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マレーシア不動産の出口戦略|転売・相続・RPGT対策の考え方
東南アジア 投資戦略

マレーシア不動産の出口戦略|転売・相続・RPGT対策の考え方

2025-12-02
2026-01-01 更新

マレーシア不動産の出口戦略を解説。転売のタイミング、RPGT(不動産譲渡益税)対策、相続時の注意点、売却の流れを2025年最新情報で紹介。

「買ったはいいけど、いつ売ればいいの?」

海外不動産投資で意外と見落とされがちなのが「出口戦略」。マレーシアでは、売却時期によって税率が30%から10%まで変わるため、出口を意識しないと大損する可能性があります。

今回は、マレーシア不動産の出口戦略について解説します。

なぜ出口戦略が重要なのか

読者
読者

買う前から売ることを考えるんですか?

田中(海外不動産アドバイザー)
田中(海外不動産アドバイザー)

むしろ買う前にこそ考えるべきです。「いつ、いくらで、誰に売るか」を想定しておかないと、いざ売りたいときに「売れない」「税金が高い」「思ったより安い」という事態になります。

マレーシア不動産は流動性がそこそこ高いですが、売却には通常3〜6ヶ月程度かかります。外国人への売却はさらに時間がかかることも。

  • 投資の最終リターンを最大化するため
  • RPGT(譲渡益税)を最小化するため
  • 相続時のトラブルを防ぐため
  • いつでも売れる準備をしておくため

RPGT:所有期間で税率が3倍違う

マレーシアで売却時に課税されるRPGT(Real Property Gains Tax)は、所有期間によって税率が大きく変わります

所有期間 RPGT税率(外国人) 評価
3年以内 30% 非常に不利
4年目 20% 不利
5年目 15% やや不利
6年目以降 10% 最小税率
読者
読者

3年以内に売ると30%も取られるんですか!?

田中
田中

そうなんです。譲渡益に対して30%なので、例えばRM40万の利益が出ても、RM12万は税金で持っていかれます。6年以上待てば10%で済むので、その差は歴然です。

RPGT計算例

条件

計算

→ 3年以内に売っていたら約300万円の税金だった!

  • 2020年購入:RM 100万
  • 2027年売却:RM 140万
  • 所有期間:7年
  • 譲渡益:RM 140万 − RM 100万 − 経費RM 5万 = RM 35万
  • 控除(10%):RM 3.5万
  • 課税対象:RM 31.5万
  • RPGT(10%):RM 3.15万(約101万円)

売却の流れ

手順 マレーシア不動産を売却する流れ
1
1. 市場調査・価格設定

周辺の成約事例を調査し、適正な売却価格を設定。不動産エージェントに相談。

2
2. 売却依頼

不動産エージェントに売却を依頼。専任契約か一般契約かを選択。

3
3. 買い手との交渉

内見対応、価格交渉。外国人買い手の場合はState Consent取得が必要。

4
4. 売買契約締結

契約書(SPA)の作成、手付金の受領。弁護士によるレビューを推奨。

5
5. State Consent(買い手が外国人の場合)

州政府の許認可が必要。審査期間2〜3ヶ月。

6
6. 登記移転・税金支払い

土地局で名義変更。RPGTはこの時点で支払い。

7
7. 残金受領・引き渡し

残金を受け取り、物件を引き渡し。日本への送金手続き。

売却時の総コスト

読者
読者

売却時には全部でいくらかかりますか?

田中
田中

6年以上保有なら約13〜15%、3年以内だと約33〜35%が目安です。RPGTの差がそのまま総コストの差になりますね。

売却コストの内訳

6年以上保有:約13〜15%
3年以内売却:約33〜35%

費用項目 金額目安
RPGT 10〜30%(所有期間で変動)
弁護士費用 0.5〜1%
エージェント手数料 2〜3%
土地局手数料 少額

誰に売るか:買い手のターゲット

読者
読者

外国人への転売は難しいですか?

