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タイ不動産の外国人購入ガイド|2025年最新の規制・条件・注意点
東南アジア 法規制・税金

タイ不動産の外国人購入ガイド|2025年最新の規制・条件・注意点

2025-12-27
2026-01-01 更新

タイで外国人が不動産を購入する際の規制・条件を2025年最新情報で解説。コンドミニアム49%ルール、FET取得、ノミニー規制強化など。

「タイで不動産を買いたいけど、何が買えるの?」

タイ不動産投資を検討する日本人から、最初に聞かれる質問です。

答えは「コンドミニアムのみ」。タイでは外国人が合法的に所有できるのはコンドミニアム(分譲マンション)のみで、土地、一戸建て住宅、タウンハウスなどは原則として外国人名義での所有が認められていません。さらに各コンドミニアムには外国人枠49%の制限があり、2025年はノミニー(名義貸し)構造への取り締まりが強化されています。

この記事では、2025年最新の法規制を踏まえて、外国人がタイで不動産を購入する条件と注意点を解説します。

外国人が購入できる不動産

タイでは、外国人が合法的に所有できるのはコンドミニアム(分譲マンション)のみです。

タイのコンドミニアム法に基づき、外国人は正式に登記されたコンドミニアムのユニットを所有できます。ただし、登記されていない「アパートメント」は所有権が認められないため注意が必要です。

土地については、原則として外国人は所有できませんが、例外規定があります。タイへの投資額が4,000万バーツ(約1.6億円)以上で、投資期間が5年以上の場合、バンコク・パタヤ市・市町村地域内で都市計画上居住地域に指定されたエリアに限り、1ライ(1,600㎡)以下の土地購入が可能です。ただし、この条件を満たす投資家はごく少数であり、一般的な選択肢ではありません。

49%ルール(外国人枠)

コンドミニアムには外国人所有比率の上限があります。各コンドミニアムの総床面積の49%までが外国人枠で、計算はユニット数ではなく床面積ベース。残りの51%はタイ国籍者のみ購入可能です。人気物件では外国人枠が埋まっていることもあるので、購入前に必ず確認してください。

読者
読者

49%の枠がいっぱいだと買えないんですか?

田中(海外不動産アドバイザー)
田中(海外不動産アドバイザー)

はい、その通りです。人気物件では外国人枠が埋まっていることもあります。購入前に必ず現在の外国人保有比率を確認してください。また、将来売却する際にも、外国人にしか売れないため出口戦略に影響します。タイ人配偶者がいる場合は配偶者名義で購入する方法もありますが、離婚時などのリスクを考慮する必要があります。

FET(外国為替取引証明書)の取得

外国人がタイでコンドミニアムを購入する際、FET(Foreign Exchange Transaction Form)の取得が必須となります。

FETは、購入資金が海外から正式に送金されたことを証明する書類です。かつては「Thor Tor 3(トートー3)」と呼ばれていました。

取得の流れは、まず日本の銀行口座からタイの銀行口座へ購入資金を外貨(米ドル、日本円など)で送金。送金を受け取ったタイの銀行でFETの発行を依頼します。送金額が5万米ドル以上の場合は必ず発行されます。物件の登記手続き時に、土地局(Land Department)にFETを提出します。これがないと外国人名義での登記ができません。

重要な注意点として、タイ国内での収入や、タイ国内の口座間送金ではFETは発行されません。送金時の名義と購入者名義が一致している必要があり、購入価格以上の金額を送金する必要があります。

2025年の規制強化・変更点

物件タイプ 購入可否 条件
コンドミニアム 可能 49%枠内
土地 原則不可 4,000万B投資で例外
一戸建て 不可 リースのみ

2024年〜2025年にかけて、タイ当局はノミニー(名義貸し)構造への取り締まりを強化しています。

外国人が土地を所有するため、タイ人名義で会社を設立し、その会社名義で土地を購入する手法は、外国人事業法(Foreign Business Act)に違反する違法行為です。リスクとして、最大3年の懲役刑、高額の罰金、物件の強制売却・没収、将来の購入禁止(ブラックリスト登録)があります。2025年現在、当局は積極的に摘発を行っており、絶対に避けるべきです。

