「子どものためにお金を貯めたいけど、NISAは18歳からだし…」
——そんな親御さんに朗報です。
2027年1月、18歳未満を対象とした「こどもNISA」がスタートします。年間60万円、生涯600万円の非課税枠が新設されます。
2023年に廃止されたジュニアNISAの反省を踏まえた新制度。その内容と活用法を解説します。
こどもNISA|制度の概要
基本スペック
こどもNISAって、どんな制度ですか?
18歳未満の子ども名義で開設できる非課税投資口座です。年間60万円、生涯600万円まで非課税で投資できます。新NISAのつみたて投資枠と同じ投資信託が対象です。
こどもNISAの基本スペック(2027年1月開始):
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象年齢 | 18歳未満 |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 生涯非課税限度額 | 600万円 |
| 投資対象 | つみたて投資枠対象商品 |
| 引き出し | 12歳以上は本人同意で可 |
| 口座管理者 | 親権者(原則) |
大人の新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」がありますが、こどもNISAは「つみたて投資枠」のみです。個別株やアクティブファンドへの投資はできません。
ジュニアNISAとの違い
昔あったジュニアNISAと何が違うんですか?
最大の違いは引き出し制限の緩和です。ジュニアNISAは18歳まで原則引き出せませんでしたが、こどもNISAは12歳以上なら本人同意で引き出せます。
ジュニアNISAとの比較:
| 項目 | ジュニアNISA(廃止) | こどもNISA(2027年〜) |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 80万円 | 60万円 |
| 生涯限度額 | 400万円 | 600万円 |
| 引き出し | 18歳まで原則不可 | 12歳以上は本人同意で可 |
| 中途解約 | 遡及課税あり | 遡及課税なし |
| 投資対象 | 株・投信・ETF | つみたて対象投信のみ |
ジュニアNISAは全NISA口座の約15%しか利用されず、2023年末に廃止されました。失敗の原因は「18歳までの引き出し制限」と「中途解約時の遡及課税」。急な教育資金ニーズに対応できなかったのです。こどもNISAはこれらの問題を解消しています。
活用戦略|家族で非課税枠を最大化
家族全員でいくら投資できる?
家族全員だと、年間いくら非課税で投資できますか?
夫婦と子ども2人の4人家族なら、年間840万円です。親が各360万円、子どもが各60万円。10年で8,400万円の非課税投資が可能になります。
家族構成別の年間非課税投資枠:
| 家族構成 | 親の新NISA | 子のこどもNISA | 合計 |
|---|---|---|---|
| 夫婦のみ | 720万円 | - | 720万円 |
| 夫婦+子1人 | 720万円 | 60万円 | 780万円 |
| 夫婦+子2人 | 720万円 | 120万円 | 840万円 |
| 夫婦+子3人 | 720万円 | 180万円 | 900万円 |
祖父母からの贈与活用
祖父母が孫のために投資することもできますか?
できます。祖父母から孫への贈与は、年間110万円まで贈与税がかかりません。こどもNISAの年間60万円は、この範囲内なので贈与税の心配なく祖父母が資金提供できます。
贈与を活用したスキーム例:
- 祖父母が孫に年間60万円を贈与(贈与税なし)
- 孫名義のこどもNISAで投資
- 18年間で1,080万円の贈与(全て非課税)
- 運用益も非課税で成長
教育資金一括贈与(1,500万円まで非課税)とは別枠です。両方を活用することで、より多くの資金を非課税で子どもに移転できます。
子どもへの金融教育
投資を通じた学び
子どもに投資を教えるきっかけになりそうですね。
そうですね。こどもNISAは金融教育の絶好の機会です。「自分のお金が世界中の会社に投資されている」という感覚は、早いうちから身につけておくと将来役立ちます。
年齢別の金融教育アプローチ:
| 年齢 | アプローチ | 具体例 |
|---|---|---|
| 6〜9歳 | お金の基本 | 「このお金で世界中の会社を応援しているよ」 |
| 10〜12歳 | 運用状況の共有 | 月1回、残高を一緒に確認 |
| 13〜15歳 | 投資判断への参加 | 「どの投資信託にする?」を相談 |
| 16〜18歳 | 自己管理への移行 | 口座管理を徐々に本人に移す |
おすすめの投資先
つみたて投資枠対象商品から選ぶ
こどもNISAでは何を買えばいいですか?
長期投資が前提なので、オルカン(全世界株式インデックス)がおすすめです。20年以上の運用期間があれば、世界経済の成長をしっかり取り込めます。
おすすめ商品例:
| 商品名 | 信託報酬 | 特徴 |
|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.05775% | 世界47カ国に分散 |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | 0.09372% | 米国大型株500社 |
| 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 0.192% | 楽天証券で人気 |
0歳から始めれば18年間、10歳からでも8年間の運用期間があります。短期の値動きを気にせず、インデックス投資で淡々と積み立てるのが王道です。
注意点
口座開設・管理の手間
何か注意点はありますか?
子ども名義の口座開設には、戸籍謄本など追加書類が必要になることがあります。また、子どもが18歳になると自動的に新NISA口座に移行するため、その際の手続きも必要です。
注意すべきポイント:
- 年間60万円×子ども人数分の非課税枠
- 祖父母からの贈与を活用可能
- 金融教育のきっかけに
- 12歳以上は引き出し可能
- 口座開設に追加書類が必要
- つみたて投資枠対象商品のみ
- 18歳時に新NISAへ移行手続き
- 子ども本人の証券口座も必要
まとめ
2027年1月開始の「こどもNISA」のポイントをまとめます。
制度概要:
- 対象:18歳未満
- 年間投資枠:60万円
- 生涯限度額:600万円
- 引き出し:12歳以上は本人同意で可
活用ポイント:
- 家族4人なら年間840万円の非課税投資が可能
- 祖父母からの贈与(年間110万円まで非課税)と組み合わせ可
- 金融教育のきっかけに
おすすめ商品:
- オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)
- 長期投資でインデックスファンドが王道
子どもの将来のために、2027年のスタートに向けて準備を始めましょう。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。
投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
よくある質問
2027年1月1日からスタートします。2026年度税制改正大綱に盛り込まれ、法制化される見込みです。
年間60万円、生涯で600万円が上限です。ジュニアNISAの年間80万円より減りましたが、生涯限度額は400万円から600万円に増えています。
最大の違いは引き出し制限です。ジュニアNISAは18歳まで原則引き出せませんでしたが、こどもNISAは12歳以上なら本人同意で引き出せます。
長期投資が前提なので、全世界株式インデックス(オルカン)がおすすめです。eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が信託報酬0.05775%と最安クラスです。