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子供の投資教育|ジュニアNISA廃止後の選択肢と教え方
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子供の投資教育|ジュニアNISA廃止後の選択肢と教え方

2025-12-17
2025-12-17 更新

ジュニアNISA廃止後、子供の資産形成はどうする?子供への投資教育の方法と、親名義で運用する選択肢を解説します。

「子供にお金の教育をしたい」「将来のためにお金を貯めてあげたい」——そんな親御さんは多いでしょう。

しかし、2023年末でジュニアNISAが廃止となり、子供名義の非課税投資ができなくなりました。この記事では、ジュニアNISA廃止後の選択肢と、子供への投資教育について解説します。

ジュニアNISA廃止後の現状

ジュニアNISAとは何だったか

項目 内容
対象 0〜17歳の未成年
年間投資枠 80万円
非課税期間 5年間
制度終了 2023年末で廃止

廃止後どうなった?

既存のジュニアNISA口座

2023年までに開設したジュニアNISA口座は、18歳になるまで非課税で運用継続できます。新規の投資はできませんが、既存の資産はそのまま運用可能です。

子供名義で投資する方法

方法1:未成年口座(特定口座)

項目 内容
対象 0歳から開設可能
非課税 なし(課税)
税率 約20%
メリット 子供名義で資産形成
デメリット 非課税の恩恵がない
青山(独立系FP)
青山(独立系FP)

未成年口座は課税口座ですが、子供名義で投資の練習ができます。少額から始めて、お金の勉強をさせるには良い選択肢です。

方法2:18歳になったら新NISA

項目 内容
開始年齢 18歳から
年間投資枠 360万円
生涯投資枠 1,800万円
非課税期間 無期限

18歳になれば新NISAが使えます。それまでは親が代わりに資産形成しておく方法もあります。

親名義で子供のために運用

親のNISA枠で運用し、将来渡す

読者
読者

子供のためのお金を、親名義で運用していいんですか?

青山
青山

法的には問題ありません。親の新NISA枠で運用し、子供が成人したら贈与として渡す方法があります。ただし、贈与税に注意が必要です。

贈与税の基本

贈与額 贈与税
年間110万円以下 非課税
110万円超〜200万円 超過分の10%
200万円超〜300万円 超過分の15%
贈与のポイント

年間110万円までなら贈与税がかかりません。毎年少しずつ贈与していく「暦年贈与」が有効です。ただし、贈与契約書を作成し、記録を残しておくことが大切です。

教育資金贈与の特例

項目 内容
非課税枠 最大1,500万円
対象 30歳未満の子・孫
用途 教育費(学費、塾代等)
期限 2026年3月まで

教育資金として渡すなら、この特例を使う方法もあります。

子供への投資教育

なぜ投資教育が必要か

投資教育のメリット
  • 金融リテラシーが身につく
  • お金の価値を理解する
  • 長期的な視点が身につく
  • 詐欺に騙されにくくなる

年齢別の教え方

年齢 教え方
小学生 お小遣い帳、貯金の習慣
中学生 株式会社の仕組み、複利の概念
高校生 実際に株を買ってみる、投資信託の仕組み

具体的な教育方法

手順 子供に投資を教える方法
1
お小遣いで「投資体験」

お小遣いの一部(例:月1,000円)を「投資用」として、親が代わりに投資信託を購入。値動きを一緒に見て「お金が働く」を体験させます。

2
好きな会社の株を調べる

子供が好きなゲーム会社、お菓子会社などを一緒に調べます。「この会社の株を買うとどうなる?」を考えさせます。

3
実際に少額で購入

高校生になったら、未成年口座で実際に株を購入。1株から買える証券会社を使えば数百円から始められます。

4
運用結果を振り返る

定期的に「いくら増えた?減った?」を一緒に確認。なぜ値動きしたのかを考えさせます。

1株から買える証券会社

証券会社 特徴
SBI証券 S株で1株から購入可能
楽天証券 かぶミニで1株から
マネックス証券 ワン株で1株から
青山
青山

1株から買えるサービスを使えば、数百円から株主になれます。子供の投資教育にピッタリです。

投資教育で教えるべきこと

必ず伝えること

項目 内容
複利の力 長く続けるほど増える
リスクとリターン リターンが高いほどリスクも高い
分散投資 1つに集中しない
投資と投機の違い ギャンブルとは違う
詐欺への注意 「必ず儲かる」は詐欺

絶対に教えてはいけないこと

避けるべき教え方
  • 「投資は危険だからやめなさい」
  • 「お金の話は汚い」
  • 「株で一攫千金」
  • 短期売買で儲ける方法

よくある質問

Q
Q1. 子供に投資を教えるのは何歳から?
A

お小遣いを管理できるようになった小学校中学年(9〜10歳)からがおすすめです。最初は「貯金」から始め、徐々に「投資」の概念を教えていきます。

Q
Q2. 未成年口座の開設に必要なものは?
A

子供の本人確認書類(マイナンバーカード等)と、親権者の同意書が必要です。オンラインで手続きできる証券会社も増えています。

Q
Q3. 子供が成人したら口座はどうなる?
A

未成年口座は、18歳になると自動的に成人口座に切り替わります。その時点で新NISAの開設も可能になります。

まとめ

子供の投資教育についてまとめます。

  • ジュニアNISAは2023年末で廃止
  • 子供名義なら未成年口座(課税)で投資可能
  • 親名義で運用し、贈与で渡す方法もあり
  • 贈与税は年間110万円まで非課税
  • 投資教育は小学校中学年から始められる
  • 1株から買える証券会社で実践させる

お金の教育は、子供への最高のプレゼントです。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

Tags

子供 投資教育 ジュニアNISA 金融教育 親子
青山 この記事の筆者

青山

INVESTORS NEWS

証券会社で5年勤務後、FPとして独立。NISA・iDeCoの相談実績多数。

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