また、2025年から1,000万バーツ(約4,000万円)以上の物件に2〜5%の追加税が適用されています。1,000万〜5,000万バーツの物件は2%、5,000万バーツ以上は5%の追加税がかかります。

2025年1月31日からは、タイ消費者保護委員会(OCPB)による新規制が施行され、予約契約書のタイ語フォーマット標準化、不公正な契約条項の禁止、プレビルド購入者の保護強化が行われています。

リースホールド(借地権)の落とし穴

土地付き物件(ヴィラ、一戸建て)を利用したい場合、リースホールド(借地権)という方法があります。最長30年で契約による更新が可能ですが、「30年×3回=90年のリースが可能」という説明は誤解を招きます。タイ最高裁は2025年の判決で、リース更新は「契約上の約束」であり「保証された権利」ではないと再確認しました。土地所有者が更新を拒否した場合、法的に強制することは難しいです。

ビザと不動産所有の関係

読者
読者

不動産を買えばビザがもらえるんですか?

田中
田中

いいえ、タイでは不動産購入とビザは別問題です。物件を購入しても、自動的に居住権やビザが付与されることはありません。長期滞在にはタイランドエリート(50万〜200万バーツで5〜20年の長期滞在ビザ)やLTRビザ(富裕層・高度人材向け10年ビザ)など、別途取得が必要です。これらのビザを持っていても、土地所有権は付与されません。

購入前のチェックリスト

タイでコンドミニアムを購入する前に確認すべきことをまとめます。

確認すべきことは、コンドミニアム法に基づき登記された物件か、外国人枠(49%)に空きがあるか、FET取得のための送金ルートを確保しているか、デベロッパーの実績・評判、管理会社の質です。

避けるべきことは、ノミニー構造を勧める業者、「土地も買える」という甘い話、リース更新の「保証」を鵜呑みにすること、過度に安い物件です。

まとめ

タイで外国人が不動産を購入する場合、法規制を正しく理解することが重要です。

  • 外国人が所有できるのはコンドミニアムのみ
  • 各物件の外国人枠は49%まで
  • 購入にはFET(外国為替証明)が必須
  • 2025年はノミニー構造への取り締まり強化
  • リース更新は保証ではない
  • 不動産購入でビザは取得できない

合法的な方法で、信頼できるエージェントを通じて購入手続きを進めましょう。

よくある質問

Q
タイで外国人が土地を買う方法はありますか?
A

原則として不可ですが、4,000万バーツ(約1.6億円)以上の投資を5年以上行う場合、限定的なエリアで1ライ(1,600㎡)以下の土地購入が認められます。ただし、一般的な選択肢ではありません。

Q
FETはどこで取得できますか?
A

海外から外貨でタイの銀行口座に送金し、その銀行で発行を依頼します。送金額が5万米ドル以上の場合は自動的に発行されます。日本からの送金名義と購入者名義が一致している必要があります。

Q
49%の外国人枠がいっぱいの物件は絶対に買えませんか?
A

外国人名義での購入はできません。タイ人配偶者がいる場合は配偶者名義で購入する方法がありますが、離婚時などのリスクを考慮する必要があります。人気物件は早めに枠が埋まるので、検討段階で空き状況を確認してください。

Q
ノミニー構造とは何ですか?なぜ危険なのですか?
A

タイ人名義の会社を設立し、その会社名義で土地を購入する手法です。外国人事業法違反で、最大3年の懲役刑、高額罰金、物件没収のリスクがあります。2025年現在、当局は積極的に摘発を行っており、「みんなやっている」は通用しません。絶対に避けてください。


※本記事は情報提供を目的としており、特定の不動産物件の購入を推奨するものではありません。
海外不動産投資にはリスクが伴います。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
各国の法規制・税制は変更される可能性があるため、最新情報は現地の専門家にご確認ください。