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高配当ETF比較|VYM・HDV・SPYDの違いと選び方【2025年版】
株式投資 投資信託

高配当ETF比較|VYM・HDV・SPYDの違いと選び方【2025年版】

2025-12-17
2025-12-17 更新

人気の米国高配当ETF「VYM」「HDV」「SPYD」を徹底比較。配当利回り、構成銘柄、リスク特性の違いから、あなたに合ったETFの選び方を解説します。

米国高配当ETFの中でも特に人気なのがVYM、HDV、SPYDの3つです。どれも「高配当」を謳っていますが、中身は大きく異なります。

この記事では、この3つのETFを配当利回り、構成銘柄、リスク特性の観点から徹底比較し、あなたに合った選び方を解説します。

3つのETFの基本情報

概要比較

項目 VYM HDV SPYD
正式名称 Vanguard High Dividend Yield ETF iShares Core High Dividend ETF SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF
運用会社 バンガード ブラックロック ステート・ストリート
設定年 2006年 2011年 2015年
経費率 0.06% 0.08% 0.07%
銘柄数 約400銘柄 約75銘柄 約80銘柄
配当利回り 約2.8〜3.2% 約3.3〜3.8% 約4.0〜5.0%

投資方針の違い

ETF 投資方針
VYM 平均以上の配当利回りを持つ大型株に広く分散投資
HDV 財務健全性が高く、持続的な配当が期待できる企業に厳選投資
SPYD S&P500の中から配当利回り上位80銘柄に均等投資

VYM(バンガード高配当株式ETF)

特徴

メリット
デメリット

上位構成銘柄

銘柄 セクター 比率
ブロードコム 情報技術 約4%
JPモルガン 金融 約4%
エクソンモービル エネルギー 約3%
ジョンソン&ジョンソン ヘルスケア 約3%
プロクター&ギャンブル 生活必需品 約3%
青山(独立系FP)
青山(独立系FP)

VYMは「安定重視」の高配当ETFです。配当利回りは控えめですが、400銘柄以上に分散されているため、リスクを抑えながら配当収入を得たい人に向いています。

HDV(iシェアーズ・コア高配当株ETF)

特徴

メリット
デメリット

上位構成銘柄

銘柄 セクター 比率
エクソンモービル エネルギー 約9%
ジョンソン&ジョンソン ヘルスケア 約7%
アッヴィ ヘルスケア 約6%
シェブロン エネルギー 約5%
ベライゾン 通信 約5%
読者
読者

エネルギー株の比率が高いですね。

青山
青山

HDVはエネルギーとヘルスケアで約40%を占めます。原油価格の影響を受けやすい点は注意が必要です。

SPYD(SPDR S&P500高配当株式ETF)

特徴

メリット
デメリット

上位構成銘柄

銘柄 セクター 比率
80銘柄に均等配分 - 各約1.25%

SPYDは80銘柄に均等配分するため、特定銘柄への集中がありません。

セクター構成

セクター 比率
金融 約20%
不動産 約20%
公益事業 約15%
エネルギー 約10%
その他 約35%
青山
青山

SPYDは「高配当重視」の人向けです。ただし、景気敏感株が多いため、暴落時には他の2つより大きく下落する傾向があります。

3つのETFを比較

配当利回り比較

ETF 配当利回り(2024年実績)
VYM 約2.9%
HDV 約3.5%
SPYD 約4.5%

暴落時のパフォーマンス(2020年コロナショック)

ETF 最大下落率 回復までの期間
VYM 約-35% 約12ヶ月
HDV 約-35% 約14ヶ月
SPYD 約-45% 約18ヶ月
SPYDの暴落リスク

SPYDはコロナショック時に約45%下落しました。高配当の裏には高リスクがあることを理解しておきましょう。

経費率比較

ETF 経費率
VYM 0.06%(最安)
SPYD 0.07%
HDV 0.08%

どれを選ぶべきか

選び方のフローチャート

読者
読者

結局、どれを選べばいいですか?

青山
青山

以下の基準で選んでみてください。

こんな人には おすすめETF
安定性を重視したい VYM
財務健全性を重視したい HDV
配当利回りを最大化したい SPYD
初心者で迷っている VYM
複数を組み合わせたい VYM + SPYD

組み合わせ例

パターン 配分 特徴
安定型 VYM 100% リスク低め、配当3%前後
バランス型 VYM 50% + SPYD 50% 配当3.5%程度、適度なリスク
高配当型 SPYD 50% + HDV 50% 配当4%以上、リスク高め

日本から投資する方法

米国ETFを直接購入

SBI証券、楽天証券、マネックス証券で購入可能です。

証券会社 手数料 為替手数料
SBI証券 約定代金の0.495% 25銭(住信SBI経由で安くなる)
楽天証券 約定代金の0.495% 25銭
マネックス証券 約定代金の0.495% 25銭

投資信託で間接投資

米国高配当ETFに投資する投資信託もあります。

投資信託 信託報酬 連動ETF
SBI・V・米国高配当株式 0.1238% VYM
楽天・米国高配当株式 0.192% VYM
青山
青山

投資信託なら円で購入でき、配当も自動再投資されます。手間を省きたいなら投資信託がおすすめです。

よくある質問

Q
Q1. 新NISAで高配当ETFを買えますか?
A

成長投資枠で購入可能です。VYM、HDV、SPYDいずれも新NISA対象です。配当金は非課税ですが、米国での10%源泉徴収は避けられません。

Q
Q2. 3つを全部持つのはあり?
A

ありですが、VYMとHDVは構成銘柄がかなり重複しています。分散効果を高めるなら、VYM + SPYDの組み合わせがおすすめです。

Q
Q3. 配当金はいつもらえますか?
A

いずれも四半期ごと(年4回)に配当が支払われます。VYMとHDVは3月・6月・9月・12月、SPYDも同様です。

まとめ

米国高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)の比較をまとめます。

  • VYM:400銘柄に分散、安定重視、配当約3%
  • HDV:財務健全性重視、厳選75銘柄、配当約3.5%
  • SPYD:配当利回り最高、約4.5%、ただしリスクも高い
  • 初心者にはVYMがおすすめ
  • 組み合わせるならVYM + SPYD

自分のリスク許容度に合ったETFを選びましょう。

※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。