「ゴールデンビザが終わったって聞いたけど、まだ投資する価値あるの?」
ポルトガル不動産投資を検討する日本人から、最近よく聞かれる質問です。
答えは「純粋な投資としては依然として魅力的」。2023年10月にゴールデンビザの住宅投資オプションは終了しましたが、価格は前年比+16.9%上昇しています。ロンドンやパリの半分以下の価格で、温暖な気候と高い生活の質を享受できる——ゴールデンビザ目的でなくても、選ぶ理由は十分あります。
この記事では、ゴールデンビザ終了後のポルトガル不動産市場を解説します。
市場の概要
2025年のデータでは、全国平均価格が€2,722/㎡(約44万円/㎡)。銀行鑑定中央値は€1,866/㎡で、前年比+16.9%の上昇を記録しています。
| 都市 | 平均価格 | 利回り |
|---|---|---|
| リスボン | €5,650〜6,425/㎡ | 3.8〜5.2% |
| ポルト | €3,908/㎡ | 5.9% |
| アルガルヴェ | €3,467/㎡ | 最大8% |
| ロンドン | €14,000+/㎡ | 3.5% |
| パリ | €10,500+/㎡ | 3〜4% |
ロンドンやパリと比べると大幅に安く、ヨーロッパの首都では手頃な部類に入ります。キャピタルゲインと賃貸収入の両方が期待できる市場です。
ゴールデンビザが取れなくなったのに、なぜ価格が上がり続けているんですか?
5つの理由があります。①住宅供給不足で需要に供給が追いつかない、②観光需要による短期賃貸ニーズ、③デジタルノマドの流入、④EU市民の購入(ビザ不要)、⑤インフレによる資産価値上昇。外国人購入件数は減少していますが、地元需要とEU市民が市場を支えています。
ゴールデンビザの現状
2023年10月に住宅投資オプションは終了しました。リスボン、ポルト、沿岸部では住宅購入によるゴールデンビザ取得ができなくなり、約90%のエリアが対象外になりました。
ただし、完全に終わったわけではありません。商業不動産(€500,000以上)やファンド投資(€500,000以上)での取得は引き続き可能で、現在の申請の78%がファンド投資です。
住宅投資でゴールデンビザが取れる地域もわずかに残っています。内陸部の過疎地域と自治領(マデイラ、アゾレス)では住宅投資によるゴールデンビザ取得が可能。マデイラは€500,000以上、アゾレスは€400,000以上(低密度地域)が条件です。ただし、投資先としての魅力は主要都市に劣ります。
2025年6月には、政府が国籍取得に必要な居住期間を5年から10年に延長する法案を提出しました。ゴールデンビザ保有者にも影響する可能性があり、市民権取得までの道のりがさらに長くなります。
住宅投資でビザが取れなくなった今、ポルトガル居住を目指すなら別のルートを検討すべきです。D7ビザ(パッシブインカムビザ)は年間約€9,600の安定収入があれば取得可能。デジタルノマドビザは月€4,000以上の収入証明で取得できます。不動産購入とビザ取得を分けて考えることで、より柔軟な選択ができます。
外国人の購入条件
ポルトガルには外国人の不動産購入に制限がありません。ポルトガル市民と同じ権利で購入できます。ゴールデンビザは取れなくても、純粋な投資目的やセカンドホームとしての購入は自由です。
購入コストは合計で約6〜12%。内訳として、IMT(不動産取得税)が1〜8%(価格による)、印紙税が0.8%、公証人・登記が€500〜1,500、弁護士費用が物件価格の1〜2%。例えば€300,000の物件なら、約€18,000〜36,000が購入コストになります。
モーゲージは外国人でも可能ですが、条件は厳しめ。2025年1月時点で金利は3.2〜4.0%、LTV(Loan to Value)は60〜80%で、外国人は低めに設定されることが多いです。
賃貸所得にはどれくらい税金がかかりますか?
非居住者の賃貸所得税は28%(フラット)です。これは経費控除前のグロス収入に課税されるため、税負担が重い。表面利回り5%の物件でも、税引き後は約3.6%に下がります。だからこそ、ポルトガルでは「インカム重視」より「キャピタルゲイン重視」の投資が適しているんです。
投資戦略
2025年におすすめの戦略は4つあります。
まず、キャピタルゲイン重視。長期保有で価格上昇を享受し、賃貸所得税28%の負担を最小化します。ポルトガルでは10年以上の保有で売却益への課税が軽減される仕組みもあります。
次に、再開発エリアへの投資。リスボンのマルヴィラ・ベアト、ポルトのボンフィム・カンパニャンは価格上昇が期待できるエリアです。
三つ目は、中期賃貸。1〜12ヶ月のデジタルノマド・駐在員向けで利回り5〜7%が狙えます。短期賃貸よりも規制が緩やかです。
最後に、アルガルヴェの短期賃貸。ALライセンス付き物件で利回り最大8%。ただし、リスボン中心部では新規ALライセンスの発行が制限されているため、既存ライセンス付き物件を探すか、規制が緩やかなアルガルヴェやポルト郊外で投資するのが現実的です。
短期賃貸(Airbnb)投資にはALライセンス(Alojamento Local)が必須です。リスボン中心部では新規発行が制限されており、既存ライセンス付き物件はプレミアム価格になっています。取得期間は2〜3ヶ月、費用は€250〜500。投資前にライセンス取得可能性を必ず確認してください。
ゴールデンビザが取れなくなった今、ポルトガルに投資する意味はありますか?
あります。ゴールデンビザは終了しましたが、ポルトガル不動産の魅力は変わりません。価格はロンドン・パリの半分以下、利回りはポルトで5.9%、アルガルヴェで最大8%。温暖な気候で生活の質も高い。純粋な投資として見れば、依然として魅力的な市場です。ただし、賃貸所得税28%は重いので、キャピタルゲイン重視の戦略をおすすめします。
まとめ
ポルトガルはゴールデンビザ終了後も、強い市場を維持しています。
- 全国平均価格**€2,722/㎡**
- 前年比**+16.9%**上昇
- 外国人購入制限なし
- ゴールデンビザ住宅投資は終了
- 賃貸所得税28%
- リスボン**€5,650〜6,425/㎡**
- ポルト**€3,908/㎡、利回り5.9%**
- アルガルヴェ短期賃貸利回り最大8%
純粋な投資として検討する価値がある市場です。
よくある質問
いいえ、外国人の購入制限はありません。ポルトガル市民と同じ条件で購入できます。ゴールデンビザの住宅投資オプションは終了しましたが、純粋な投資目的やセカンドホームとしての購入は自由です。購入コストは物件価格の6〜12%程度です。
住宅投資オプションは2023年10月に終了しました。ただし、商業不動産(€500,000以上)やファンド投資(€500,000以上)での取得は引き続き可能です。また、内陸部の過疎地域やマデイラ、アゾレスなど一部地域では住宅投資によるビザ取得が可能です。
アルガルヴェの短期賃貸で利回り最大8%が期待できます。ポルトも5.9%と高め。リスボンは価格が高いため利回りは3.8〜5.2%にとどまります。ただし、短期賃貸にはALライセンスが必要で、リスボン中心部では新規取得が難しくなっています。
非居住者の賃貸所得税は28%(フラット税率)です。経費控除前のグロス収入に課税されるため、実質的な税負担は重いです。表面利回り5%でも税引き後は約3.6%になります。そのため、賃貸収入よりもキャピタルゲインを重視した投資戦略がおすすめです。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の不動産物件の購入を推奨するものではありません。
ポルトガル不動産投資には税金・法規制があります。投資前に必ず現地の弁護士に相談してください。