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株の売り時はいつ?初心者が知るべき売却タイミングの考え方
株式投資 初心者向け

株の売り時はいつ?初心者が知るべき売却タイミングの考え方

2025-12-16
2025-12-16 更新

株や投資信託の売り時はいつ?利益確定、損切り、リバランスなど売却タイミングの考え方を解説。長期投資の出口戦略も紹介します。

「株はいつ売ればいいの?」——投資を始めた人が必ず悩む問題です。

結論から言うと、長期投資なら「基本的に売らない」が正解です。ただし、売るべきタイミングもあります。

この記事では、株や投資信託の売り時の考え方を解説します。

初心者がやりがちな「売り」の失敗

失敗パターン1:早すぎる利益確定

株価が少し上がると「今のうちに利益を確定しよう」と売ってしまうパターンです。

行動 結果
10%上がったから売却 その後さらに50%上昇
「もったいない」と後悔 高値で買い直して損失
西山(資産運用アドバイザー)
西山(資産運用アドバイザー)

長期投資では、上昇途中で売ると機会損失になります。特にインデックス投資は「持ち続ける」ことで複利効果を最大化できます。

失敗パターン2:損切りできない

株価が下がっても「そのうち戻るはず」と持ち続け、塩漬けになるパターンです。

行動 結果
10%下落→「戻るはず」 さらに30%下落
「今売ったら損が確定」 資金が拘束され機会損失

失敗パターン3:暴落時の狼狽売り

暴落時にパニックになって売ってしまうパターンです。

行動 結果
暴落で怖くなって売却 安値で売却、損失確定
回復後に買い戻し 高値で買い直し

長期投資の基本:売らない

インデックス投資なら「持ち続ける」

インデックス投資の基本は「買って持ち続ける」ことです。

読者
読者

売らなくていいんですか?

西山
西山

はい。全世界株式や米国株式インデックスは、長期的には右肩上がりで成長してきました。短期的な上下を気にせず、持ち続けることで複利効果を最大化できます。

過去のデータ

保有期間 元本割れの確率(全世界株式)
1年 約30%
5年 約15%
10年 約5%
15年以上 ほぼ0%

売るべきタイミング

とはいえ、いつかは売る必要があります。以下は「売っても良い」タイミングです。

1. お金が必要になった時

人生でお金が必要なタイミングで売却するのは正しい判断です。

ライフイベント 対応
住宅購入の頭金 必要な分だけ売却
子供の教育費 必要な時期に合わせて売却
老後の生活費 定期的に取り崩し

2. 目標金額に達した時

「1,000万円貯まったら売る」など、事前に決めた目標に達した時。

3. 投資方針を変える時

リスク許容度の変化や、より良いファンドへの乗り換えなど、投資方針を見直す時

4. リバランスの時

資産配分が崩れた場合、リバランス(再配分)のために一部を売却することがあります。

個別株の売り時

個別株はインデックスとは異なり、売り時の判断が重要です。

売りを検討すべきケース

ケース 理由
買った理由がなくなった 成長期待がなくなった
業績が悪化した 将来の回復が見込めない
目標株価に達した 当初の目標を達成
より良い投資先が見つかった 資金を振り替える
ポートフォリオの偏り 1銘柄に集中しすぎている

損切りのルール

個別株では損切りルールを決めておくことが重要です。

損切りルールの例
  • 買値から−10%下落したら売却
  • 買値から−20%下落したら売却
  • ルールを決めて機械的に実行する

売らない方がいいケース

1. 株価が少し上がっただけ

「10%上がったから利確」は、長期投資ではもったいないです。

2. 株価が下がって不安

暴落時こそ「安く買えるチャンス」です。積立投資なら、下落時に多くの口数を買えます。

3. SNSで「売り」と言われている

他人の意見に流されて売るのはNGです。自分の投資方針を貫きましょう。

老後の「取り崩し」戦略

長期投資の出口戦略として、老後に資産を取り崩す方法を紹介します。

定率取り崩し

資産の一定割合(例:年4%)を取り崩す方法です。

資産残高 取り崩し額(4%)
1年目 3,000万円 120万円
2年目 2,880万円 × 1.05 = 3,024万円 121万円
3年目 3,024万円 × 1.05 = 3,175万円 127万円

※運用リターンが取り崩し率を上回れば、資産は減らない

定額取り崩し

毎月一定額(例:月10万円)を取り崩す方法です。

西山
西山

新NISAで積み立てた資産を、老後に少しずつ取り崩すのが理想的な出口戦略です。一括で売却する必要はありません。

まとめ

株の売り時についてまとめます。

  • 長期投資なら「基本的に売らない」が正解
  • お金が必要な時に売るのは正しい判断
  • 暴落時の狼狽売りは最悪のパターン
  • 個別株は損切りルールを決めておく
  • 老後は定率または定額で取り崩し
  • 他人の意見に流されて売らない

「いつ売るか」より「いつまで持てるか」を考えて、長期投資を続けましょう。

よくある質問

Q
Q1. 利益が出ているうちに売った方がいいですか?
A

長期投資では、利益が出ていても「売らない」のが基本です。お金が必要になるまで持ち続けることで、複利効果を最大化できます。短期的な利益確定を繰り返すと、機会損失になることが多いです。

Q
Q2. 暴落が来そうな時は売るべきですか?
A

暴落を予測することは誰にもできません。「暴落が来そう」と思って売ると、その後上昇してしまうことも多いです。長期投資なら、暴落も乗り越えて持ち続ける覚悟が必要です。

Q
Q3. 含み損の株を売るべきですか?
A

インデックスファンドなら、含み損でも持ち続けるのが基本です。個別株の場合は、業績悪化など「買った理由がなくなった」なら損切りも選択肢です。「戻るはず」という根拠のない期待は危険です。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。