「投資を始めたいけど、いくら回せばいいの?」——これは投資初心者がよく悩む問題です。
結論から言うと、収入の10〜20%を投資に回すのが一般的な目安です。ただし、人それぞれ状況が異なるため、自分に合った金額を見つけることが大切です。
この記事では、投資に回す金額の決め方を解説します。
投資に回す前にやるべきこと
ステップ1:生活防衛資金を確保する
投資を始める前に、まず生活防衛資金を確保しましょう。
| 状況 | 必要な生活防衛資金 |
|---|---|
| 会社員(安定収入) | 生活費の3〜6ヶ月分 |
| 自営業・フリーランス | 生活費の6〜12ヶ月分 |
| 共働き夫婦 | 生活費の3ヶ月分でもOK |
失業や病気など、万が一の時に生活を守るためのお金です。これがないと、暴落時に投資を売却せざるを得なくなります。
ステップ2:高金利の借金を完済する
以下のような高金利の借金がある場合は、投資より返済を優先しましょう。
| 借金の種類 | 金利 | 優先度 |
|---|---|---|
| リボ払い | 15〜18% | 最優先で返済 |
| カードローン | 10〜18% | 最優先で返済 |
| 消費者金融 | 15〜20% | 最優先で返済 |
| 住宅ローン | 0.5〜2% | 投資と並行可能 |
| 奨学金(無利子) | 0% | 投資と並行可能 |
リボ払いの金利は年15〜18%。投資で年5〜7%のリターンを得ても、借金の利息でマイナスになります。まず借金を完済することが最優先です。
ステップ3:余裕資金を投資に回す
生活防衛資金を確保し、高金利の借金がなければ、余裕資金を投資に回しましょう。
投資に回す金額の目安
収入の10〜20%が基本
一般的には、手取り収入の10〜20%を投資に回すのが目安です。
| 手取り年収 | 投資目安(10〜20%) | 月額 |
|---|---|---|
| 300万円 | 30〜60万円/年 | 2.5〜5万円 |
| 400万円 | 40〜80万円/年 | 3.3〜6.7万円 |
| 500万円 | 50〜100万円/年 | 4.2〜8.3万円 |
| 600万円 | 60〜120万円/年 | 5〜10万円 |
家計の黄金比率
家計全体のバランスを考えた「黄金比率」を紹介します。
| 項目 | 割合 |
|---|---|
| 固定費(住居、保険、通信など) | 50〜60% |
| 変動費(食費、交際費など) | 20〜30% |
| 貯蓄・投資 | 10〜20% |
年代別の投資金額目安
20代:少額からスタート
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 投資額 | 月5,000円〜2万円 |
| 優先順位 | まず投資習慣をつける |
| ポイント | 無理せず、続けられる金額で |
30代:本格的に積立
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 投資額 | 月3万円〜5万円 |
| 優先順位 | 新NISA+iDeCoを活用 |
| ポイント | 教育費・住宅費とのバランス |
40代:ラストスパートに備える
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 投資額 | 月5万円〜10万円 |
| 優先順位 | 老後資金を本格的に |
| ポイント | 子供の教育費終了後は増額 |
50代:できるだけ多く
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 投資額 | 可能な限り多く |
| 優先順位 | 退職金の運用計画も |
| ポイント | リスクを抑えながら継続 |
投資金額を決めるチェックリスト
以下の項目をチェックして、自分に合った投資金額を決めましょう。
投資金額を増やすコツ
1. 固定費を見直す
| 固定費 | 見直しポイント |
|---|---|
| 通信費 | 格安SIMに乗り換え(月5,000円節約も可能) |
| 保険料 | 不要な保険を解約 |
| サブスク | 使っていないサービスを解約 |
2. 先取り貯蓄・投資
給料が入ったら、使う前に自動で投資に回す仕組みを作りましょう。
3. 昇給分を投資に回す
昇給しても生活水準を上げず、増えた分を投資に回すと効率的に資産が増えます。
よくある質問
いいえ、月1万円でも20年で約411万円(年利5%)になります。無理に増やすより、続けられる金額で長く続けることが大切です。余裕ができたら徐々に増やしましょう。
ボーナスの全額を投資に回す必要はありません。一部を投資に回し、一部は旅行や趣味など「今を楽しむ」ために使うバランスが大切です。
もちろん減らして大丈夫です。投資は無理のない範囲で続けることが大切。家計が苦しい時は月1,000円でも続けて、余裕ができたら増額しましょう。
まとめ
投資に回す金額についてまとめます。
- まず生活防衛資金(3〜6ヶ月分)を確保
- 高金利の借金があれば返済優先
- 収入の10〜20%を投資に回すのが目安
- 無理のない金額で長く続けることが大切
- 固定費を見直して投資額を増やす
- 先取り投資で確実に資産形成
自分の状況に合った金額で、今日から投資を始めましょう。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。