「シドニーは高すぎる。メルボルンはどう?」
これは正しい発想かもしれません。
メルボルンはシドニーより20〜30%安く、それでいて2025〜26年度はオーストラリア全土で最も高い価格成長(+6〜7%)が予測されています。2024年は調整局面でしたが、2025年後半から回復基調に転じ、今は「買い時」に近い状況です。
この記事では、メルボルン不動産投資の魅力とリスクを解説します。
メルボルン市場の現状
2025年のメルボルンは、前年の調整から回復しつつあります。
一戸建ての中央値はA$94.5万(約9,200万円)で、シドニー(A$149万)の約63%。過去12ヶ月で+4.8%上昇し、ユニット(アパート)は+5.6%と、より速いペースで回復しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 一戸建て中央値 | A$94.5万 |
| ユニット中央値 | A$62万 |
| 価格/㎡ | A$2,700〜3,800 |
| 賃貸利回り | 3〜5% |
| 空室率 | 1.4% |
| 2025-26予測成長率 | +6〜7% |
KPMGの予測では、メルボルンは2025〜26年度にシドニー、ブリスベン、アデレードを上回る成長率を記録する見込みです。
なぜメルボルンが今後成長すると言われているんですか?
いくつか理由があります。まず、建築許可数が過去最低水準で、新築供給が減っています。2025年の完成物件数は10年で最少の見込み。一方で人口は増え続けているので、需給バランスが崩れて価格が上がりやすい状況です。さらに、金利引き下げ期待もあり、購入需要が戻ってきています。
エリア別の投資戦略
メルボルンは広大な都市で、エリアによって価格と利回りが大きく異なります。
高利回りエリア(郊外・成長地区)
| エリア | 中央値 | 利回り | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Pakenham | A$65万 | 4.3% | 賃料+9.5%上昇 |
| Donnybrook | A$65万 | 4.2% | 賃料+8.3%上昇 |
| Junction Village | A$68万 | 4.9% | メルボルン最高利回り |
| Melton | A$52万 | 4.5〜5% | 最も手頃 |
郊外の成長地区は価格がA$50〜70万と手頃で、利回りも4〜5%。賃料上昇率も高く、投資効率は良好です。
バランス型エリア(中間リング)
Bayswater(中央値A$87万、空室率0.6%、賃料+11%上昇)やPascoe Vale(中央値A$101.75万)は、価格・利回り・利便性のバランスが取れたエリアです。
高利回りユニット(都心部)
Melbourne CBD(ユニット利回り8.6%、メルボルン最高)、Carlton(中央値A$41.6万、賃料A$550/週、大学需要)は、ユニット投資で高利回りが狙えます。Carltonは複数の大学に近く、学生需要が安定しています。
ビクトリア州は2024年に新たな土地税を導入し、「オーストラリアで最も投資家に不利な州」と評されています。2024年には2万件以上の賃貸物件が市場から消え、賃貸供給が減少しました。土地税コストは投資判断時に必ず確認してください。
土地税が厳しいなら、メルボルン投資は避けた方がいいですか?
一概には言えません。土地税が上がった結果、賃貸供給が減り、賃料が上昇しています。空室率も1.4%と非常に低い。土地税を織り込んでも賃料でカバーできるケースもあります。物件ごとにシミュレーションして判断すべきです。
外国人購入規制
メルボルンもシドニーと同じく、外国人は中古住宅購入禁止(2025年4月〜2027年3月)の対象です。
購入可能な物件
- 新築物件:FIRB承認を得れば購入可能
- オフプラン物件:デベロッパーから直接購入
- 空き地:4年以内に建設開始が条件
ビクトリア州の追加コスト
ビクトリア州の外国人印紙税サーチャージは8%(NSW州は9%)。A$100万の物件で計算すると、通常の印紙税約A$5.5万に加えて、サーチャージA$8万で、合計約A$13.5万になります。
- 印紙税(通常):約5.5%
- 外国人サーチャージ:8%
- FIRB申請料:A$13,200〜
- 合計:物件価格の約14〜16%
収益シミュレーション
Pakenhamの新築一戸建て(A$65万)
- 週間賃料:A$520
- 年間賃料:A$27,040
- 管理費・維持費:-A$4,000
- 土地税:-A$2,000
- 税引前純収益:A$21,040
- 表面利回り:4.2%
- 実質利回り:約3.2%
Carlton CBD近くのユニット(A$42万)
- 週間賃料:A$550
- 年間賃料:A$28,600
- 管理費・維持費:-A$5,000
- 土地税:-A$1,500
- 税引前純収益:A$22,100
- 表面利回り:6.8%
- 実質利回り:約5.3%
一戸建てとユニット、どちらがおすすめですか?
目的によります。キャピタルゲイン重視なら一戸建て(土地価値が上がりやすい)。キャッシュフロー重視ならユニット(利回りが高い)。外国人は新築限定なので、デベロッパーの信頼性も重要な判断基準です。
投資判断
- シドニーより20〜30%安い
- 2025-26年度に+6〜7%成長予測
- 空室率1.4%と非常に低い
- 賃料上昇傾向(+8〜11%のエリアも)
- 人口増加と住宅供給不足
- 外国人は中古住宅購入禁止
- 印紙税サーチャージ8%
- ビクトリア州の土地税が高い
- 郊外は利便性に課題
- CBD近くのユニットは供給過剰リスク
よくある質問
予算と戦略によります。シドニーは価格が高い(中央値A$149万)が最も安定。メルボルンは20〜30%安く(中央値A$94.5万)、成長ポテンシャルが高い。同じ予算ならメルボルンでより良い立地の物件が買えます。
一戸建てならJunction Village(4.9%)、Pakenham(4.3%)、Melton(4.5〜5%)。ユニットならMelbourne CBD(8.6%)、Carlton(6〜7%)が高利回りです。ただし、外国人は新築・オフプラン限定なので、物件の選択肢は限られます。
2024年に新たな土地税が導入され、投資家の負担が増えました。具体的な税額は土地評価額によりますが、年間A$2,000〜5,000程度が目安です。これが原因で2万件以上の賃貸物件が市場から消え、賃貸供給が減少しています。
物件価格の約14〜16%です。内訳は、通常印紙税約5.5%、外国人サーチャージ8%、FIRB申請料A$13,200〜。A$100万の物件なら約A$14〜16万(約1,400〜1,600万円)の追加コストがかかります。
まとめ
メルボルンはシドニーより手頃で、成長ポテンシャルが高い市場です。
- 一戸建て中央値A$94.5万、シドニーの約63%
- 2025-26年度に**+6〜7%成長**予測
- 空室率1.4%、賃料上昇傾向
- 外国人は新築・オフプラン限定
- 印紙税サーチャージ8%
- 高利回りエリアはPakenham、Junction Village、Carlton
土地税の負担増はリスクですが、賃貸需要の強さと価格上昇ポテンシャルを考えれば、長期投資の選択肢として検討に値します。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の不動産物件の購入を推奨するものではありません。
オーストラリア不動産投資には税金・法規制があります。投資前に必ず現地の弁護士・税理士・FIRB専門家に相談してください。