「タイで不動産を買ったら、税金はいくらかかるの?」
結論から言えば、購入時に約2〜3%、売却時に約4〜8%(5年未満の場合)。さらに5年以上保有すれば、売却時の税負担を大幅に軽減できます。
日本とは異なる税制のため、事前に理解しておかないと想定外のコストが発生します。
まず全体像を把握しよう
タイの税金って複雑そうですね…。どんな種類があるんですか?
大きく分けて「購入時」「所有中」「売却時」の3つのタイミングで税金がかかります。購入時は比較的シンプルですが、売却時は所有期間によって税率が変わるので注意が必要です。
| 税金の種類 | 課税タイミング | 税率 |
|---|---|---|
| 移転登記税 | 購入時 | 2%(折半が慣例) |
| 印紙税 | 購入時 または 売却時 | 0.5% |
| 特別事業税 | 売却時(5年未満) | 3.3% |
| 源泉所得税 | 売却時 | 1〜5%(目安) |
| 土地建物税 | 毎年 | 0.02〜0.7% |
購入時の税金
移転登記税と印紙税
移転登記税って誰が払うんですか?
タイの慣例では売主・買主で折半(各1%)が一般的です。ただし、契約によって負担割合を変えることも可能。新築物件ではデベロッパーが全額負担するキャンペーンもありますよ。
| 費用項目 | 買主負担 |
|---|---|
| 移転登記税 | 1%(折半) |
| 印紙税 | 0〜0.5% |
| 弁護士費用 | 0.5〜1% |
| 修繕積立金 | 500〜1,000 THB/㎡ |
| 合計 | 約2〜3% |
注意点として、タイ政府の移転登記税減税措置(0.01%への引き下げ)は、タイ国籍者かつ物件価格700万バーツ以下が条件。外国人は対象外です。
所有時の税金
土地建物税(固定資産税)
固定資産税は高いですか?日本と比べてどうですか?
日本よりかなり安いです。例えば評価額1,000万バーツの物件でも、年間2,000〜3,000バーツ程度(約1万円以下)。日本の固定資産税の数十分の一ですね。
2020年から導入された土地建物税は、用途によって税率が異なります。
→ 日本より圧倒的に安い!
- 自己居住用:0.02〜0.05%(評価額5,000万THBまで非課税)
- 賃貸・商業用:0.3〜0.7%
- 空き家・未利用:0.3〜0.7%
売却時の税金:ここが重要!
売却時には最大で4種類の税金がかかる可能性があります。特に「5年未満」と「5年以上」で税負担が大きく変わるのがポイントです。
特別事業税(5年未満の場合)
5年未満で売ると損するって聞きましたが、本当ですか?
本当です。5年未満の売却では特別事業税3.3%が課税されます。5年以上保有すれば非課税になり、代わりに印紙税0.5%だけで済みます。この差は大きいですよ。
| 所有期間 | 特別事業税 | 印紙税 |
|---|---|---|
| 5年未満 | 3.3% | 非課税 |
| 5年以上 | 非課税 | 0.5% |
源泉所得税
売却益に対して累進税率(0〜35%)で課税されます。ただし、所有年数が長いほど控除額が増え、実効税率は下がります。
| 所有年数 | 控除率 | 実効税率目安 |
|---|---|---|
| 1年 | 8% | 3〜5% |
| 3年 | 23% | 2〜3.5% |
| 5年 | 35% | 1.5〜3% |
| 10年以上 | 50% | 1〜2% |
売却時の総コスト
結局、売却時には全部でいくらかかるんですか?
5年未満なら約4〜8%、5年以上なら約2〜4%が目安です。5年以上保有するだけで税負担が半分以下になるので、短期転売はおすすめしません。
賃貸収入の税金
タイで賃貸収入を得る場合、源泉税が課税されます。
さらに、日本の居住者は日本でも確定申告が必要。タイで支払った税金は「外国税額控除」として日本の税金から控除できますが、手続きは複雑です。
- タイ非居住者(外国人投資家):15%
- タイ居住者(年180日以上滞在):5%
具体的な計算例
1,000万バーツのコンドミニアムを例に計算してみましょう。
実際にいくらかかるか知りたいです。
具体例で見てみましょう。購入時は買主負担が約15万バーツ(約65万円)。5年未満で売却すると約63万バーツ(約270万円)の税金がかかります。5年以上待てば、売却時の税金は半分以下になりますよ。
購入時(買主負担)
売却時・5年未満(売主負担)
- 移転登記税(1%):100,000 THB
- 印紙税(0.5%):50,000 THB
- 合計:約150,000 THB(約65万円)
- 移転登記税(1%):100,000 THB
- 特別事業税(3.3%):330,000 THB
- 源泉所得税(約2%):200,000 THB
- 合計:約630,000 THB(約270万円)
投資判断
- 購入時コストは約2〜3%と比較的低め
- 土地建物税は日本より大幅に安い
- 5年以上保有で売却時の税負担を軽減
- 長期保有で源泉税の控除率も上がる
- 5年未満の売却は税負担が重い(特別事業税3.3%)
- 賃貸収入に15%の源泉税(非居住者)
- 日本でも確定申告が必要
- 法人名義は税務上デメリットあり
まとめ
タイ不動産の税金は、5年という期間が分岐点です。
- 購入時:移転登記税2%(折半が慣例)+ 印紙税0.5%
- 所有時:土地建物税は年0.02〜0.7%(日本より安い)
- 売却時:5年未満は特別事業税3.3%、5年以上は印紙税0.5%のみ
- 賃貸収入:非居住者15%の源泉税
- 日本での確定申告も忘れずに
「5年以上の長期保有」を前提に投資計画を立てることをおすすめします。
よくある質問
買主負担は通常、物件価格の約2〜3%が目安です。内訳は移転登記税1%(折半)、印紙税0.5%程度。ただし契約により負担割合は変わります。
はい、5年未満の売却では特別事業税3.3%が課税されます。5年以上保有すれば非課税となり、代わりに印紙税0.5%のみ。売却時の総コストは5年未満で4〜8%、5年以上で2〜4%が目安です。
日本の居住者は、タイの不動産所得も日本で確定申告が必要です。タイで支払った税金は「外国税額控除」として日本の所得税から控除できますが、手続きが複雑なため税理士への相談をおすすめします。
※本記事は情報提供を目的としており、税務アドバイスではありません。
具体的な税務判断は、税理士などの専門家にご相談ください。
税制は変更される可能性があるため、最新情報は専門家にご確認ください。