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新NISAで1,000万円貯める現実的なプラン|月額・期間別シミュレーション
NISA・iDeCo

新NISAで1,000万円貯める現実的なプラン|月額・期間別シミュレーション

2025-12-16
2025-12-16 更新

「新NISAで1,000万円を貯めるには何年かかる?」——月1万円から月10万円まで、積立金額と期間別に資産シミュレーションを紹介。あなたに合った現実的なプランを見つけましょう。

「新NISAで1,000万円を貯めるには、毎月いくら積み立てればいい?」「何年かかる?」——そんな疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。

結論から言うと、月3万円の積立を20年続ければ、年利5%で約1,233万円になります。

この記事では、月額・期間・想定利回り別に資産シミュレーションを紹介し、あなたに合った1,000万円達成プランを提案します。

新NISAの基本をおさらい

年間投資枠と生涯投資枠

新NISAは、投資の利益にかかる税金(約20%)がゼロになる制度です。

項目 つみたて投資枠 成長投資枠
年間投資上限 120万円 240万円
投資対象 投資信託(長期投資向け) 株式・投資信託
買い方 積立のみ 一括・積立どちらも可
  • 年間投資上限:合計360万円(月30万円)
  • 生涯投資枠:1,800万円
読者
読者

年間360万円も投資できるんですね。でも、そんなにお金ありません…

青山(専門家)
青山(専門家)

大丈夫です。枠を使い切る必要はありません。月1万円でも、月3万円でも、自分のペースで積み立てればOKです。大切なのは「続けること」です。

月額別シミュレーション(年利5%想定)

月1万円の場合

期間 元本 運用益 資産総額
10年 120万円 +35万円 約155万円
15年 180万円 +87万円 約267万円
20年 240万円 +171万円 約411万円
30年 360万円 +472万円 約832万円

月1万円でも、30年続ければ約830万円になります。1,000万円には届きませんが、年利7%なら約1,220万円に到達します。

月3万円の場合

期間 元本 運用益 資産総額
10年 360万円 +106万円 約466万円
15年 540万円 +261万円 約801万円
20年 720万円 +513万円 約1,233万円
30年 1,080万円 +1,417万円 約2,497万円

月3万円なら、20年で1,000万円を達成できます。

月5万円の場合

期間 元本 運用益 資産総額
10年 600万円 +176万円 約776万円
15年 900万円 +436万円 約1,336万円
20年 1,200万円 +855万円 約2,055万円

月5万円なら、15年で1,000万円を超えます

月10万円の場合

期間 元本 運用益 資産総額
5年 600万円 +80万円 約680万円
8年 960万円 +183万円 約1,143万円
10年 1,200万円 +353万円 約1,553万円

月10万円なら、8年で1,000万円を達成できます。

1,000万円達成に必要な月額と期間の早見表

年利5%想定

目標期間 必要な月額 元本 運用益
10年 約6.5万円 780万円 +220万円
15年 約3.8万円 684万円 +316万円
20年 約2.5万円 600万円 +400万円
25年 約1.7万円 510万円 +490万円
30年 約1.2万円 432万円 +568万円
読者
読者

30年かければ、月1.2万円でも1,000万円になるんですね!

青山
青山

そうなんです。複利の力は偉大です。期間が長くなるほど、元本に対する運用益の割合が大きくなります。

想定利回りによる違い

年利3%・5%・7%の比較(月3万円×20年)

想定年利 元本 運用益 資産総額
3% 720万円 +265万円 約985万円
5% 720万円 +513万円 約1,233万円
7% 720万円 +842万円 約1,562万円

年利が2%違うだけで、20年後の資産は約330万円も変わります。

どの利回りを想定すべき?

想定年利 根拠
3% 保守的。債券を含むバランスファンド向け
5% 標準的。全世界株式・S&P500の長期平均より控えめ
7% 楽観的。米国株式の長期平均に近い
参考

S&P500の過去30年の年平均リターンは約10%前後ですが、将来を保証するものではありません。シミュレーションには5%程度を使うのが現実的です。

あなたに合った1,000万円達成プラン

プランA:月1万円で30年プラン

  • 対象:投資に回せるお金が少ない方、20代〜30代前半
  • 月額:1万円
  • 期間:30年
  • 想定資産:約832万円(年利5%)、約1,220万円(年利7%)
青山
青山

「無理なく続ける」ことを最優先にするプランです。収入が増えたら積立額を増やしていきましょう。

プランB:月3万円で20年プラン

  • 対象:30代〜40代前半で余裕がある方
  • 月額:3万円
  • 期間:20年
  • 想定資産:約1,233万円(年利5%)

バランスの取れた王道プランです。つみたて投資枠(年120万円=月10万円)の範囲内で、無理なく続けられます。

プランC:月5万円で15年プラン

  • 対象:40代で老後資金を効率的に貯めたい方
  • 月額:5万円
  • 期間:15年
  • 想定資産:約1,336万円(年利5%)

子育てが一段落した40代からでも、15年あれば1,000万円を超えられます。

プランD:月10万円で10年プラン

  • 対象:収入に余裕があり、短期間で資産を作りたい方
  • 月額:10万円
  • 期間:10年
  • 想定資産:約1,553万円(年利5%)

つみたて投資枠の上限(月10万円)をフル活用するプランです。

1,000万円達成を成功させる5つのコツ

1. できるだけ早く始める

複利効果は時間が長いほど大きくなります。「もう少し勉強してから」「お金が貯まってから」と先延ばしにするのはもったいないです。

読者
読者

今すぐ始めるのと、1年後に始めるのでは、そんなに差が出るんですか?

