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インドネシア不動産の税金|購入時・保有時・売却時の税制を解説【2025年版】
東南アジア 投資戦略

インドネシア不動産の税金|購入時・保有時・売却時の税制を解説【2025年版】

2025-12-25
2026-01-01 更新

インドネシア不動産の税金を解説。BPHTB、贅沢税、固定資産税、賃貸所得税、売却税を2025年最新情報で紹介。

「インドネシアで不動産を買ったら、税金はいくらかかるの?」

インドネシア不動産投資を検討する日本人から、よく聞かれる質問です。

答えは「東南アジアで最も高い」。外国人には20%の贅沢税が課されるため、購入時の総コストは約28〜42%に達します。タイやフィリピンの10〜15%と比べると、2〜3倍の水準です。

この記事では、インドネシア不動産の税金を購入・保有・売却の各段階で詳しく解説します。

購入時の税金

インドネシアで不動産を購入する際、複数の税金がかかります。

**BPHTB(土地建物取得税)**は購入価格の5%です。正式名称は Bea Perolehan Hak atas Tanah dan Bangunan。売買価格またはNJOP(課税評価額)の高い方から控除額を引いた金額に対して5%が課税されます。権利移転登記(AJB)の前に支払う必要があり、インドネシア人も外国人も同じ税率です。

**贅沢税(PPnBM)**が外国人にとって最大の負担です。外国人が高級住宅を購入する場合、20%の贅沢税が課されます。

具体的な条件は、アパート(コンドミニアム)で100億ルピア(約1億円)超なら20%、戸建てで200億ルピア超なら20%。また、50億ルピア以上または150㎡以上の物件は5%が課税されます。

外国人は「高級住宅」しか購入できないため、実質的にこの20%の贅沢税はほぼ必ずかかります。例えば30億ルピア(約3,000万円)のコンドミニアムを購入すると、贅沢税だけで6億ルピア(約600万円)かかる計算です。

読者
読者

20%の贅沢税は避けられないんですか?

鈴木(税務・法務スペシャリスト)
鈴木(税務・法務スペシャリスト)

使用権(Hak Pakai)で購入する場合は避けられません。バリ島などで賃借権(Hak Sewa)を使えば贅沢税を回避できますが、これは所有権ではなくリース契約なので、25〜30年で契約終了します。長期保有を前提とするなら、贅沢税を払ってでも使用権で取得する方が合理的なケースが多いです。

**VAT(付加価値税)**は新築物件をデベロッパーから購入する場合にかかります。2024年まで11%でしたが、2025年1月から12%に増税されました。中古物件は対象外です。

購入時の総コストをまとめると、BPHTB(取得税)5%、贅沢税20%、VAT(新築のみ)12%、公証人費用1〜2%、仲介手数料2〜3%で、合計約28〜42%になります。インドネシアは東南アジアで最も購入コストが高い国です。

他国との比較

インドネシアの購入コスト28〜42%は、タイ(8〜10%)、フィリピン(8〜10%)、マレーシア(6〜8%)、ベトナム(10〜15%)と比べて突出して高い水準です。この高いコストを回収するには、バリ島のような高利回り(8〜15%)エリアで運用するか、5年以上の長期保有でキャピタルゲインを狙う戦略が必要です。

保有時の税金

**PBB(固定資産税)**は日本に比べて非常に安いです。正式名称は Pajak Bumi dan Bangunan。税率は評価額によって異なり、2億〜20億ルピアで0.1%、20億〜100億ルピアで0.2%、100億ルピア以上で0.3%です。年1回の支払いで、評価額(NJOP)は市場価格より低いことが多いため、実際の税負担は比較的軽いです。

賃貸所得税は、居住者か非居住者かで税率が異なります。インドネシア居住者は10%、非居住者(外国人)は20%です。ただし、日本とインドネシアは1982年に租税条約を締結しているため、日本居住者は10%の税率が適用されます。

賃貸収入に対する税金は、賃借人が源泉徴収して納付する形式(Final Tax)です。表面利回り5%の物件の場合、賃貸所得税10%を控除すると実質4.5%になります。

読者
読者

法人(PT PMA)で購入した場合の税金はどうなりますか?

