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賃貸経営の必須設備ランキング2024|空室対策に効く設備とは
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賃貸経営の必須設備ランキング2024|空室対策に効く設備とは

2025-12-23
2025-12-23 更新

全国賃貸住宅新聞が発表した「入居者に人気の設備ランキング2024」を解説。空室対策に効く必須設備と、家賃アップに繋がる付加価値設備を紹介します。

不動産投資で最も重要なのは「空室を出さないこと」。

そのために欠かせないのが、入居者ニーズに合った設備です。

全国賃貸住宅新聞が毎年発表している「入居者に人気の設備ランキング2024」から、空室対策に効く設備を解説します。

必須設備ランキング2024

「この設備がなければ入居が決まりにくい」

まずは、なければ検索対象から外されるレベルの必須設備です。

順位 単身者向け ファミリー向け
1位 エアコン エアコン
2位 室内洗濯機置場 室内洗濯機置場
3位 TVモニター付きインターホン 独立洗面台
4位 インターネット無料 TVモニター付きインターホン
5位 温水洗浄便座 インターネット無料
読者
読者

エアコンって当たり前じゃないんですか?

青山(専門家)
青山(専門家)

そう思いますよね。でも築古物件にはエアコンがない部屋もあるんです。2024年は初めてエアコンが1位になりました。「なくて当たり前」から「絶対必要」に変わったということです。

必須設備がないとどうなる?

これらの設備がないと、物件検索の条件で弾かれてしまう可能性があります。

つまり、内見すらしてもらえないということ。空室対策の第一歩として、必須設備は確実に揃えておきましょう。

付加価値設備ランキング2024

「周辺相場より家賃が高くても決まる」

次に、家賃アップに繋がる付加価値設備です。

順位 単身者向け ファミリー向け
1位 インターネット無料 インターネット無料
2位 宅配ボックス 追い焚き機能
3位 高速インターネット 宅配ボックス
4位 オートロック システムキッチン
5位 浴室乾燥機 床暖房
注目

「インターネット無料」は単身者向けで10年連続1位、ファミリー向けでも9年連続1位という圧倒的な人気です。

宅配ボックスの需要が急上昇

2024年のランキングで特に注目すべきは、宅配ボックスの急上昇です。

  • 単身者向け:4位 → 2位
  • ファミリー向け:5位 → 4位
読者
読者

なぜ宅配ボックスの人気が上がっているんですか?

青山
青山

共働き世帯や単身者が増えて、日中に荷物を受け取れない人が増えたからです。再配達の手間が省けるので、非常にニーズが高まっています。

設備投資の費用対効果

導入コストと家賃アップ効果

設備投資を検討する際は、費用対効果を考えましょう。

設備 導入費用目安 家賃アップ目安 回収期間
インターネット無料 月2,000〜3,000円/戸 月3,000〜5,000円 即効果
宅配ボックス 10〜30万円 月1,000〜2,000円 1〜2年
TVモニター付きインターホン 3〜5万円 月1,000円程度 3〜5年
温水洗浄便座 2〜3万円 月500〜1,000円 2〜3年
コスパの良い設備

インターネット無料は、導入コストに対するリターンが最も高い設備の一つ。空室対策として最優先で検討すべきです。

宅配ボックスは家賃交渉にも有効

宅配ボックスがある物件は、更新時の家賃値上げ交渉に承諾してもらいやすいという調査結果もあります。

ファミリー向け新築マンションでは「もはや必須設備」とされており、今後さらに重要度が増すと予想されています。

不動産投資への示唆

REITへの影響

賃貸設備のトレンドは、J-REITへの投資判断にも影響します。

メリット
  • 設備投資に積極的なREITは入居率が高い
  • 空室率低下で分配金安定
  • 物件の資産価値維持
デメリット
  • 設備投資コストは運用経費として計上
  • 築古物件中心のREITは追加投資負担大

物件選びのチェックポイント

不動産投資を検討している方は、以下をチェックしましょう。

物件チェックリスト
  1. エアコン・室内洗濯機置場は完備か
  2. インターネット環境は整っているか
  3. 宅配ボックスの設置状況
  4. セキュリティ設備(オートロック、モニター付きインターホン)
  5. 水回り設備の老朽化具合

今後のトレンド

2025年以降に需要が増える設備

調査では、今後需要が増えると予想される設備も発表されています。

順位 設備 理由
1位 宅配ボックス EC利用拡大、再配達問題
2位 高速インターネット テレワーク定着
3位 ペット用設備 ペット飼育世帯増加
青山
青山

「ペット用設備」が初めてランクインしたのは注目ポイントです。ペット可物件は供給が少なく、差別化要因になります。

まとめ

  • 2024年はエアコンが必須設備1位
  • インターネット無料は10年連続で付加価値設備1位
  • 宅配ボックスの需要が急上昇
  • 設備投資は費用対効果を考えて優先順位をつける
  • 不動産投資・REIT選びでも設備状況をチェック

よくある質問

Q
Q1. 設備投資は大家が負担するのですか?
A

はい、通常は物件オーナー(大家)が負担します。ただし、インターネット無料の場合は管理費に含める形で入居者に一部転嫁できることもあります。

Q
Q2. 築古物件でも設備投資は効果がありますか?
A

効果はありますが、築年数や立地によっては費用対効果が合わないケースもあります。まずはインターネット無料やTVモニター付きインターホンなど、コスパの良い設備から検討しましょう。

Q
Q3. REITへの投資で設備状況は確認できますか?
A

REITの決算資料や物件一覧で、築年数や設備状況を確認できます。入居率や賃料推移と合わせて、設備投資への姿勢を判断材料にすると良いでしょう。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。
投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

Tags

不動産投資 賃貸経営 空室対策 設備投資 不動産
青山 この記事の筆者

青山

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証券会社で5年勤務後、FPとして独立。NISA・iDeCoの相談実績多数。

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