「投資で利益が出たけど、確定申告は必要?」「どうやって申告すればいい?」
確定申告の時期が近づくと、投資をしている人は悩むことが多いですよね。
この記事では、投資における確定申告について、必要な人・不要な人の判断基準から具体的なやり方まで解説します。
確定申告が必要な人・不要な人
まず、自分が確定申告すべきかどうかを確認しましょう。
確定申告が不要なケース
以下に該当する場合、原則として確定申告は不要です。
1. NISA口座での利益
- NISAは非課税なので、いくら利益が出ても申告不要
2. 特定口座(源泉徴収あり)を選択
- 証券会社が税金を自動で計算・納付
- 申告しなくても問題なし
3. 年間の利益が20万円以下(給与所得者)
- 給与以外の所得が20万円以下なら申告不要
- ただし、住民税の申告は別途必要
特定口座(源泉徴収あり)なら何もしなくていいんですか?
基本的にはそうです。ただし、損失の繰越や還付を受けたい場合は、あえて確定申告した方がお得なケースがあります。後ほど詳しく説明しますね。
確定申告が必要なケース
以下に該当する場合は確定申告が必要です。
1. 一般口座で取引している
- 証券会社が税金を計算してくれない
- 自分で損益を計算して申告
2. 特定口座(源泉徴収なし)を選択
- 確定申告で自分で納税
3. 複数の証券会社で取引している(損益通算したい)
- A社で利益、B社で損失がある場合
- 確定申告で損益を通算すると税金が減る
4. 損失を繰り越したい
- 今年の損失を来年以降に繰り越すには確定申告が必要
5. 外国税額控除を受けたい
- 米国株の配当で二重課税を取り戻す場合
口座の種類と税金の仕組み
特定口座(源泉徴収あり)
最も手間がかからない選択肢です。
- 証券会社が損益を計算
- 利益に対して約20%の税金を自動で徴収
- 確定申告は原則不要
投資初心者や確定申告の手間を省きたい人は、特定口座(源泉徴収あり)を選びましょう。ほとんどの証券会社でデフォルトになっています。
特定口座(源泉徴収なし)
- 証券会社が損益を計算(年間取引報告書を発行)
- 税金の徴収はされない
- 確定申告で自分で納税
一般口座
- 損益計算も自分で行う
- 確定申告も自分で行う
- 手間がかかるため、あまり選ばれない
NISA口座
- 利益は非課税
- 確定申告不要
- 損失があっても他の口座と損益通算できない点に注意
確定申告した方がお得なケース
特定口座(源泉徴収あり)でも、確定申告した方がお得なケースがあります。
ケース1:複数の証券会社で損益通算
A証券で50万円の利益、B証券で30万円の損失がある場合。
申告しない場合:
- A証券の50万円に対して約10万円の税金が取られたまま
申告する場合:
- 利益50万円 - 損失30万円 = 課税対象20万円
- 税金は約4万円に減少
- 約6万円が還付される
ケース2:損失の繰越控除
今年100万円の損失が出た場合、確定申告すれば翌年以降3年間、利益と相殺できます。
例:
- 2025年:100万円の損失(確定申告で繰越)
- 2026年:50万円の利益 → 損失と相殺して課税ゼロ
- 2027年:50万円の利益 → 残りの損失と相殺して課税ゼロ
損した年も確定申告しておくべきなんですね!
そうなんです。損失が出た年こそ確定申告が重要です。申告しないと繰越控除の権利がなくなってしまいます。
ケース3:外国税額控除
米国株の配当には、米国で10%の税金が引かれた後、日本でも約20%課税されます(二重課税)。
確定申告で外国税額控除を申請すると、米国で払った税金の一部を取り戻せます。
確定申告のやり方
必要な書類
1. 年間取引報告書
- 証券会社から1月中に届く(電子交付の場合はダウンロード)
- 特定口座なら損益が自動計算されている
2. 源泉徴収票
- 会社員は勤務先から受け取る
3. 本人確認書類
- マイナンバーカードまたは通知カード+免許証
申告方法
証券会社のサイトから「年間取引報告書」をダウンロード。複数の証券会社を使っている場合はすべて揃えましょう。
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセス。e-Taxで電子申告が便利です。
「株式等の譲渡所得」を選択し、年間取引報告書の数字を入力。複数の証券会社分をすべて入力します。
e-Taxで電子送信するか、印刷して税務署に提出。還付がある場合は、口座情報も入力しておきましょう。
申告期間
2025年分の確定申告期間は2026年2月16日〜3月15日です。
還付申告(税金を取り戻す場合)は1月1日から提出できます。
還付を受ける場合は早めに申告すると、還付金も早く振り込まれます。混雑を避けるためにも、2月中の提出がおすすめです。
確定申告の注意点
住民税の申告不要制度
所得税の確定申告をすると、その内容が住民税にも反映されます。
ただし、特定口座の利益を確定申告すると、国民健康保険料や医療費の自己負担割合に影響する場合があります。
NISA口座の損失は通算できない
NISA口座で損失が出ても、他の口座の利益と損益通算することはできません。
これはNISAのデメリットの一つです。
扶養から外れるリスク
確定申告で所得が増えると、配偶者控除や扶養控除の対象から外れる可能性があります。申告前に確認しましょう。
まとめ
投資の確定申告について解説しました。
ポイント:
- 特定口座(源泉徴収あり)なら原則申告不要
- 複数証券会社の損益通算は確定申告で
- 損失が出た年は繰越控除のために申告を
- 外国税額控除で二重課税を取り戻せる
- 申告期間は2月16日〜3月15日
確定申告は面倒に感じるかもしれませんが、税金を取り戻すチャンスでもあります。自分に該当するケースがないか確認してみてください。
よくある質問
複数の証券会社で取引して損益通算したい場合、損失を翌年以降に繰り越したい場合、外国税額控除を受けたい場合は、確定申告した方がお得です。
損失は翌年以降3年間繰り越せます。ただし、毎年確定申告を続ける必要があります。申告しない年があると繰越が途切れます。
NISAの利益は非課税なので、確定申告は不要です。ただし、NISAで損失が出ても他の口座と損益通算できない点に注意してください。
期限後でも申告は可能ですが、延滞税がかかる場合があります。還付申告の場合は、過去5年分まで遡って申告できます。