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インド株投資の注意点|成長期待は本当?リスクと投資方法を解説
投資信託

インド株投資の注意点|成長期待は本当?リスクと投資方法を解説

2025-12-17
2025-12-17 更新

インド株投資が人気ですが、リスクも大きい。人口世界一のインドへの投資は本当に有望?注意点と投資方法を解説します。

「インドは人口世界一、これから伸びる!」——そんな期待からインド株に投資する人が増えています。

確かにインドの成長ポテンシャルは高いですが、新興国特有のリスクも存在します。この記事では、インド株投資の魅力とリスク、具体的な投資方法を解説します。

インド経済の魅力

基本データ

項目 インド 日本(参考)
人口 約14億人 約1.2億人
平均年齢 28歳 48歳
GDP成長率 6〜7% 1〜2%
1人あたりGDP 約2,500ドル 約34,000ドル

成長が期待される理由

インドの成長ドライバー
  • 人口ボーナス:若い労働力が豊富
  • IT産業の強み:世界のITアウトソーシング拠点
  • 中間層の拡大:消費市場の成長
  • 政府の改革:インフラ投資、外資規制緩和
西山(資産運用アドバイザー)
西山(資産運用アドバイザー)

インドは2023年に中国を抜いて人口世界一になりました。平均年齢28歳という若さは、今後数十年の成長を支える大きな要因です。

インド株投資のリスク

リスク1:政治リスク

政治リスクとは

インドは民主主義国家ですが、政策の急な変更や規制強化のリスクがあります。2016年の「高額紙幣廃止」は経済に大きな混乱をもたらしました。

リスク2:為替リスク

期間 ルピー/円の動き
過去10年 約-30%(ルピー安)

インド・ルピーは長期的に対円で下落傾向にあります。株価が上がっても、為替で相殺されることも。

リスク3:規制・法制度のリスク

外国人投資家への規制が突然変更されることがあります。税制変更も頻繁です。

リスク4:インフラの未整備

道路、電力、物流インフラがまだ不十分な地域が多く、経済成長の障害になっています。

リスク5:流動性リスク

インド株式市場は先進国より流動性が低く、大きな売買で価格が動きやすいです。

「経済成長=株式リターン」ではない

読者
読者

経済成長率が高いから、株のリターンも高いですよね?

西山
西山

実は、GDP成長率と株式リターンには相関がないという研究があります。成長期待がすでに株価に織り込まれていると、実際のリターンは期待ほど高くならないことがあります。

オルカンに含まれるインド株

eMAXIS Slim 全世界株式のインド比率

地域 比率
米国 約62%
欧州 約16%
日本 約5%
インド 約2%
その他新興国 約5%
西山
西山

オルカンを持っているだけで、インドに約2%投資しています。追加でインド株ファンドを買う必要は基本的にありません。

インド株への投資方法

方法1:インド株投資信託

ファンド 信託報酬 特徴
iFreeNEXT インド株インデックス 0.473% Nifty50連動
iTrustインド株式 0.9828% アクティブ運用
SBI・iシェアーズ・インド株式 0.4638% SENSEX連動

方法2:オルカンで間接投資

オルカン1本で、インドを含む全世界に分散投資できます。インドの比率は時価総額に応じて自動調整されます。

方法3:インド株ETF

ETF 経費率 取引所
EPI 0.83% 米国
INDA 0.64% 米国

インド株の適正な配分

ポートフォリオの何%が適切?

配分 評価
0〜2% オルカンに含まれる分で十分
5〜10% インドに期待するなら
10%超 リスク高すぎ
1国集中の危険性

インド株が10%を超えると、ポートフォリオ全体のリスクが大きく上がります。新興国1国への集中投資は避けましょう。

よくある質問

Q
Q1. インドと中国、どちらに投資すべき?
A

どちらも新興国としてリスクがあります。中国は政治リスク(規制強化)が顕在化しており、インドは今のところ相対的に投資しやすい環境です。ただし、どちらか1国に集中するのは避けましょう。

Q
Q2. インドは長期投資に向いていますか?
A

人口動態から見て、20〜30年の長期では成長が期待できます。ただし、短期〜中期では大きく下落することもあるため、長期投資の覚悟が必要です。

Q
Q3. 新NISAでインド株ファンドを買えますか?
A

はい、買えます。つみたて投資枠では対象ファンドが限られますが、成長投資枠ではほとんどのインド株ファンドが購入可能です。

まとめ

インド株投資についてまとめます。

  • インドは人口世界一、成長ポテンシャルは高い
  • ただし政治・為替・規制リスクが大きい
  • 経済成長=株式リターンとは限らない
  • オルカンに約2%含まれている
  • 追加投資するならポートフォリオの5〜10%以内
  • 1国集中は危険、分散投資を心がける

インドへの期待は理解できますが、リスク管理を忘れずに投資しましょう。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。