日本のネット金融業界を牽引するSBIホールディングスと楽天グループ。
SBI証券は預かり資産50兆円突破、楽天証券は口座数1,200万超と、両社とも圧倒的な規模を誇る。証券・銀行・経済圏を徹底比較する。
企業概要
SBIホールディングス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 証券コード | 8473 |
| 設立 | 1999年 |
| 本社 | 東京都港区 |
| 主要事業 | 証券、銀行、保険、暗号資産等 |
| 経済圏 | Vポイント、Tポイント等 |
楽天グループ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 証券コード | 4755 |
| 設立 | 1997年 |
| 本社 | 東京都世田谷区 |
| 主要事業 | EC、モバイル、金融、旅行等 |
| 経済圏 | 楽天ポイント |
証券事業の比較
口座数・預かり資産
| 指標 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|
| 口座数 | 約1,367万 | 約1,200万 |
| 預かり資産 | 50兆円 | 39兆円 |
| NISA口座 | 536万 | 653万 |
口座数と預かり資産、どちらが重要ですか?
収益性を見る上では預かり資産が重要です。SBI証券は預かり資産でリードしていますが、NISA口座数では楽天証券が上回っています。
IPO実績
| 年 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|
| 2024年 | 78銘柄 | 56銘柄 |
| 取扱率 | 約90% | 約65% |
IPO投資ではSBI証券が圧倒的に有利。
使いやすさ
| 項目 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|
| オリコン満足度「取引のしやすさ」 | - | 1位 |
| 主なユーザー層 | 富裕層、中高年 | 初心者、若年層 |
楽天証券は初心者向けの使いやすさで高評価。
銀行事業の比較
銀行連携サービス
| 項目 | SBI新生銀行 | 楽天銀行 |
|---|---|---|
| 金利(連携時) | 最大0.42% | 0.28%(300万円まで) |
| 資金移動 | 自動スイープ | マネーブリッジ |
| 特徴 | 金利最優遇 | 使いやすさ |
- 預金金利を最優先するなら「SBI証券×SBI新生銀行」
- 300万円以内で使い勝手も重視するなら「楽天証券×楽天銀行」
経済圏の比較
SBI経済圏
- Vポイント(三井住友)との連携
- Tポイントとの連携
- 住信SBIネット銀行との連携
楽天経済圏
- 楽天カード積立でポイント還元
- 楽天キャッシュ積立も可能
- 楽天市場、楽天モバイル等との連携
楽天経済圏を使っていたら楽天証券一択ですか?
必ずしもそうとは限りません。楽天経済圏のメリットを活かしつつ、IPO投資はSBI証券を使うなど、使い分けている投資家も多いです。
株式投資の観点
株価・時価総額
| 指標 | SBIホールディングス | 楽天グループ |
|---|---|---|
| 株価(目安) | 約4,000円 | 約1,000円 |
| 時価総額 | 約1.2兆円 | 約2兆円 |
| PBR | 約1.0倍 | 約2倍 |
業績の違い
| 項目 | SBI | 楽天 |
|---|---|---|
| 金融事業 | 黒字・成長中 | 黒字・成長中 |
| 非金融事業 | 投資事業等 | モバイル事業が課題 |
| 全体 | 安定黒字 | モバイル赤字の影響 |
楽天グループはモバイル事業の赤字が課題となっている。
どちらを選ぶべきか
証券会社として
| 重視するポイント | おすすめ |
|---|---|
| IPO投資 | SBI証券 |
| 使いやすさ | 楽天証券 |
| ポイント投資 | 楽天証券 |
| 預金金利 | SBI新生銀行連携 |
| 経済圏活用 | 各自の利用状況次第 |
株式投資対象として
| 重視するポイント | おすすめ |
|---|---|
| 安定性 | SBIホールディングス |
| 成長期待(リスク込み) | 楽天グループ |
まとめ
SBIホールディングスと楽天グループは、日本のネット金融をリードする2強だ。
- SBI証券:預かり資産50兆円、IPOに強み、富裕層向け
- 楽天証券:口座数1,200万超、使いやすさ、ポイント投資
- 銀行連携:金利重視はSBI、使いやすさは楽天
- 株式投資:安定性のSBI、成長期待(リスクあり)の楽天
どちらを選んでも「正解」であり、自分の投資スタイルに合った方を選ぶことが重要だ。
よくある質問(記事のおさらい)
投資スタイルによります。IPO投資重視ならSBI証券、使いやすさやポイント投資を重視するなら楽天証券がおすすめです。両方に口座を開設して使い分ける投資家も多いです。
SBI証券とSBI新生銀行の連携で最大0.42%の金利が適用されます。楽天証券×楽天銀行は300万円まで0.28%です。金利を最優先するならSBI連携がお得です。
楽天グループはモバイル事業の赤字が課題で、リスクがあります。金融事業は好調なため、モバイル事業の改善が見えてくれば株価上昇の可能性もありますが、投資判断は慎重に行うべきです。
※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。