鈴木
鈴木

法人所得税率は22%です。事業として賃貸運営が可能で、経費の控除もできますが、税率22%は個人(10%)より高いです。複数物件を事業として運営する大規模投資家向けですね。法人の設立・維持コストもかかるので、個人投資家には個人名義での購入をおすすめします。

売却時の税金

売却時には売却所得税2.5%がかかります。これはキャピタルゲイン(売却益)ではなく、売却価格に対して課税されます。取得費用や保有期間に関係なく一律2.5%で、売主が負担します。

例えば、50億ルピアで売却した場合、50億×2.5%=1.25億ルピアの売却所得税がかかります。

売却時の総コストは、売却所得税2.5%、仲介手数料2〜3%で、合計約4.5〜5.5%です。

ラウンドトリップコスト

購入から売却までの総コスト(ラウンドトリップコスト)は、購入時28〜42%+売却時4.5〜5.5%で、**合計32.5〜47.5%**にも達します。これを回収するには、長期保有でキャピタルゲインを狙うか、バリ島のような高利回り(8〜15%)でコストを回収する戦略が必要です。短期売却では確実にコスト負けします。

税金を抑えるポイント

インドネシアの高い税金を少しでも抑える方法があります。

まず、長期保有で取引回数を減らすこと。購入・売却のたびに高いコストがかかるため、5年以上の長期保有が基本戦略です。

次に、日本との租税条約を活用すること。日本居住者は賃貸所得税が20%ではなく10%に軽減されます。

バリ島で賃借権(Hak Sewa)を使えば贅沢税を回避できますが、所有権ではなくリース契約なので25〜30年で終了します。長期保有前提なら使用権(Hak Pakai)で取得する方が合理的なケースが多いです。

最後に、高利回りエリア(バリ)でコスト回収を狙うこと。バリ島では短期賃貸で利回り8〜15%も期待でき、高い購入コストを比較的早く回収できます。

読者
読者

購入時に28〜42%もコストがかかるのは高すぎませんか?

鈴木
鈴木

はい、東南アジアで最も高い水準です。特に20%の贅沢税が大きい。フィリピンやタイでは購入コストは10〜15%程度なので、インドネシアは2〜3倍です。そのため、5年以上の長期保有でキャピタルゲインを狙うか、バリのように高利回り(8〜15%)でコストを回収する戦略が必要です。短期転売は絶対に避けてください。

まとめ

インドネシア不動産投資の税金は、他国と比べて非常に高いです。

  • BPHTB(取得税):5%
  • 贅沢税:20%(外国人はほぼ必須)
  • VAT:12%(2025年〜、新築のみ)
  • 固定資産税:0.1〜0.3%(日本より安い)
  • 賃貸所得税:10〜20%(日本居住者は10%)
  • 売却所得税:2.5%
  • 購入時の総コスト:28〜42%
  • 長期保有でコストを回収する戦略が必要

税金を理解した上で、長期的な投資計画を立てましょう。

よくある質問

Q
インドネシアで外国人が不動産を購入する際の税金はいくらですか?
A

購入時の総コストは約28〜42%です。内訳はBPHTB(取得税)5%、贅沢税20%、VAT(新築のみ)12%、公証人費用1〜2%、仲介手数料2〜3%です。特に贅沢税20%が大きく、外国人は「高級住宅」しか購入できないため、ほぼ必ず課税されます。

Q
インドネシアの賃貸所得税は何%ですか?
A

インドネシア居住者は10%、非居住者(外国人)は20%です。ただし、日本とインドネシアは租税条約を締結しているため、日本居住者は10%の税率が適用されます。税金は賃借人が源泉徴収して納付します(Final Tax)。

Q
インドネシアの不動産を売却する際の税金はいくらですか?
A

売却価格の2.5%が売却所得税として課税されます。これはキャピタルゲイン(売却益)ではなく、売却価格全体に対して課税されます。仲介手数料(2〜3%)と合わせて、売却時の総コストは約4.5〜5.5%です。

Q
インドネシアの高い税金を回収するにはどうすればいいですか?
A

2つの戦略があります。①5年以上の長期保有でキャピタルゲインを狙う、②バリ島のような高利回りエリア(8〜15%)で運用してコストを回収する。短期売却では確実にコスト負けするため、避けてください。購入から売却までの総コスト(ラウンドトリップコスト)は32.5〜47.5%にも達します。


※本記事は情報提供を目的としており、特定の不動産物件の購入を推奨するものではありません。
税制は変更される可能性があるため、最新情報は現地の税理士・専門家にご確認ください。
海外不動産投資にはリスクが伴います。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。