぜ世帯によって違う?
なぜ子どもがいると多めに必要なんですか?
子どもの教育費や医療費など、予期せぬ出費が増える可能性があるからです。また、家族を養う責任があるため、余裕を持った金額が必要です。
自営業・フリーランスは多めに
会社員と比べて、自営業・フリーランスは以下の理由で多めの資金が必要です。
- 収入の変動が大きい
- 傷病手当金がない(国民健康保険の場合)
- 失業保険がない
計算方法
生活防衛資金 = 毎月の最低限の生活費 × 目安月数
計算例
毎月の生活費が25万円、目安を6ヶ月とする場合:
25万円 × 6ヶ月 = 150万円
「最低限の生活費」で計算しましょう。家賃、光熱費、食費、保険料など、削れない固定費を基準にします。
生活防衛資金の貯め方
1. 専用口座を作る
生活費や投資資金と混ぜないよう、専用の口座を作りましょう。
2. 先取り貯金
給料が入ったら、最初に生活防衛資金用の口座に移します。「余ったら貯める」ではなく「先に貯める」が鉄則です。
3. 目標金額まで投資は我慢
生活防衛資金が貯まるまでは、投資を始めるのを我慢しましょう。順番が逆になると、緊急時に投資を損切りする羽目になります。
どこに預ける?
生活防衛資金はいつでも引き出せる状態で保管します。
| 預け先 | 特徴 |
|---|---|
| 普通預金 | いつでも引き出せる、金利はほぼゼロ |
| 定期預金(1年未満) | やや高い金利、中途解約可能 |
| ネット銀行 | 普通預金でも金利が高め |
生活防衛資金を投資に回してはいけません。いつでも現金で引き出せることが重要です。
投資との優先順位
生活防衛資金を貯めてから投資を始めるべき?
基本的にはそうです。ただし、「生活防衛資金を貯めながら、少額で投資を始める」という方法もあります。
おすすめの順番
- まず生活防衛資金の最低ライン(3ヶ月分)を確保
- 少額から投資を開始(月1万円程度)
- 生活防衛資金と投資を並行して増やす
- 生活防衛資金が目標額に達したら、投資額を増やす
よくある質問
いいえ、生活防衛資金は現金で保管するのが原則です。投資に回すと、必要なときに値下がりしている可能性があります。また、すぐに引き出せない場合もあります。
今からでも遅くありません。投資額を減らしてでも、生活防衛資金を優先して貯めましょう。緊急時に投資を売却する羽目になると、タイミングによっては大きな損失になります。
まとめ
投資を始める前に、生活防衛資金を確保することが大切です。
- 生活防衛資金の目安は生活費の3〜6ヶ月分
- 子どもがいる世帯・自営業は多めに確保
- 専用口座で管理し、投資と分ける
- 現金で保管、投資に回さない
※本記事は情報提供を目的としており、個別の財務アドバイスを提供するものではありません。
参考: