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積立投資20年後のシミュレーション|月1万円・3万円・5万円でいくら増える?
投資信託 初心者向け

積立投資20年後のシミュレーション|月1万円・3万円・5万円でいくら増える?

2025-12-17
2025-12-17 更新

月1万円・3万円・5万円の積立投資を20年続けたら、いくらになる?利回り別のシミュレーション結果を詳しく解説します。

「積立投資を20年続けたら、いくらになるんだろう?」

この疑問は、投資を始める人なら誰もが持つものです。この記事では、月1万円・3万円・5万円の積立投資を20年続けた場合のシミュレーション結果を、利回り別に詳しく解説します。

積立投資シミュレーションの前提条件

計算の前提

項目 条件
積立期間 20年(240ヶ月)
想定利回り 年3%・5%・7%
積立方法 毎月定額積立
税金 新NISA(非課税)を想定
手数料 考慮せず(低コストファンド前提)

利回りの目安

利回り 想定ファンド
年3% 債券中心のバランスファンド
年5% 全世界株式インデックス
年7% 米国株式インデックス(楽観シナリオ)
青山(独立系FP)
青山(独立系FP)

過去の実績では、全世界株式は年平均5〜7%程度のリターンがありました。ただし、将来を保証するものではありません。控えめに見積もるなら年3〜5%で計算するのがおすすめです。

月1万円の積立シミュレーション

20年後の結果

利回り 元本 運用益 合計
年3% 240万円 +88万円 約328万円
年5% 240万円 +171万円 約411万円
年7% 240万円 +281万円 約521万円

年数別の推移(年5%の場合)

経過年数 元本 合計 運用益
5年 60万円 68万円 +8万円
10年 120万円 155万円 +35万円
15年 180万円 267万円 +87万円
20年 240万円 411万円 +171万円
読者
読者

最初の5年は8万円しか増えないのに、後半でグッと増えるんですね。

青山
青山

これが複利の威力です。最初は緩やかですが、時間が経つほど運用益が運用益を生むサイクルが加速します。

月3万円の積立シミュレーション

20年後の結果

利回り 元本 運用益 合計
年3% 720万円 +265万円 約985万円
年5% 720万円 +513万円 約1,233万円
年7% 720万円 +843万円 約1,563万円

年数別の推移(年5%の場合)

経過年数 元本 合計 運用益
5年 180万円 204万円 +24万円
10年 360万円 466万円 +106万円
15年 540万円 802万円 +262万円
20年 720万円 1,233万円 +513万円
月3万円の意味

月3万円は新NISAのつみたて投資枠(年間120万円)をちょうど使い切る金額です。20年で約1,200万円超の資産形成が期待できます。

月5万円の積立シミュレーション

20年後の結果

利回り 元本 運用益 合計
年3% 1,200万円 +441万円 約1,641万円
年5% 1,200万円 +855万円 約2,055万円
年7% 1,200万円 +1,405万円 約2,605万円

年数別の推移(年5%の場合)

経過年数 元本 合計 運用益
5年 300万円 340万円 +40万円
10年 600万円 776万円 +176万円
15年 900万円 1,336万円 +436万円
20年 1,200万円 2,055万円 +855万円
青山
青山

月5万円を20年続けると、元本1,200万円が約2,000万円以上に。いわゆる「老後2,000万円問題」を解決できる金額です。

複利効果の威力

なぜ後半で急激に増えるのか

期間 運用益の増加額(月3万円・年5%)
1〜5年目 +24万円
6〜10年目 +82万円
11〜15年目 +156万円
16〜20年目 +251万円

最初の5年間の運用益は24万円ですが、最後の5年間は251万円。10倍以上の差があります。

グラフで見る複利の威力

積立投資では、時間が経つほど:

  • 元本が増える
  • 過去の運用益にも利益がつく
  • 増加ペースが加速する

この「雪だるま式」の増え方が複利の特徴です。

30年まで続けた場合

月3万円・年5%の場合

経過年数 元本 合計 運用益
20年 720万円 1,233万円 +513万円
25年 900万円 1,787万円 +887万円
30年 1,080万円 2,497万円 +1,417万円
読者
読者

30年だと元本の2倍以上の運用益がつくんですね!

青山
青山

その通りです。30年では運用益が元本を大きく上回ります。若いうちに始めるほど有利なのはこのためです。

シミュレーションの注意点

1. リターンは保証されない

過去の実績は将来を保証しません。年によってはマイナスになることもあります

2. 下落相場もある

20年の間には、リーマンショック級の暴落が起こる可能性もあります。一時的に元本割れすることは覚悟しておきましょう。

3. インフレも考慮

20年後の2,000万円は、今の2,000万円と同じ価値ではない可能性があります。インフレ率2%なら、実質価値は約1,350万円相当です。

それでも積立投資が有効な理由

インフレ対策として、預金だけでなく株式に投資することが重要です。株式は長期的にはインフレ率を上回るリターンが期待できます。

自分でシミュレーションする方法

計算式

積立投資の将来価値は以下の式で計算できます:

FV = PMT × {(1+r)^n - 1} / r

  • FV:将来価値
  • PMT:毎月の積立額
  • r:月利(年利÷12)
  • n:積立月数

簡易計算ツール

証券会社のサイトで無料のシミュレーションツールが使えます:

  • SBI証券「つみたてシミュレーション」
  • 楽天証券「積立かんたんシミュレーション」
  • 金融庁「資産運用シミュレーション」

よくある質問

Q
Q1. 途中で積立額を変えた場合はどうなりますか?
A

途中で積立額を増減しても問題ありません。最終的な資産額は「それまでの積立額×運用期間」の合計で決まります。余裕ができたら増額、厳しい時は減額でOKです。

Q
Q2. 一括投資と積立投資、どちらが有利ですか?
A

理論上は一括投資の方が有利ですが、高値掴みのリスクがあります。積立投資は平均取得単価を平準化できるため、初心者には積立投資がおすすめです。

Q
Q3. 利回り5%は現実的ですか?
A

全世界株式インデックスの過去20年の平均リターンは年5〜7%程度です。ただし、将来を保証するものではありません。控えめに見積もるなら年3〜4%で計算するのが安全です。

まとめ

積立投資20年のシミュレーションをまとめます。

  • 月1万円×20年(年5%)→ 約411万円(元本240万円)
  • 月3万円×20年(年5%)→ 約1,233万円(元本720万円)
  • 月5万円×20年(年5%)→ 約2,055万円(元本1,200万円)
  • 複利効果で後半ほど増加ペースが加速
  • 20年以上続けることで元本の1.5〜2倍以上に
  • リターンは保証されないが、長期投資でリスクは軽減

まずは少額から、できるだけ早く始めることが大切です。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

Tags

積立投資 シミュレーション 複利 新NISA 長期投資
青山 この記事の筆者

青山

INVESTORS NEWS

証券会社で5年勤務後、FPとして独立。NISA・iDeCoの相談実績多数。

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