NASDAQ100指数は毎年12月に銘柄の定期入れ替えを実施します。
2025年は巨大テック企業のウエート調整が話題に。さらにFRBの金融政策がハイテク株に与える影響も注目されています。
この記事では、NASDAQ100の銘柄入れ替えとFRB政策の影響を解説します。
NASDAQ100とは
NASDAQ100って何ですか?
ナスダック市場に上場する金融業を除いた時価総額上位100社で構成される株価指数です。アップル、マイクロソフト、エヌビディアなどが含まれます。
概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 構成 | ナスダック上場の時価総額上位100社 |
| 除外 | 金融業 |
| 算出方法 | 時価総額加重平均 |
| 銘柄入れ替え | 毎年12月(第2金曜日) |
銘柄入れ替えの意義
評価を得た企業と時価総額を減らした企業の入れ替えを行うことで新陳代謝が活発となり、NASDAQ100を魅力ある指数として維持させる原動力となっています。
巨大テック企業のウエート問題
8銘柄で52%
2024年12月時点で、アルファベットを含む8銘柄がNASDAQ100においてそれぞれのウエートが4.5%を超え、**合計ウエートは約52%**となりました。
規則による調整
ナスダックの規則によると、合計ウエートは40%まで引き下げられる可能性があります。
リバランスが実施されれば、「QQQ」で知られる「インベスコQQQトラスト」など指数連動型ファンドは保有銘柄の調整を迫られます。
投資家への影響
リバランスされると何が起きますか?
巨大テック株が売られ、その他の銘柄が買われることになります。短期的には巨大テック株に売り圧力がかかる可能性があります。
FRB金融政策の影響
金融引き締めの影響
FRBはインフレを抑えるべく金融引き締めを実施。NASDAQ100もこれらの影響を受け、2022年1月終値で16,000ポイントだったのが、同年10月の終値で11,000ポイント台まで下落(約30%下落)しました。
利下げ局面での追い風
一般的に、金利が下がるとハイテク株には追い風となります:
- 成長株の評価向上:将来利益の現在価値が上昇
- 借入コスト低下:企業の投資余力が増加
- リスク資産への資金流入
2025年の状況
2025年は早期追加利下げ観測が後退しており、ハイテク株には一部逆風となっています。
バンガードはトランプ政策によりインフレが再燃し、FRBが政策金利を4%以下に下げることが困難になる可能性を警告しています。
2024年12月の銘柄入れ替え
新規採用
アクソン・エンタープライズなどが新規採用されています。
入れ替えの傾向
- 成長企業が採用される傾向
- 時価総額が縮小した企業は除外
- DX・AI関連企業の採用が続く
NASDAQ100への投資方法
ETF
| 商品名 | 特徴 |
|---|---|
| QQQ(インベスコ) | 最も取引量が多い |
| QQQM(インベスコ) | 経費率が低い |
投資信託
- ニッセイNASDAQ100インデックスファンド
- eMAXIS NASDAQ100インデックス
- iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
投資家への示唆
①巨大テック偏重のリスク
NASDAQ100は巨大テック企業の比率が高く、これらの銘柄が下落すると指数全体が大きく下げます。
②分散投資の重要性
NASDAQ100だけでなく、S&P500や全世界株式と組み合わせて分散しましょう。
③金利動向に注目
FRBの金融政策はハイテク株に大きな影響を与えます。FOMC(連邦公開市場委員会)の動向をチェックしましょう。
まとめ:NASDAQ100と金融政策
NASDAQ100のポイント:
- 毎年12月に銘柄入れ替え
- **巨大テック8銘柄で52%**のウエート
- 40%への引き下げ可能性あり
- FRBの金融政策がハイテク株に影響
- 分散投資でリスク管理
NASDAQ100に投資する際は、巨大テック偏重のリスクと金融政策の影響を理解し、適切なポートフォリオを構築しましょう。
よくある質問(記事のおさらい)
毎年12月の第2金曜日に定期入れ替えが実施されます。評価を得た企業が採用され、時価総額が縮小した企業は除外されます。
アルファベットなど8銘柄でNASDAQ100の約52%を占めています。ナスダックの規則では40%まで引き下げられる可能性があり、リバランスが実施されればQQQなどに影響が出ます。
金融引き締めはハイテク株に逆風、利下げは追い風です。2022年は金融引き締めで約30%下落しました。2025年は利下げ観測が後退しています。
ETFならQQQやQQQM、投資信託ならニッセイNASDAQ100やeMAXIS NASDAQ100などがあります。巨大テック偏重のリスクを理解し、分散投資と組み合わせましょう。