「オルカンとS&P500、どっちがいい?」
——この議論はよく耳にしますが、実は2025年、両方を上回った日本株の指数があることをご存知でしょうか。
それが「日経平均高配当株50指数」です。この記事では、この指数の特徴と、新NISAでの活用方法を解説します。
日経平均高配当株50指数とは
概要と特徴
日経平均高配当株50指数は、日経平均株価の構成銘柄から配当利回りの高い50銘柄を選んで構成される指数です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 算出開始 | 2017年1月 |
| 構成銘柄数 | 50銘柄 |
| 選定基準 | 予想配当利回り上位 |
| ウェイト | 配当利回りでウェイト付け |
| リバランス | 年1回(6月末) |
特徴:
- 日経平均採用銘柄という「優良企業」が対象
- 配当利回りが高い=株主還元に積極的な企業
- 毎年リバランスで銘柄入れ替え
構成銘柄の例(2025年時点)
上位に入りやすいのは、金融、商社、通信などのセクターです。
代表的な構成銘柄:
- 三菱UFJフィナンシャル・グループ
- 三井住友フィナンシャルグループ
- 日本たばこ産業(JT)
- 武田薬品工業
- 三菱商事
- KDDI
普通の日経平均と何が違うんですか?
日経平均は225銘柄で株価ベースのウェイトですが、高配当株50は配当利回りの高い50銘柄に絞り、配当利回りでウェイト付けしています。より「配当」に特化した指数ですね。
なぜ今、注目されているのか
2025年のパフォーマンス
2025年は日本株全体が好調でしたが、その中でも日経平均高配当株50指数は特に好成績を収めました。
背景:
- 日銀の利上げで銀行株が上昇
- 円安で商社・輸出企業が好調
- 企業の株主還元強化(増配・自社株買い)
専門家の間では、「日経平均5万円時代」の新NISA戦略として、オルカンやS&P500だけでなく、日本株の高配当株にも注目が集まっています。
「金利のある世界」と銀行株
日本経済は長年のゼロ金利から「金利のある世界」に移行しました。これが銀行株にとって追い風となっています。
金利が上がると銀行が儲かるんですね。
その通りです。銀行は預金と貸出の金利差で利益を得ます。金利が上がると、この「利ざや」が拡大します。日経平均高配当株50には銀行株が多く含まれるため、金利上昇の恩恵を受けやすい構成になっています。
投資方法
ETFで投資する
最も手軽なのは、この指数に連動するETFを購入する方法です。
| ETF名 | コード | 信託報酬 |
|---|---|---|
| NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型 | 1489 | 0.308% |
ETFのメリット:
- 株式と同様にリアルタイムで売買可能
- NISAの成長投資枠で購入可能
- 分配金が年4回受け取れる
投資信託で投資する
投資信託でも投資可能です。
投資信託のメリット:
- 100円から積立可能
- 分配金を自動再投資できる
- クレカ積立でポイントが貯まる
配当金を受け取りたいならETF、配当金を再投資して複利効果を最大化したいなら投資信託がおすすめです。
メリット・デメリット
メリット
- 配当金が定期的にもらえる(インカムゲイン)
- 日本株への分散投資ができる
- 為替リスクがない(円建て資産)
- オルカン・S&P500との分散効果
- 「金利のある世界」で恩恵を受けやすい
- 値上がり益(キャピタルゲイン)はS&P500に劣る可能性
- 日本経済の成長性への懸念
- 減配リスク(業績悪化で配当が減る)
- 50銘柄では分散が不十分という見方も
オルカン・S&P500との比較
| 項目 | 日経高配当50 | オルカン | S&P500 |
|---|---|---|---|
| 地域 | 日本のみ | 全世界(米国60%) | 米国のみ |
| 銘柄数 | 50 | 約3,000 | 500 |
| 配当利回り | 約3〜4% | 約1.5% | 約1.3% |
| 為替リスク | なし | あり | あり |
| 成長期待 | 中 | 高 | 高 |
結局、どれがいいんですか?
「これが正解」というものはありません。オルカンやS&P500を軸にしつつ、日本株の高配当指数を「補完」として加えるという考え方がバランスが良いでしょう。
NISAでの活用術
成長投資枠で購入
日経平均高配当株50に連動するETFや投資信託は、NISAの成長投資枠で購入可能です。
活用例:
- つみたて投資枠:オルカンやS&P500(年120万円)
- 成長投資枠:日経平均高配当株50(年240万円の一部)
配当金の非課税メリット
NISAで購入すると、配当金(分配金)も非課税になります。
計算例:
- 投資額:100万円
- 配当利回り:3.5%
- 年間配当金:3.5万円
通常口座なら約7,000円の税金がかかりますが、NISAなら全額手取りです。
どのくらいの比率で持つべきか
| 投資スタイル | 日本高配当の比率目安 |
|---|---|
| オルカン中心 | 10〜20% |
| S&P500中心 | 10〜30% |
| バランス型 | 20〜30% |
上記はあくまで目安です。日本に住み、日本円で生活する以上、日本株を一定程度持つことは「為替リスクの軽減」という意味もあります。
2026年の見通し
日本株への追い風
2026年も日本株、特に高配当株には追い風が続きそうです。
ポジティブ要因:
- 日銀の緩やかな利上げ継続(銀行株に有利)
- 企業の株主還元強化(増配・自社株買い)
- 海外投資家の日本株買い
- 円安メリットを享受する企業
注意点:
- 米国景気後退リスク
- 中国経済の減速
- 地政学リスク
専門家の間では、2026年の日本株について「強気・やや強気」という見方が多数派です。日経平均の予想レンジは4万5,800円〜5万9,000円とされています。
まとめ
日経平均高配当株50指数についてまとめます。
指数の特徴:
- 日経平均から配当利回りの高い50銘柄を選定
- 銀行、商社、通信などが中心
- 2025年はオルカン・S&P500を上回る好成績
投資方法:
- ETF(1489)で購入可能
- 投資信託でも投資可能
- NISAの成長投資枠で非課税運用
活用のポイント:
- オルカン・S&P500の「補完」として
- 配当金を受け取りたい人に最適
- 日本株への分散効果
- 為替リスクの軽減
「オルカン・S&P500一択」から一歩進んで、日本株の高配当指数も検討してみてはいかがでしょうか。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。
投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
よくある質問
日経平均株価の構成銘柄から、予想配当利回りの高い50銘柄を選んで構成される指数です。配当利回りでウェイト付けされ、年1回リバランスされます。
「どちらが良い」とは言えません。2025年は日経平均高配当株50の方が好成績でしたが、長期的にはS&P500の方が値上がり益が期待できる可能性もあります。分散投資の一環として検討するのがおすすめです。
はい、成長投資枠で購入可能です。ETF(1489)または投資信託で投資できます。配当金(分配金)も非課税になります。
オルカンやS&P500を中心にしている場合、10〜30%程度を日本高配当株に配分するのが一つの目安です。個人の投資目的やリスク許容度によって調整してください。