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ソフトバンクグループとは|孫正義率いるAI投資会社、ビジョンファンドの全貌を解説
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ソフトバンクグループとは|孫正義率いるAI投資会社、ビジョンファンドの全貌を解説

2025-12-28
2025-12-28 更新

孫正義氏率いるソフトバンクグループ。ビジョンファンドで25兆円を運用、ArmやOpenAIに投資。AI時代の投資会社として変貌した同社の戦略を解説。

孫正義氏が率いるソフトバンクグループ(SBG)。

かつての「通信会社」から「AI投資会社」へと変貌を遂げ、ビジョンファンドで約25兆円を運用する世界最大級の投資会社となった。その戦略と今後を解説する。

ソフトバンクグループの基本情報

項目 内容
正式名称 ソフトバンクグループ株式会社
設立 1981年
本社 東京都港区
会長兼社長 孫正義
上場市場 東証プライム(9984)
時価総額 約15兆円
読者
読者

ソフトバンクグループと携帯のソフトバンクは別会社なんですか?

黒澤(株式アナリスト)
黒澤(株式アナリスト)

はい、別会社です。携帯電話事業の「ソフトバンク株式会社」は子会社で、親会社の「ソフトバンクグループ」は投資持株会社です。孫正義氏が経営するのはグループ本体の方です。

事業構造

ソフトバンクグループは「投資持株会社」として、様々な企業に投資している。

主要保有資産

資産 比率 内容
Arm 47% 半導体設計会社(英国)
ビジョンファンド(SVF) 29% 投資ファンド
その他 24% ソフトバンク(通信)等

保有資産の約半分がArmで占められており、AI時代の中核資産となっている。

ソフトバンク・ビジョン・ファンド

SBGの投資活動の中核が「ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)」だ。

ファンドの概要

ファンド 設立 運用規模
SVF1 2017年 約1,030億ドル(約11兆円)
SVF2 2019年 約1,080億ドル(約12兆円)

合計で約25兆円規模の世界最大級のテック投資ファンドだ。

主な投資先

ビジョンファンドの投資先(一部)
  • OpenAI:ChatGPT開発企業
  • ByteDance:TikTok運営
  • DiDi:中国配車サービス
  • WeWork:コワーキングスペース(失敗例)

業績の変遷

ビジョンファンドは浮き沈みが激しい。

時期 状況
2020-2022年 大幅赤字(テック株下落)
2024年4-9月 9四半期ぶりに黒字転換
2025年4-9月 過去最高益に貢献

AIシフト戦略

孫正義氏は「AI革命」に賭けている。

OpenAIへの大型投資

2025年第1四半期、ソフトバンクグループはOpenAIへ75億ドルを出資。

OpenAI投資の詳細
  • 出資額:75億ドル(約1.1兆円)
  • 本ラウンドでの調達総額:66億ドル
  • OpenAIの企業価値:1,570億ドル

Stargate Project

米国内で新たなAIインフラを構築する「Stargate Project」を複数の州で推進中。

Armを中核としたAI戦略

英半導体設計会社Armは、スマートフォンの99%以上で使われるチップ設計を手がける。

AIデバイスの普及とともに、Armの重要性はさらに高まると見られている。

業績推移

指標 2024年度
売上高 6兆5,443億円(前期比+7.6%)
営業利益 9,890億円(前期比+12.9%)
配当金予想 年間8.6円

2025年4-9月期には、SVFの好業績により過去最高益を記録した。

投資家が注目すべきポイント

強み

  1. 世界最大級の投資規模:25兆円のファンド
  2. AIへの先見性:OpenAI、Arm等への投資
  3. 孫正義氏のビジョン:長期的な成長テーマへの集中投資

リスク

注意点
  • ボラティリティが高い:投資先の株価変動で業績が大きく変動
  • 負債水準:有利子負債が大きい
  • 孫正義氏への依存:後継者問題
読者
読者

WeWorkの失敗のイメージがあるんですが…

黒澤
黒澤

確かにWeWorkは大きな失敗でした。ただ、ビジョンファンドは多数の投資先に分散しており、ArmやOpenAIのような成功案件も生まれています。ハイリスク・ハイリターンの投資会社と理解すべきです。

株価と投資判断

株価推移

指標 数値(2025年12月時点)
株価 約10,000円
PBR 約1.0倍
配当利回り 約0.1%

NAV(純資産価値)ディスカウント

SBG株は「NAVディスカウント」で取引されることが多い。

保有資産の時価合計より株価が安く評価される傾向があり、これを「割安」と見る投資家もいる。

まとめ

ソフトバンクグループは、通信会社からAI投資会社へと変貌した。

  • ビジョンファンドで約25兆円を運用
  • 保有資産の47%がArm(AI半導体設計)
  • OpenAIに75億ドルを出資
  • 2025年4-9月期は過去最高益
  • ハイリスク・ハイリターンの投資会社

AI時代の成長に賭けたい投資家にとって、魅力的だがリスクも高い銘柄だ。

よくある質問(記事のおさらい)

Q
Q1. ソフトバンクグループは何の会社ですか?
A

ソフトバンクグループは「投資持株会社」です。携帯電話事業の「ソフトバンク」は子会社で、親会社のSBGはビジョンファンドを通じてAI・テック企業に投資しています。保有資産の約半分がArm(半導体設計会社)です。

Q
Q2. ビジョンファンドとは何ですか?
A

ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)は、SBGが運営する投資ファンドです。運用規模は約25兆円で、OpenAI、ByteDance(TikTok)などに投資しています。世界最大級のテック投資ファンドです。

Q
Q3. ソフトバンクグループに投資するリスクは?
A

主なリスクは①投資先の株価変動で業績が大きく振れる、②有利子負債が大きい、③孫正義氏への経営依存、の3点です。ハイリスク・ハイリターンの銘柄であることを理解した上で投資判断すべきです。


※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。

Tags

ソフトバンクグループ 孫正義 ビジョンファンド AI投資 Arm
黒澤 この記事の筆者

黒澤

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外資系金融でアナリスト経験後、独立。株式分析・経済解説を手がける。

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