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VOO・VTI・VTの違いを徹底比較|どれを選ぶべき?特徴・リターン・選び方を解説
ETF 米国株

VOO・VTI・VTの違いを徹底比較|どれを選ぶべき?特徴・リターン・選び方を解説

2025-12-28
2025-12-28 更新

バンガードの人気ETF「VOO・VTI・VT」を徹底比較。投資対象・リターン・コストの違いを解説し、あなたに合ったETFの選び方を紹介。

バンガードの人気ETF「VOO」「VTI」「VT」。

どれも低コストで優秀なETFだが、投資対象が異なる。3つの違いとあなたに合った選び方を解説する。

3つのETFの基本情報

項目 VOO VTI VT
正式名称 Vanguard S&P 500 ETF Vanguard Total Stock Market ETF Vanguard Total World Stock ETF
投資対象 S&P500(米国大型500社) 全米株式(約4,000社) 全世界株式
銘柄数 約500 約4,000 約9,000
経費率 0.03% 0.03% 0.07%
設定年 2010年 2001年 2008年

投資対象の違い

VOO:S&P500

米国の大型株500社に投資。

VOOの特徴
  • 米国市場の時価総額約80%をカバー
  • Apple、Microsoft、NVIDIA等の大型株のみ
  • シンプルでわかりやすい

VTI:全米株式

米国の上場株式ほぼ全てに投資。

VTIの特徴
  • 大型株+中型株+小型株
  • 約4,000銘柄に分散
  • 中小型株の成長も取り込める

VT:全世界株式

全世界の上場株式に投資。

VTの特徴
  • 米国+先進国+新興国
  • 約9,000銘柄に分散
  • 米国比率は約60%
  • 日本株も含まれる(約5%)
読者
読者

VOOとVTIって何が違うんですか?同じ米国株ですよね?

西山(投資信託アナリスト)
西山(投資信託アナリスト)

VOOはS&P500の大型500社のみ、VTIは中小型株も含む約4,000社です。ただ、時価総額加重なので上位銘柄はほぼ同じで、リターンもほぼ同じになります。

構成銘柄の比較

上位銘柄(VOO・VTI)

VOOとVTIの上位銘柄はほぼ同一。

順位 銘柄 VOO比率 VTI比率
1 Apple 約7% 約6%
2 Microsoft 約6% 約6%
3 NVIDIA 約6% 約5%
4 Amazon 約4% 約3%
5 Alphabet 約4% 約3%

上位10銘柄で全体の約3割を占める点も共通。

VTの地域構成

地域 比率
米国 約60%
先進国(米国除く) 約30%
新興国 約10%

パフォーマンス比較

過去のリターン

期間 VOO・VTI VT
過去30年 1,000%超 米国より低い
過去5年 約60% 約40%

過去30年では米国株(VOO/VTI)が全世界株(VT)を大きく上回っている

ただし、これは過去の実績であり、将来も同じとは限らない。

VOOとVTIの差

VOOとVTIのリターンはほぼ同じ。

  • 2010年10月:VOO 102ドル → 2025年11月:約618ドル(約6倍)
  • 2010年10月:VTI 58ドル → 2025年11月:約330ドル(約5.7倍)

ほぼ同等のパフォーマンスで、悩む必要はない。

経費率

ETF 経費率 業界平均との差
VOO 0.03% 業界平均の約1/9
VTI 0.03% 業界平均の約1/9
VT 0.07% 業界平均の約1/4

いずれも超低コストだが、VTは世界中の銘柄を扱うため、やや高い(それでも0.07%と十分低い)。

どれを選ぶべきか?

タイプ おすすめETF 理由
シンプルが好き VOO S&P500は最も有名でわかりやすい
米国全体に投資したい VTI 中小型株も含む完全分散
世界分散で安心したい VT 米国以外の成長も取り込める
迷ったら VT 世界に広く分散で安心
読者
読者

正直、どれを選んでも大丈夫ですか?

西山
西山

はい、どれも「正解」です。3つとも優良ETFで、長期投資に適しています。大事なのは「自分の投資スタイルに合ったものを選ぶこと」です。

日本での購入方法

海外ETFとして購入

SBI証券、楽天証券などで米ドル建てのVOO/VTI/VTを直接購入可能。

投資信託で購入

連動対象 投資信託例
VOO(S&P500) eMAXIS Slim米国株式、SBI・V・S&P500
VTI(全米) 楽天・全米株式(楽天VTI)、SBI・V・全米株式
VT(全世界) eMAXIS Slim全世界株式、SBI・V・全世界株式

まとめ

VOO・VTI・VTは、いずれも長期投資に適した優良ETFだ。

  • VOO:S&P500(米国大型500社)、シンプルで人気
  • VTI:全米株式(約4,000社)、中小型株も含む
  • VT:全世界株式(約9,000社)、最大限の分散
  • 経費率はいずれも超低コスト(0.03〜0.07%)
  • 過去実績はVOO/VTIが優位だが、将来は不明
  • どれを選んでも「正解」

自分の投資方針に合ったETFを選び、長期で積み立てることが大切だ。

よくある質問(記事のおさらい)

Q
Q1. VOOとVTIはどちらがおすすめですか?
A

リターンはほぼ同じなので、どちらでも大丈夫です。S&P500のシンプルさが好きならVOO、中小型株も含めたい(完全な米国市場連動)ならVTIがおすすめです。

Q
Q2. VTは米国株だけでなく日本株も含まれますか?
A

はい、VTは全世界株式なので日本株も約5%含まれています。すでに日本株を保有している場合は、重複を意識する必要があるかもしれません。

Q
Q3. NISAでVOO/VTI/VTに投資できますか?
A

海外ETF(VOO/VTI/VT)は成長投資枠で購入可能です。また、eMAXIS Slimや楽天VTI等の投資信託なら、つみたて投資枠でも購入できます。


※本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。