青山
青山

例えば、月3万円を年利5%で運用する場合、1年早く始めるだけで20年後の資産は約37万円増えます。「今日が一番若い日」です。

2. 自動積立を設定する

毎月手動で買い付けるのではなく、自動積立を設定しましょう。

  • 給料日直後に引き落とし
  • クレジットカード積立でポイントも獲得

「お金があると使ってしまう」という方でも、先に引き落とされれば確実に投資できます。

3. 低コストのインデックスファンドを選ぶ

信託報酬の高い商品を選ぶと、複利効果が削られてしまいます。

おすすめ商品 信託報酬
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 0.05775%
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 0.0814%

4. 暴落でも売らない

積立投資中に暴落が来ても、絶対に売らないこと。

ドルコスト平均法では、価格が下がったときは「安く買えるチャンス」です。むしろ暴落は長期投資家にとってはプラスになることもあります。

5. 余裕ができたら増額する

昇給やボーナス、子育て終了などで余裕ができたら、積立額を増やしましょう。

ケース 増額タイミング
昇給 昇給分の50%を積立に上乗せ
ボーナス ボーナスの20%を投資
子育て終了 教育費分を積立に振り替え

1,000万円では足りない?2,000万円を目指すなら

「老後2,000万円問題」を意識して、1,000万円ではなく2,000万円を目指す方もいるでしょう。

2,000万円達成シミュレーション(年利5%)

月額 必要期間
3万円 約28年
5万円 約22年
7万円 約18年
10万円 約14年
ポイント

新NISAの生涯投資枠は1,800万円です。2,000万円の資産を作るには、元本1,800万円+運用益200万円が必要。年利5%で運用すれば、十分に達成可能な数字です。

シミュレーションの注意点

将来のリターンは保証されない

シミュレーションはあくまで「想定」です。実際の運用成果は、市場環境によって大きく変わります。

  • シミュレーションを上回ることもある
  • 逆に、損失が出る年もある

「必ずこうなる」と思い込まないことが大切です。

インフレも考慮する

20年後、30年後の1,000万円は、今の1,000万円と同じ価値ではありません。インフレで物価が上がれば、お金の実質的な価値は下がります。

その意味でも、「預金だけ」ではなく、インフレに対応できる株式への投資が重要になります。

まとめ

新NISAで1,000万円を貯めるための現実的なプランを紹介しました。

  • 月1万円×30年:約832万円(年利5%)
  • 月3万円×20年約1,233万円(年利5%)
  • 月5万円×15年:約1,336万円(年利5%)
  • 月10万円×10年:約1,553万円(年利5%)

大切なのは、「いくら投資するか」よりも「何年続けるか」です。

少額でも、今日から始めることが1,000万円への第一歩になります。

よくある質問

Q
Q1. 月1万円でも1,000万円を達成できますか?
A

年利5%では30年でも約832万円ですが、年利7%なら約1,220万円になります。ただし、リターンは保証されません。確実に1,000万円を目指すなら、積立額を月1.5〜2万円に増やすことをおすすめします。

Q
Q2. 何歳から始めれば間に合いますか?
A

65歳までに1,000万円を目指すなら、45歳で月5万円、35歳で月3万円、25歳で月1.5万円程度から始めれば達成可能です(年利5%想定)。早く始めるほど少額で済みます。

Q
Q3. つみたて投資枠と成長投資枠、どちらを使うべきですか?
A

初心者はつみたて投資枠だけで十分です。年間120万円(月10万円)まで積立投資ができます。それ以上投資したい場合は、成長投資枠も活用しましょう。

Q
Q4. 年利5%は現実的ですか?
A

全世界株式や米国株式の長期平均リターンは5〜7%程度です。ただし、年によって大きく変動し、マイナスになる年もあります。20年以上の長期投資を前提にすれば、5%は現実的な想定といえます。

Q
Q5. 途中で積立額を変更しても大丈夫ですか?
A

もちろん大丈夫です。収入が減ったら減額し、余裕ができたら増額するのが現実的です。大切なのは「やめないこと」。積立を完全にストップするのは避けましょう。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

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新NISA 資産形成 シミュレーション 積立投資 1000万円
青山 この記事の筆者

青山

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証券会社で5年勤務後、FPとして独立。NISA・iDeCoの相談実績多数。

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