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日本株高配当ポートフォリオの作り方|銘柄選定5つのポイント
株式投資

日本株高配当ポートフォリオの作り方|銘柄選定5つのポイント

2025-12-17
2025-12-17 更新

日本株で高配当ポートフォリオを作る方法を解説。配当利回りだけでなく、財務健全性や配当の継続性を重視した銘柄選定のコツを紹介します。

「配当金で不労所得を得たい」——そんな夢を叶えるのが高配当株投資です。しかし、配当利回りが高いだけで銘柄を選ぶと失敗します

この記事では、日本株で高配当ポートフォリオを作るための銘柄選定のポイントを解説します。

高配当株投資の基本

配当利回りとは

配当利回り = 年間配当金 ÷ 株価 × 100

配当利回り 評価
1〜2% 普通
3〜4% 高配当
5%以上 超高配当(要注意)

配当利回りが高い=良い株ではない

高配当の罠

配当利回りが高い理由は2つあります。

  1. 配当金が高い(良い)
  2. 株価が下がっている(悪い)

株価が下がって配当利回りが高くなっている銘柄は、業績悪化で減配のリスクがあります。

銘柄選定の5つのポイント

ポイント1:配当利回り3%以上

基準 目安
配当利回り 3〜5%
黒澤(投資アナリスト)
黒澤(投資アナリスト)

配当利回り3%以上を目安に。ただし、5%を超える銘柄は「なぜ高いのか」を確認しましょう。株価下落が原因なら要注意です。

ポイント2:配当性向50%以下

配当性向 = 配当金総額 ÷ 純利益 × 100

配当性向 評価
30%以下 余裕あり
30〜50% 適正
50〜70% やや高め
70%以上 減配リスクあり
読者
読者

配当性向が高いとダメなんですか?

黒澤
黒澤

配当性向が高いと、利益が減った時に配当を維持できなくなります。50%以下なら、業績が多少悪化しても配当を維持できる余力があります。

ポイント3:自己資本比率40%以上

自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産 × 100

自己資本比率 評価
60%以上 優良
40〜60% 健全
20〜40% やや低め
20%以下 財務リスクあり

ポイント4:営業利益率10%以上

営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高 × 100

営業利益率 評価
15%以上 高収益
10〜15% 良好
5〜10% 普通
5%以下 低収益

ポイント5:連続配当10年以上

連続配当 評価
20年以上 最優良
10〜20年 優良
5〜10年 良好
5年未満 要確認
黒澤
黒澤

リーマンショックやコロナショックでも減配しなかった企業は、配当を維持する強い意志を持っています。

銘柄選定のチェックリスト

スクリーニング条件

項目 基準
配当利回り 3%以上
配当性向 50%以下
自己資本比率 40%以上
営業利益率 10%以上
連続配当 10年以上
時価総額 1,000億円以上

セクター分散の重要性

セクター偏りのリスク

セクター集中の危険

高配当株は特定のセクター(銀行、商社、通信など)に偏りがちです。1つのセクターに集中すると、そのセクターが不況になった時にポートフォリオ全体が大打撃を受けます。

おすすめのセクター配分

セクター 配分目安 代表銘柄例
商社 15〜20% 三菱商事、伊藤忠
銀行・金融 15〜20% 三菱UFJ、オリックス
通信 10〜15% NTT、KDDI
メーカー 10〜15% トヨタ、コマツ
不動産 10〜15% 三井不動産、住友不動産
その他 20〜30% 各種
黒澤
黒澤

1セクター20%以内を目安にしましょう。最低でも5〜10銘柄以上に分散することをおすすめします。

ポートフォリオ構築例

500万円で組む高配当ポートフォリオ例

銘柄 セクター 配分 金額
三菱商事 商社 15% 75万円
伊藤忠商事 商社 10% 50万円
三菱UFJ 銀行 15% 75万円
NTT 通信 15% 75万円
KDDI 通信 10% 50万円
トヨタ自動車 自動車 10% 50万円
JT 食品 10% 50万円
オリックス 金融 15% 75万円

期待される配当収入

項目 金額
投資総額 500万円
平均配当利回り 約3.5%
年間配当金 約17.5万円
月換算 約1.5万円

買い方のコツ

一括購入は避ける

手順 高配当株の買い方
1
銘柄リストを作る

上記のスクリーニング条件で10〜20銘柄をピックアップします。

2
少額ずつ購入

一括で買わず、数ヶ月〜1年かけて分散して購入します。

3
株価下落時に買い増し

市場全体が下落した時はチャンス。配当利回りが上がった優良銘柄を買い増します。

4
定期的に見直し

年1回程度、業績や配当方針をチェックし、必要に応じて入れ替えます。

権利確定日に注意

項目 説明
権利確定日 配当を受け取る権利が確定する日
権利付き最終日 この日までに株を買えば配当がもらえる
権利落ち日 配当権利がなくなる日(株価が下がりやすい)
黒澤
黒澤

権利確定日の直前に買うのは避けましょう。権利落ち後に株価が配当分だけ下がることが多いです。

高配当株の落とし穴

減配リスク

業績悪化で配当が減らされることがあります。減配が発表されると株価も下落するダブルパンチに。

成長性の低さ

高配当企業は成熟企業が多く、株価の大幅な上昇は期待しにくい傾向があります。

税金

配当金には約20%の税金がかかります(NISA口座なら非課税)。

よくある質問

Q
Q1. 高配当株はいくらから始められますか?
A

単元未満株(1株から購入)なら数千円から始められます。SBI証券の「S株」や楽天証券の「かぶミニ」を活用しましょう。

Q
Q2. 新NISAで高配当株を買うべき?
A

成長投資枠で購入可能です。配当金が非課税になるメリットは大きいですが、値上がり益が期待できるインデックス投資の方がNISAのメリットを活かせるという考え方もあります。

Q
Q3. 何銘柄に分散すればいい?
A

最低でも10銘柄、できれば20銘柄以上に分散するのがおすすめです。1銘柄あたり10%以内、1セクター20%以内を目安にしましょう。

まとめ

日本株高配当ポートフォリオの作り方をまとめます。

  • 配当利回りだけでなく5つの指標をチェック
  • 配当利回り3%以上、配当性向50%以下
  • 自己資本比率40%以上、営業利益率10%以上
  • 連続配当10年以上の銘柄を選ぶ
  • セクター分散で1セクター20%以内
  • 一括購入を避け分散して買う

優良な高配当株を選んで、安定した配当収入を目指しましょう。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。