テック株への投資で人気のNASDAQ100指数。
2024年のリターンは25.9%、2023年は54%とS&P500を大きく上回るパフォーマンスを記録。構成銘柄からQQQでの投資方法まで解説する。
NASDAQ100とは
NASDAQ100は、NASDAQ市場に上場する金融銘柄を除いた時価総額上位100銘柄で構成される株価指数だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | NASDAQ-100 Index |
| 構成銘柄数 | 100社 |
| 特徴 | 金融銘柄を除く |
| 算出方式 | 時価総額加重平均 |
| テクノロジー比率 | 約50% |
NASDAQとNASDAQ100の違いは?
NASDAQは取引所の名前で、約3,000社が上場しています。NASDAQ100はその中から金融を除く時価総額上位100社を選んだ指数です。
構成銘柄
Magnificent 7(マグニフィセント・セブン)
NASDAQ100を代表する7銘柄が「Magnificent 7」と呼ばれる。
| 銘柄 | 特徴 |
|---|---|
| NVIDIA | AI半導体 |
| Microsoft | クラウド・AI |
| Apple | iPhone・サービス |
| Alphabet(Google) | 検索・広告・AI |
| Amazon | EC・クラウド |
| Meta | SNS・広告 |
| Tesla | EV・自動運転 |
2024年、Magnificent 7は67.3%上昇し、NASDAQ100全体を牽引した。
上位10銘柄の比率
上位10社で全体の約53%を占める(2025年10月時点)。
2025年12月の銘柄入れ替え
新規採用:
- アルナイラム(ALNY)
- フェロビアル(FER)
- インスメッド(INSM)
- モノリシック・パワー・システムズ(MPWR)
- シーゲイト・テクノロジー(STX)
- ウエスタンデジタル(WDC)
除外:
- バイオジェン、CDW、グローバルファウンドリーズ、ルルレモン、オン・セミコンダクター、トレード・デスク
S&P500との違い
| 項目 | NASDAQ100 | S&P500 |
|---|---|---|
| 銘柄数 | 100 | 約500 |
| テクノロジー比率 | 約50% | 約30% |
| 金融銘柄 | 除外 | 含む |
| ボラティリティ | 高い | 中程度 |
| リスク | より高い | 中程度 |
どちらを選べばいいですか?
リスク許容度によります。より高いリターンを狙いたいならNASDAQ100、バランスを重視するならS&P500がおすすめです。両方に分散投資する方法もあります。
パフォーマンス
| 期間 | NASDAQ100 | S&P500 |
|---|---|---|
| 2024年 | 25.9% | 約23% |
| 2023年 | 54% | 約26% |
| 過去10年(年平均) | 約19% | 約13% |
2003年初め:900ポイント台 → 2025年10月:26,000ポイント台と、約29倍に成長。
投資方法
ETF
| ティッカー | 名称 | 経費率 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| QQQ | Invesco QQQ Trust | 0.20% | 流動性が高い |
| QQQM | Invesco NASDAQ 100 ETF | 0.15% | コストが安い |
QQQは1999年設定の老舗ETFで、1株約9万円(600ドル超)と高額。少額から始めたい場合はQQQMがおすすめ。
投資信託
| 商品名 | 信託報酬 |
|---|---|
| ニッセイNASDAQ100インデックスファンド | 0.2035% |
| iFreeNEXT NASDAQ100インデックス | 0.495% |
| 楽天・NASDAQ-100インデックス・ファンド | 0.198% |
東証上場ETF
| コード | 名称 | 特徴 |
|---|---|---|
| 2568/2569 | 上場NASDAQ100米国株 | 円建てで購入可能 |
| 2631 | MAXIS NASDAQ100 | 三菱UFJアセット |
| 2840 | iFreeETF NASDAQ100 | 大和アセット |
リスクと注意点
- 集中リスク:テクノロジーセクターに約50%集中
- 上位銘柄依存:上位10銘柄で53%を占める
- ボラティリティ:S&P500より価格変動が大きい
- 為替リスク:円高で円換算リターンが減少
下落時の覚悟
NASDAQ100は上昇相場では高いリターンを得られるが、下落相場ではS&P500以上に大きく下落する傾向がある。
まとめ
NASDAQ100は、ハイテク株中心の成長指数だ。
- NASDAQ上場の金融除く大型100銘柄
- テクノロジー比率約50%、Magnificent 7が牽引
- 2024年リターン25.9%、過去10年平均約19%
- S&P500よりハイリスク・ハイリターン
- QQQ、QQQMのETFまたは投資信託で投資可能
高い成長を求める投資家に人気だが、リスクも大きいことを理解した上で投資すべきだ。
よくある質問(記事のおさらい)
NASDAQ100は「非金融」銘柄のみで構成されるルールになっています。これはテクノロジー・成長企業に特化した指数を作るためで、銀行や保険会社は別の指数(NASDAQ Financial-100)でカバーされています。
どちらもNASDAQ100に連動しますが、QQQMの方が経費率が0.05%安く(0.15%)、1株単価も低いです。長期投資やコスト重視ならQQQM、流動性や歴史を重視するならQQQがおすすめです。
はい、ニッセイNASDAQ100インデックスファンド等はつみたて投資枠でも購入可能な商品があります。QQQ等の海外ETFは成長投資枠で購入できます。
※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。