NASDAQ100に連動する人気ETF「QQQ」。
1999年設定の老舗で、過去10年の年率リターンは約19%とS&P500を大きく上回る実績を持つ。その特徴と投資方法を解説する。
QQQの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Invesco QQQ Trust Series 1 |
| ティッカー | QQQ |
| 運用会社 | インベスコ |
| 設定日 | 1999年10月3日 |
| 投資対象 | NASDAQ100指数 |
| 経費率 | 0.20% |
| 純資産 | 約3,000億ドル超 |
QQQの名前の由来は何ですか?
元々は「Nasdaq-100 Index Tracking Stock」のティッカーシンボルとして「QQQ」が使われました。現在はETFの愛称として定着しています。
パフォーマンス
過去リターン
| 期間 | QQQ | S&P500(参考) |
|---|---|---|
| 過去5年 | 約22.65% | 約15% |
| 過去10年(年率) | 約19% | 約13% |
| 過去15年(年率) | 約18% | 約14% |
長期にわたりS&P500を大幅に上回るパフォーマンスを記録。
株価推移
1999年の設定時から、2025年現在で600ドルを超える水準まで成長している。
構成銘柄
セクター構成
| セクター | 比率 |
|---|---|
| 情報技術 | 約60% |
| 通信サービス | 約15% |
| 一般消費財 | 約15% |
| その他 | 約10% |
VOOやVTIと比べて情報技術セクターの比率が約60%と非常に高い。
上位銘柄
- Apple
- Microsoft
- NVIDIA
- Amazon
- Alphabet(Google)
- Meta
- Tesla
- Broadcom
「Magnificent 7」と呼ばれるテック巨人がQQQを牽引している。
配当
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 年間配当金 | 約2.82ドル(2024年9月まで1年間) |
| 配当利回り | 約0.55% |
| 配当月 | 3月、6月、9月、12月(年4回) |
QQQは配当よりも値上がり益(キャピタルゲイン)を重視するETF。
購入方法と価格
1株の価格
| 時期 | 株価(目安) | 日本円(1ドル=155円) |
|---|---|---|
| 2024年12月 | 約530ドル | 約82,000円 |
| 2025年12月 | 約600ドル超 | 約93,000円超 |
1株あたりの価格が高いのがデメリット。
日本からの購入方法
| 方法 | 証券会社 |
|---|---|
| 海外ETF | SBI証券、楽天証券、マネックス証券等 |
| NISA(成長投資枠) | 対応 |
QQQMとの比較
QQQには「廉価版」として「QQQM」がある。
| 項目 | QQQ | QQQM |
|---|---|---|
| 経費率 | 0.20% | 0.15% |
| 株価 | 約600ドル | 約200ドル |
| 設定年 | 1999年 | 2020年 |
| 流動性 | 非常に高い | やや低い |
| 特徴 | 老舗、流動性 | 低コスト、少額投資 |
QQQとQQQM、どちらを選べばいいですか?
値動きは同じなので、長期投資やコスト重視ならQQQMがおすすめです。QQQは流動性が高く、歴史もあるので短期売買や安心感を重視する方に向いています。
東証上場のNASDAQ100 ETF
米国ETFの購入が難しい場合は、東証上場ETFという選択肢もある。
| コード | 名称 | 特徴 |
|---|---|---|
| 2568/2569 | 上場NASDAQ100米国株 | 円建て、約5,000円から |
| 2631 | MAXIS NASDAQ100 | 三菱UFJアセット |
| 2840 | iFreeETF NASDAQ100 | 大和アセット |
少額から円建てで投資できるメリットがある。
リスクと注意点
- テック偏重リスク:情報技術セクター約60%
- 高いボラティリティ:上昇も下落も大きい
- 為替リスク:円高で円換算リターン減少
- 株価が高い:1株約9万円と購入ハードルが高い
まとめ
QQQは、NASDAQ100に連動する老舗ETFだ。
- 1999年設定、25年以上の実績
- 過去10年の年率リターン約19%
- テクノロジーセクター約60%と偏重
- 経費率0.20%、配当利回り約0.55%
- 廉価版QQQMなら経費率0.15%、株価も安い
- NISA(成長投資枠)で購入可能
テック株の成長に賭けたい投資家におすすめのETFだ。
よくある質問(記事のおさらい)
ETFとしては中程度です。VOO(0.03%)と比べると高いですが、アクティブファンド(1%以上)と比べれば安いです。コストを重視するならQQQM(0.15%)という選択肢もあります。
はい、成長投資枠で購入可能です。ただし、1株約9万円と高額なので、投資信託(ニッセイNASDAQ100など)の方が少額から積立しやすい場合もあります。
リスク許容度によります。より高いリターンを狙いたいならQQQ、バランスを重視するならVOOがおすすめです。QQQはテック偏重のためボラティリティが高く、下落時も大きく下がる傾向があります。
※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。