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PER・PBR・ROEとは|株式投資の基本指標をわかりやすく解説
投資基礎知識 株式投資

PER・PBR・ROEとは|株式投資の基本指標をわかりやすく解説

2025-12-28
2025-12-28 更新

株式投資の基本指標PER・PBR・ROEをわかりやすく解説。計算方法、目安、3つの関係性を紹介。割安株・成長株を見極める方法がわかる。

株式投資で銘柄を分析する際に欠かせない「PER」「PBR」「ROE」。

この3つの指標を理解すれば、割安株や成長株を見極める基礎が身につく。計算方法から活用法までわかりやすく解説する。

PER(株価収益率)とは

基本

PER(Price Earnings Ratio)は「株価収益率」とも呼ばれ、株価が利益の何倍かを示す指標だ。

PERの計算式

PER = 株価 ÷ 1株あたりの純利益(EPS)

例:株価1,500円、EPS100円の場合
→ PER = 1,500 ÷ 100 = 15倍

意味

PERは「今の株価を回収するのに、利益何年分必要か」を表す。

  • PER15倍 → 今の利益が15年続けば株価分の利益を得られる
  • PERが低いほど「割安」と判断される

目安

PER 判断
15倍未満 割安
15倍程度 適正
15倍以上 割高
読者
読者

PERが低ければ必ず買いですか?

青山(ファイナンシャルプランナー)
青山(ファイナンシャルプランナー)

いいえ、業種によって目安は異なります。成長企業はPER50倍以上でも買われることがあり、成熟産業はPER10倍でも割高とみなされることもあります。同業種内で比較するのが基本です。

PBR(株価純資産倍率)とは

基本

PBR(Price Book-value Ratio)は「株価純資産倍率」とも呼ばれ、株価が純資産の何倍かを示す指標だ。

PBRの計算式

PBR = 株価 ÷ 1株あたりの純資産(BPS)

例:株価1,000円、BPS1,000円の場合
→ PBR = 1,000 ÷ 1,000 = 1倍

意味

PBRは「株価が会社の解散価値の何倍か」を表す。

  • PBR1倍 → 株価と純資産が同じ=会社を解散したら株価分が戻る
  • PBR1倍未満 → 純資産より株価が安い=「解散価値割れ」で割安

目安

PBR 判断
1倍未満 割安(解散価値割れ)
1倍 解散価値と同等
1倍以上 成長期待を織り込み

日本企業はPBR1倍割れの企業が多く、東証から改善要請が出されている。

ROE(自己資本利益率)とは

基本

ROE(Return On Equity)は「自己資本利益率」とも呼ばれ、株主のお金をどれだけ効率的に利益に変えたかを示す指標だ。

ROEの計算式

ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100(%)

例:純利益100億円、自己資本1,000億円の場合
→ ROE = 100 ÷ 1,000 × 100 = 10%

意味

ROEは「株主が投資したお金で、会社が何%の利益を稼いだか」を表す。

  • ROEが高いほど「経営効率が良い」と評価される
  • 投資家は自分のお金が効率よく増えることを望む

目安

ROE 判断
10%以上 効率的な経営
8%程度 平均的
5%以下 改善が必要

3つの指標の関係

PER・PBR・ROEには重要な関係式がある。

関係式

PBR = PER × ROE

または

ROE = PBR ÷ PER

関係式の意味

  • 高ROEの企業はPBRが高くなりやすい(成長期待)
  • 高ROEの企業はPERも高くなりやすい(割高に見える)

投資判断への活用

「高ROEで低PBR」の企業があれば、割安の可能性がある。

例えば:

  • ROE15%(効率的)
  • PBR0.8倍(解散価値割れ)
    → 市場に見落とされている「お宝銘柄」かもしれない

実践的な活用法

同業他社との比較

銘柄 PER PBR ROE 判断
A社 10倍 0.8倍 8% 割安?
B社 20倍 1.5倍 7.5% 割高?
C社 15倍 1.2倍 8% 適正?

A社は同業他社と比べてPER・PBRが低く、ROEも遜色ないため、割安の可能性がある。

注意点

注意点
  • 業種によって適正水準は異なる
  • 一時的な利益で指標が歪むことがある
  • 1つの指標だけで判断しない
  • 成長性や将来性も考慮が必要

まとめ

PER・PBR・ROEは、株式投資の基本指標だ。

  • PER(株価収益率):15倍未満が割安の目安
  • PBR(株価純資産倍率):1倍未満が割安の目安
  • ROE(自己資本利益率):10%以上が効率的
  • 関係式:PBR = PER × ROE
  • 「高ROEで低PBR」は割安の可能性

これらの指標を組み合わせて、投資判断に活用しよう。

よくある質問(記事のおさらい)

Q
Q1. PERとPBR、どちらを重視すべきですか?
A

どちらか一方ではなく、両方を見るべきです。PERは収益性、PBRは資産価値を見る指標です。成長株はPERが重視され、バリュー株はPBRが重視される傾向があります。

Q
Q2. ROEが高ければ良い会社ですか?
A

必ずしもそうとは限りません。ROEは負債を増やすことでも上昇します(財務レバレッジ)。負債が多すぎると経営リスクが高まるため、ROEだけでなく自己資本比率も確認すべきです。

Q
Q3. これらの指標はどこで確認できますか?
A

証券会社のアプリやウェブサイト、Yahoo!ファイナンス、四季報などで確認できます。SBI証券や楽天証券のスクリーニング機能を使えば、PER15倍以下などの条件で銘柄を検索することも可能です。


※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。

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PER PBR ROE 株式指標 投資入門
青山 この記事の筆者

青山

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証券会社で5年勤務後、FPとして独立。NISA・iDeCoの相談実績多数。

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