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投資にいくら回すべき?適切な金額の決め方と家計の黄金比率
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投資にいくら回すべき?適切な金額の決め方と家計の黄金比率

2025-12-16
2025-12-16 更新

投資にいくら回すべき?生活防衛資金、収入の何割を投資に回すか、年代別の目安など適切な投資金額の決め方を解説します。

「投資を始めたいけど、いくら回せばいいの?」——これは投資初心者がよく悩む問題です。

結論から言うと、収入の10〜20%を投資に回すのが一般的な目安です。ただし、人それぞれ状況が異なるため、自分に合った金額を見つけることが大切です。

この記事では、投資に回す金額の決め方を解説します。

投資に回す前にやるべきこと

ステップ1:生活防衛資金を確保する

投資を始める前に、まず生活防衛資金を確保しましょう。

状況 必要な生活防衛資金
会社員(安定収入) 生活費の3〜6ヶ月分
自営業・フリーランス 生活費の6〜12ヶ月分
共働き夫婦 生活費の3ヶ月分でもOK
生活防衛資金とは

失業や病気など、万が一の時に生活を守るためのお金です。これがないと、暴落時に投資を売却せざるを得なくなります。

ステップ2:高金利の借金を完済する

以下のような高金利の借金がある場合は、投資より返済を優先しましょう。

借金の種類 金利 優先度
リボ払い 15〜18% 最優先で返済
カードローン 10〜18% 最優先で返済
消費者金融 15〜20% 最優先で返済
住宅ローン 0.5〜2% 投資と並行可能
奨学金(無利子) 0% 投資と並行可能
青山(独立系FP)
青山(独立系FP)

リボ払いの金利は年15〜18%。投資で年5〜7%のリターンを得ても、借金の利息でマイナスになります。まず借金を完済することが最優先です。

ステップ3:余裕資金を投資に回す

生活防衛資金を確保し、高金利の借金がなければ、余裕資金を投資に回しましょう

投資に回す金額の目安

収入の10〜20%が基本

一般的には、手取り収入の10〜20%を投資に回すのが目安です。

手取り年収 投資目安(10〜20%) 月額
300万円 30〜60万円/年 2.5〜5万円
400万円 40〜80万円/年 3.3〜6.7万円
500万円 50〜100万円/年 4.2〜8.3万円
600万円 60〜120万円/年 5〜10万円

家計の黄金比率

家計全体のバランスを考えた「黄金比率」を紹介します。

項目 割合
固定費(住居、保険、通信など) 50〜60%
変動費(食費、交際費など) 20〜30%
貯蓄・投資 10〜20%

年代別の投資金額目安

20代:少額からスタート

項目 内容
投資額 月5,000円〜2万円
優先順位 まず投資習慣をつける
ポイント 無理せず、続けられる金額で

30代:本格的に積立

項目 内容
投資額 月3万円〜5万円
優先順位 新NISA+iDeCoを活用
ポイント 教育費・住宅費とのバランス

40代:ラストスパートに備える

項目 内容
投資額 月5万円〜10万円
優先順位 老後資金を本格的に
ポイント 子供の教育費終了後は増額

50代:できるだけ多く

項目 内容
投資額 可能な限り多く
優先順位 退職金の運用計画も
ポイント リスクを抑えながら継続

投資金額を決めるチェックリスト

以下の項目をチェックして、自分に合った投資金額を決めましょう。

メリット
デメリット

投資金額を増やすコツ

1. 固定費を見直す

固定費 見直しポイント
通信費 格安SIMに乗り換え(月5,000円節約も可能)
保険料 不要な保険を解約
サブスク 使っていないサービスを解約

2. 先取り貯蓄・投資

給料が入ったら、使う前に自動で投資に回す仕組みを作りましょう。

3. 昇給分を投資に回す

昇給しても生活水準を上げず、増えた分を投資に回すと効率的に資産が増えます。

よくある質問

Q
Q1. 月1万円では少なすぎますか?
A

いいえ、月1万円でも20年で約411万円(年利5%)になります。無理に増やすより、続けられる金額で長く続けることが大切です。余裕ができたら徐々に増やしましょう。

Q
Q2. ボーナスも全額投資すべきですか?
A

ボーナスの全額を投資に回す必要はありません。一部を投資に回し、一部は旅行や趣味など「今を楽しむ」ために使うバランスが大切です。

Q
Q3. 家計が苦しくなったら投資額を減らしていい?
A

もちろん減らして大丈夫です。投資は無理のない範囲で続けることが大切。家計が苦しい時は月1,000円でも続けて、余裕ができたら増額しましょう。

まとめ

投資に回す金額についてまとめます。

  • まず生活防衛資金(3〜6ヶ月分)を確保
  • 高金利の借金があれば返済優先
  • 収入の10〜20%を投資に回すのが目安
  • 無理のない金額で長く続けることが大切
  • 固定費を見直して投資額を増やす
  • 先取り投資で確実に資産形成

自分の状況に合った金額で、今日から投資を始めましょう。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

Tags

投資金額 家計管理 生活防衛資金 積立投資 新NISA
青山 この記事の筆者

青山

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証券会社で5年勤務後、FPとして独立。NISA・iDeCoの相談実績多数。

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