「REITなんて、もう古い」
——2025年、テック株に熱狂する投資家の間で、REITは「忘れられた資産」になっていました。
しかし、それは投資チャンスかもしれません。2025年のS&P500が+17%上昇する中、米国REITは+6%にとどまりました。この出遅れは、割安での投資機会を示しています。
REITの出遅れ
S&P500との乖離
| 指標 | 2025年リターン |
|---|---|
| S&P500 | +17.38% |
| 米国REITインデックス | +6.19% |
| 乖離 | ▲11.19pt |
なぜREITはこんなに出遅れたんですか?
主に2つの理由があります。まず金利上昇。REITは借入で物件を購入するので、金利が上がるとコストが増えます。次に、投資マネーがAI・テック株に集中し、「地味な」REITが敬遠されました。
1990年代後半との類似性
Morningstarのアナリストは、現在の状況を「1990年代後半のテックバブルに似ている」と指摘しています。
1990年代後半もテック株に資金が集中し、REITは割安に放置されました。その後、2000年代前半にはREITが大きくアウトパフォームしています。
注目の割安銘柄
配当利回り5%超の優良REIT
Morningstarが「割安」と評価する銘柄を紹介します。
| 銘柄 | セクター | 配当利回り | 割安度 |
|---|---|---|---|
| Americold Logistics | 冷凍倉庫 | 6.96% | ▲49% |
| Invitation Homes | 戸建賃貸 | 4.27% | ▲31% |
| Digital Realty | データセンター | 約3% | ▲20% |
| Prologis | 物流 | 約3.5% | ▲15% |
Americoldの割安度49%って、半額ということですか?
そうです。Morningstarの「適正価値」に対して、現在の株価が49%低いという意味です。冷凍倉庫はEコマースの生鮮食品配送で需要が伸びており、長期的には回復が期待できます。ただし、短期的には金利環境次第ですね。
セクター別の見通し
追い風が吹くセクター
- データセンター(AI需要)
- 物流(Eコマース)
- ヘルスケア(高齢化)
- 戸建賃貸(住宅不足)
- オフィス(リモートワーク定着)
- 商業施設(Eコマースとの競合)
- ホテル(景気敏感)
金利低下の恩恵
2026年に金利が下がればREITは上がりますか?
その可能性は高いです。FRBが利下げに転じれば、借入コスト低下 + 配当株への資金流入のダブル効果が期待できます。ただし、利下げのタイミングと幅は不透明なので、分散投資が基本ですね。
日本人投資家の買い方
購入方法
| 方法 | 特徴 |
|---|---|
| 米国ETF(VNQ等) | 分散投資、低コスト |
| 個別REIT | 銘柄選定が必要、配当高め |
| 日本の投資信託 | 円建て、手軽、新NISAで購入可 |
新NISAで米国REITは買えますか?
日本の投資信託経由なら可能です。「ニッセイグローバルリートインデックスファンド」などがあります。ただし、米国のREIT ETF(VNQなど)は新NISAでは購入できません。特定口座での購入になります。
配当金の税金
米国REIT配当の課税:
- 米国で10%源泉徴収
- 日本で20.315%課税
- 外国税額控除で二重課税を軽減可能
米国REITの配当は「軽減税率の適格配当」ではないため、米国での源泉徴収率が通常の株式より高くなるケースがあります。証券会社によって取り扱いが異なるので確認が必要です。
まとめ
米国REITの投資機会をまとめます。
現在の状況:
- S&P500に11pt以上出遅れ
- テック株集中で「忘れられた資産」に
- 配当利回り5〜7%の銘柄あり
注目セクター:
- データセンター(AI需要)
- 物流・冷凍倉庫(Eコマース)
- ヘルスケア、戸建賃貸
投資方法:
- 日本の投資信託なら新NISAで購入可
- 米国ETF(VNQ)は特定口座で
- 配当課税に注意
「割安」は「不人気」の裏返しです。短期的にはさらに下落する可能性もありますが、長期視点で「忘れられた資産」に投資するのは、歴史的に有効な戦略でした。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。
投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。
よくある質問
金利上昇による借入コスト増加と、AI・テック株への資金集中が主因です。2025年はS&P500が+17%に対し、REITは+6%にとどまりました。
Americold Logistics(冷凍倉庫)は配当利回り6.96%、Invitation Homes(戸建賃貸)は4.27%です。いずれもMorningstarが「割安」と評価しています。
日本の投資信託(グローバルリートファンド等)経由なら可能です。ただし、米国のREIT ETF(VNQなど)は新NISA対象外のため、特定口座での購入になります。
FRBが利下げに転じれば上昇する可能性があります。ただし、利下げのタイミングは不透明です。データセンター、物流、ヘルスケアなど追い風のセクターを選ぶことが重要です。