「ギリシャでゴールデンビザが取れるって聞いたけど、最低€800,000もするの?」
——2024年9月の規制強化で、アテネでゴールデンビザを取得するには€800,000が必要になりました。これを聞いて「もう無理」と諦める人も多いでしょう。
でも、ちょっと待ってください。€400,000で取れるエリアもあれば、€250,000の特例も残っています。そして何より、ゴールデンビザ抜きでも、アテネは投資先として非常に魅力的です。
パリの4分の1の価格で、利回りは4〜8%。価格上昇率は年7.6%。この記事では、ギリシャ・アテネ不動産投資の最新事情を詳しく解説します。
ギリシャ不動産市場の現状
2025年のアテネ不動産市場は、力強い成長を続けています。平均価格は€2,580/㎡(約42万円)で、前年比+7.6%の上昇。取引の約40%を外国人投資家が占めており、国際的な注目度の高さがうかがえます。
主要エリアの価格と利回り
| エリア | 平均価格(€/㎡) | 利回り | 特徴 |
|---|---|---|---|
| アテネ中心部 | €2,580 | 5.6〜5.8% | 安定需要、観光・短期賃貸 |
| コロナキ(高級地区) | €4,000〜5,900 | 3.3〜4.4% | 高級住宅、外交官需要 |
| アテネ・リビエラ | €4,000〜5,000 | 4〜5% | 海沿い、富裕層向け |
| パティシオン周辺 | €2,000 | 7.8% | 再開発エリア、高利回り |
| テッサロニキ | €2,625 | 5.2% | 第2の都市、学生需要 |
パリ(€10,000+/㎡)やベルリン(€5,500〜7,000/㎡)と比べると、アテネは大幅に割安。ヨーロッパの首都の中では、最もお買い得な部類に入ります。
価格が安いのは魅力的ですが、それって何か理由があるんですか?リスクが高いとか?
かつてのギリシャ債務危機(2010年代)のイメージが残っているのは事実です。でも2025年現在、ギリシャ経済はEU平均を上回る成長率を記録しており、不動産市場も健全。むしろ「まだ割安なうちに買える」というのが正しい見方だと思います。
ゴールデンビザの最新ルール(2024年9月改定)
ギリシャのゴールデンビザは、不動産投資で5年間の居住権が得られる人気の制度です。ただし、2024年9月の規制強化で、投資額のハードルが大幅に上がりました。
3ゾーン制の投資額
| ゾーン | 投資額 | 対象エリア |
|---|---|---|
| ゾーンA | €800,000 | アテネ全域、テッサロニキ、ミコノス島、サントリーニ島、人口3,100人以上の島 |
| ゾーンB | €400,000 | 上記以外のギリシャ本土・島嶼部 |
| ゾーンC | €250,000 | 歴史的建造物の修復、商業施設から住宅への転換 |
ゾーンAでは、1物件で120㎡以上・€800,000以上という条件があります。2物件を合計して€800,000にする、といった方法は認められていません。
歴史的建造物の修復や、商業施設を住宅に転換するプロジェクトなら、€250,000からゴールデンビザ取得が可能です。ただし、物件選びの難易度は高く、実際に活用できる人は限られます。専門のエージェントに相談することをおすすめします。
€800,000って高すぎませんか?他の国と比べてどうなんでしょう?
ポルトガルは住宅投資でのビザ取得が終了、スペインも2025年に廃止しました。EU圏でゴールデンビザが取れる選択肢自体が減っている中、ギリシャは「まだ取れる」貴重な国なんです。€400,000のゾーンBなら、クレタ島やロードス島など魅力的なエリアも含まれています。
ゴールデンビザ投資の現状
2025年のゴールデンビザ関連投資は、前年比24%減少しました。閾値引き上げの影響が顕著です。ただし、申請件数自体は依然として多く、2024年には9,289件の申請に対して処理されたのは1,617件。約50,000件のバックログがあり、処理に4〜12ヶ月かかるのが現状です。
2026年1月から、ギリシャ政府はゴールデンビザ制度の効率化を予定しています。バックログ解消、更新手続きの迅速化、家族再統合の簡素化などが計画されていますが、市民権取得までの期間(7年)は変更されない見込みです。
賃貸利回りの実態
ギリシャの賃貸利回りは、ヨーロッパの中でも高い部類に入ります。
利回り4〜8%というのは、どのくらい現実的な数字ですか?