田中
田中

外国人への転売自体は可能ですが、State Consent(州政府許認可)の取得に2〜3ヶ月かかります。また、最低購入価格規制(KLでRM100万等)があるため、低価格帯の物件は外国人に売りにくい。マレーシア人への売却が最もスムーズですね。

  • マレーシア人:最低購入価格規制なし、最もスムーズ
  • シンガポール人:ジョホールで需要増加
  • 日本人投資家:日系エージェント経由、数は限定的
  • その他外国人:State Consent必要、時間がかかる

相続のことも考えておく

意外と知られていませんが、マレーシアには相続税がありません

読者
読者

相続税がないなら、日本よりお得ですか?

田中
田中

マレーシアでは相続税はかかりませんが、日本の居住者が相続した場合は日本の相続税の対象になります。マレーシアでの遺言書を作成しておくと、相続手続きがスムーズになるのでおすすめです。

  • マレーシアに相続税はなし(2014年以降)
  • ただし日本の居住者は日本で相続税がかかる
  • 遺言がない場合の相続手続きは複雑
  • マレーシアでの遺言書作成を推奨(RM 500〜2,000程度)
  • 手続き期間:数ヶ月〜1年以上かかることも

RPGT対策:どうすれば税金を減らせる?

1. 6年以上の長期保有

最も確実な対策。税率が30%→10%に下がります。

2. 経費を漏れなく計上

読者
読者

どんな経費が控除できますか?

田中
田中

購入時の印紙税、弁護士費用、仲介手数料、リノベーション費用などが控除できます。領収書は必ず保管しておいてください。また、譲渡益の10%またはRM 10,000(いずれか高い方)は自動的に控除されます。

3. 為替タイミング

リンギット高のタイミングで売却すれば、円換算での手取りが増えます。

購入時から出口を意識する

メリット
  • 流動性の高いエリア(KL中心部、ジョホールRTS周辺)
  • 人気のあるデベロッパー
  • フリーホールド物件
  • 駅近など立地重視
  • 適正価格での購入
デメリット
  • 流動性の低いエリアは避ける
  • 実績のないデベロッパーは避ける
  • リースホールドは転売が難しい
  • 過度なカスタマイズは避ける
  • 高値掴みは絶対NG

まとめ

マレーシア不動産の出口戦略は、購入前から考えておくべきです。

  • RPGT(譲渡益税)は**10〜30%**と大きく変動
  • 6年以上保有でRPGT 10%に軽減
  • 売却の総コストは**13〜35%**程度
  • マレーシア人への売却が最もスムーズ
  • マレーシアに相続税はないが日本では課税
  • 購入時から出口を意識した物件選びが重要

「いつ、いくらで、誰に売るか」——この問いに答えられる状態で投資を始めましょう。

よくある質問

Q
マレーシア不動産の売却にはどのくらい時間がかかりますか?
A

一般的に3〜6ヶ月程度です。買い手が外国人の場合はState Consent(州政府許認可)取得に2〜3ヶ月追加でかかることがあります。適正価格で出せば早く売れますが、高値設定だと長期化します。

Q
RPGTを軽減する方法はありますか?
A

最も効果的なのは6年以上の長期保有です。税率が30%(3年以内)から10%(6年以上)に下がります。また、購入時の印紙税、弁護士費用、リノベーション費用などは経費として控除できます。

Q
マレーシア不動産を相続したら税金はかかりますか?
A

マレーシアには相続税がありません。ただし、日本の居住者が相続した場合は日本の相続税の対象になります。相続手続きを円滑にするため、マレーシアでの遺言書作成(RM 500〜2,000程度)を推奨します。


※本記事は情報提供を目的としており、特定の不動産物件の購入を推奨するものではありません。
海外不動産投資にはリスクが伴います。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
各国の法規制・税制は変更される可能性があるため、最新情報は現地の専門家にご確認ください。