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投資で失敗した具体例と教訓5選|初心者が学ぶべきこと
株式投資 初心者向け

投資で失敗した具体例と教訓5選|初心者が学ぶべきこと

2025-12-17
2025-12-17 更新

投資の失敗から学ぶことは多い。よくある失敗パターン5選と、そこから得られる教訓を具体例とともに解説します。

「他人の失敗から学べ」——投資においてこの言葉は非常に重要です。

この記事では、実際によくある投資の失敗パターン5選と、そこから得られる教訓を解説します。同じ失敗を繰り返さないために、ぜひ参考にしてください。

失敗例1:SNSの情報で即買い

事例

Aさん(30代会社員)は、SNSで「この株は絶対上がる!」という投稿を見て、すぐに100万円分購入。しかし、その後株価は下落し、30万円の損失を出して売却。

何が問題だったか

問題点
  • 投稿者の意図を確認しなかった
  • 自分で企業分析をしなかった
  • 「絶対」という言葉を信じた
  • すでに株価が上がった後だった(高値掴み)

教訓

教訓1

SNSの投資情報は「ポジショントーク」の可能性があります。投稿者がすでにその株を持っていて、他人に買わせて株価を上げたい場合があります。必ず自分で調べてから判断しましょう。

失敗例2:レバレッジ商品に全力投資

事例

Bさん(20代会社員)は、「レバナス(レバレッジNASDAQ)」が話題になっているのを見て、投資資金200万円のほぼ全額をレバナスに投資。その後の下落局面で資産は半分以下に。

何が問題だったか

問題点 内容
レバレッジの仕組みを理解していなかった 下落局面では2倍の損失
1商品に集中投資 分散ができていない
長期投資に向かない商品だった レバレッジは短期向け

教訓

教訓2

レバレッジ商品は長期投資に向いていません。上下を繰り返すと「逓減」という現象で、指数が元に戻っても資産は減っていることがあります。仕組みを理解せずに買うのは危険です。

黒澤(投資アナリスト)
黒澤(投資アナリスト)

レバレッジ商品は上級者向けです。初心者は通常のインデックスファンドから始めましょう。

失敗例3:生活費で投資

事例

Cさん(40代会社員)は、投資で儲けたいと思い、生活防衛資金を含めた全財産500万円を株式に投資。その後、急な出費が発生し、株価が下がっているタイミングで泣く泣く売却。100万円の損失。

何が問題だったか

問題点
  • 生活防衛資金を確保していなかった
  • 売りたくないタイミングで売らざるを得なかった
  • 投資は「余裕資金」でやるべきだった

教訓

教訓3

生活費の6ヶ月〜1年分は現金で確保してから投資を始めましょう。投資は「なくなっても生活に困らないお金」でやるものです。

投資の優先順位 内容
1. 生活防衛資金 生活費6ヶ月〜1年分を現金で
2. 余裕資金で投資 残りを投資に回す

失敗例4:1銘柄に集中投資

事例

Dさん(50代会社員)は、勤務先の株を「会社のことはよく知っているから」と退職金1,000万円で購入。その後、会社の業績悪化と不祥事で株価が80%下落。200万円になってしまった。

何が問題だったか

問題点
  • 1銘柄に集中投資
  • 勤務先の株は「収入」と「資産」の両方がリスクにさらされる
  • 「知っている」と「投資に向いている」は別

教訓

教訓4

1銘柄への集中投資は危険です。特に勤務先の株は、会社が傾くと給料も資産も同時に失う可能性があります。分散投資を心がけましょう。

黒澤
黒澤

どんなに良い会社でも、個別株に資産の10〜20%以上を投じるのは危険です。分散投資が基本です。

失敗例5:暴落でパニック売り

事例

Eさん(30代会社員)は、コツコツ積み立てていた投資信託が、市場の暴落で-30%に。「これ以上下がったら取り返しがつかない」と思い、全額売却。その後、市場は1年で回復し、売らずに持っていれば元に戻っていた。

何が問題だったか

問題点 内容
パニックに陥った 冷静な判断ができなかった
底値で売ってしまった 最悪のタイミングで売却
長期投資の原則を忘れた 短期の下落で判断した

教訓

教訓5

暴落時こそ「何もしない」が正解なことが多いです。過去の暴落(リーマンショック、コロナショック等)も、長期では回復しています。パニックで売ると、回復の恩恵を受けられません。

失敗を防ぐためのチェックリスト

チェック項目 確認
生活防衛資金を確保しているか
余裕資金で投資しているか
分散投資できているか
商品の仕組みを理解しているか
長期投資の覚悟があるか
情報元は信頼できるか
暴落時の行動を決めているか

失敗から立ち直るには

ステップ1:失敗を認める

黒澤
黒澤

まず失敗を認めることが大切です。「まだ損していない」「いつか戻る」と思い続けると、傷口が広がることがあります。

ステップ2:原因を分析する

なぜ失敗したのか、具体的に分析しましょう。

分析項目 質問
情報源 何を信じて投資したか?
判断プロセス 自分で調べたか?
リスク管理 分散できていたか?
感情 冷静だったか?

ステップ3:教訓を活かす

同じ失敗を繰り返さないよう、ルールを作りましょう。

よくある質問

Q
Q1. 失敗しない投資方法はありますか?
A

「絶対に失敗しない」方法はありません。ただし、インデックス投資で長期・分散・積立を実践すれば、大きな失敗のリスクは大幅に減らせます。

Q
Q2. 失敗した後、また投資を始めていいですか?
A

もちろんです。失敗から学んで、より賢い投資家になれます。ただし、同じ失敗を繰り返さないよう、原因分析と対策を行ってから再開しましょう。

Q
Q3. 失敗を取り返そうとハイリスク投資をしていいですか?
A

絶対にダメです。「取り返そう」という心理は、さらに大きな損失を生む原因になります。冷静に、リスクを抑えた投資から再開しましょう。

まとめ

投資の失敗例と教訓をまとめます。

  • SNSの情報を鵜呑みにしない(ポジショントークに注意)
  • レバレッジ商品は仕組みを理解してから
  • 生活防衛資金を確保してから投資
  • 1銘柄に集中投資しない(分散が基本)
  • 暴落時はパニック売りしない(長期視点を持つ)
  • 失敗しても原因分析して次に活かす

失敗は成長のチャンスです。賢く学んで、良い投資家になりましょう。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。