立地と物件タイプによります。アテネ中心部の80㎡のアパートなら月額€892程度の家賃で利回り5.6〜5.8%。パティシオン周辺の再開発エリアなら7.8%も狙えます。一方、コロナキのような高級地区は物件価格が高いため、利回りは3〜4%台にとどまります。
短期賃貸 vs 長期賃貸
観光大国ギリシャでは、Airbnbなどの短期賃貸も人気です。特にアテネ中心部やサントリーニ島では、短期賃貸の方が高い収益が期待できます。
ただし、EU全体で短期賃貸規制が強化される傾向にあり、将来的なルール変更リスクは考慮すべきです。長期賃貸は利回りが下がりますが、安定性では優れています。
ギリシャの賃貸所得税は15%〜44%の累進課税です。非居住者の場合、年間€12,000までは15%、それ以上は段階的に上がります。日本との租税条約により二重課税は回避できますが、税引き後の実質利回りで判断することが重要です。
購入コストと税金
ギリシャでの不動産購入にかかるコストは、ヨーロッパの中では標準的な水準です。
| 項目 | 税率・費用 |
|---|---|
| 不動産取得税 | 3.09% |
| 公証人費用 | 0.8〜1.5% |
| 弁護士費用 | 1〜2% |
| 登記費用 | 0.5% |
| 合計 | 約6〜8% |
フランス(7〜9%)やポルトガル(6〜12%)と同程度。高くもなく安くもなく、といったところです。
保有時・売却時の税金
- 固定資産税(ENFIA):物件価値の0.1〜1.15%/年
- 賃貸所得税:15〜44%(累進課税)
- キャピタルゲイン税:15%(ただし、5年以上保有で様々な控除あり)
ギリシャ投資のメリット・デメリット
- EU圏でゴールデンビザが取れる数少ない国
- アテネは€2,580/㎡とパリの1/4の価格
- 利回り4〜8%(ヨーロッパでは高水準)
- 価格上昇率年7.6%(キャピタルゲイン期待)
- 外国人の購入制限なし
- 温暖な気候、観光需要の安定
- ゴールデンビザ閾値が€800,000に上昇(アテネ)
- 1物件120㎡以上の条件あり
- 申請処理に4〜12ヶ月
- 賃貸所得税が最大44%
- 経済・政治リスク(過去の債務危機)
- ギリシャ語の書類・手続き
結局、どんな人にギリシャ投資は向いているんでしょうか?
3つのタイプに分けられます。①€800,000以上の予算があり、EU居住権が欲しい人、②ゾーンBで€400,000投資し、リゾート物件を楽しみながらビザも取りたい人、③ゴールデンビザは不要で、純粋にアテネの割安な不動産に投資したい人。特に③のタイプには、閾値引き上げで競争が減った今がチャンスかもしれません。
よくある質問
2024年9月以降、アテネやテッサロニキでは€800,000(1物件120㎡以上)が必要です。ゾーンBの地方・島嶼部では€400,000、歴史的建造物の転換なら€250,000で取得可能です。
2025年現在、アテネ中心部の平均は約€2,580/㎡(約42万円)。高級地区のコロナキは€4,000〜5,900/㎡、海沿いのリビエラは€4,000〜5,000/㎡です。
エリアによって4〜8%。アテネ中心部で5.6〜5.8%、再開発エリアのパティシオン周辺で7.8%、高級地区のコロナキで3〜4%程度です。
現在、約50,000件のバックログがあり、処理には4〜12ヶ月かかります。2026年の制度改正で効率化が予定されていますが、余裕を持ったスケジュールで申請すべきです。
ポルトガルは2023年に住宅投資オプションを終了、スペインも2025年に廃止しました。現在、不動産投資でEU居住権が取れる主要国はギリシャが実質的に最後の選択肢です。マルタやキプロスにも制度はありますが、投資額はさらに高額です。
まとめ
ギリシャ・アテネは、ゴールデンビザ閾値引き上げ後も魅力的な投資先です。
- ゴールデンビザ:アテネ€800,000、地方€400,000、特例€250,000
- アテネ平均価格:€2,580/㎡(パリの約1/4)
- 賃貸利回り:4〜8%(ヨーロッパでは高水準)
- 価格上昇率:年7.6%(2025年)
- 外国人購入制限なし
- 購入コスト約6〜8%
EU居住権を狙うなら、ゾーンBの€400,000エリアも検討すべきです。純粋な投資として見れば、アテネは「まだ割安なヨーロッパの首都」として、十分な魅力があります。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の不動産物件の購入を推奨するものではありません。
ギリシャ不動産投資には税金・法規制があります。投資前に必ず現地の弁護士・税理士に相談してください。