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ベトナム不動産の税金ガイド|譲渡税2%・賃貸所得税・固定資産税を解説
東南アジア 投資戦略

ベトナム不動産の税金ガイド|譲渡税2%・賃貸所得税・固定資産税を解説

2025-12-13
2026-01-01 更新

ベトナム不動産投資の税金を完全解説。譲渡税2%、賃貸所得税5%、土地使用税、購入・売却費用を2025年最新情報で紹介。

「ベトナムは税金安いって聞いたけど、実際どうなの?」

ベトナム不動産投資を検討する日本人から、よく聞かれる質問です。

答えはYes、東南アジアで最も税金が安い。売却時のキャピタルゲイン税はわずか2%。フィリピン(6%)やカンボジア(4%)と比べて圧倒的に低い水準です。ただし、「利益」ではなく「売却価格」に対して課税されるため、損失が出ても2%がかかる点に注意してください。

この記事では、ベトナム不動産投資の税金を完全解説します。

税金の全体像

ベトナムで不動産投資をすると、購入・保有・売却の各段階で税金がかかります。

段階 税金・費用 税率
購入時 登録税+諸費用 約3〜4%
保有時 土地使用税 0.03〜0.15%
保有時 賃貸所得税 10%(1億ドン超)
売却時 譲渡所得税 2%

購入時は登録税0.5%と公証人費用・仲介手数料で合計約3〜4%。保有時は土地使用税0.03〜0.15%と賃貸所得税10%(年間1億ドン超過時)。売却時は譲渡所得税2%と仲介手数料で約3〜4%。

トータルで見ると、5年保有で約8〜12%の税金・費用がかかります。これを賃料収入とキャピタルゲインで回収できるかが投資判断のポイントです。

購入時の税金・費用

購入時にかかる費用は合計約3〜4%です。

登録税は物件価格の0.5%で、所有権移転登記時に課税されます。通常は買主が負担します。公証人費用は0.1〜0.5%、仲介手数料は1〜2%が相場。法律相談費用は別途かかることもあります。

例えば、物件価格30億ドン(約1,500万円)の場合、登録税1,500万ドン、公証人・仲介等6,000万ドン、合計約7,500万ドン(約38万円)が購入時コストです。

VATは物件価格に含まれていることが多い

新築コンドミニアムをデベロッパーから購入する場合、VATは物件価格に含まれていることがほとんどです。ただし、契約前に必ず確認してください。「VATは別途」と言われると、10%が追加でかかります。

保有時の税金

保有時にかかる税金は2種類あります。

土地使用税は土地評価額の0.03〜0.15%(累進課税)。外国人は土地を「所有」できませんが、土地使用権に対して課税されます。金額としては年間数万円程度と、それほど大きくありません。

賃貸所得税は、年間賃料収入が1億ドン(約50万円)を超えると課税されます。個人所得税5%と付加価値税5%の合計10%。月額に換算すると約840万ドン(約4.1万円)以下なら非課税ですが、ホーチミンやハノイの一般的なコンドミニアムの賃料はこれを超えることが多いです。

読者
読者

賃料収入が少ないと非課税になるんですか?

鈴木(税務・法務スペシャリスト)
鈴木(税務・法務スペシャリスト)

はい、年間1億ドン(約50万円)以下なら所得税は非課税です。ただし、ホーチミン1区やハノイ中心部のコンドミニアムなら月額1,500万〜2,000万ドン(7.5万〜10万円)が相場。年間で2億ドン前後になり、非課税枠を超えます。地方都市の格安物件でない限り、課税されると考えてください。

売却時の税金

ベトナムの譲渡所得税は売却価格の2%です。

重要なポイントは、「利益」ではなく「売却価格」に対して課税されること。つまり、損失が出ても2%がかかります。購入価格との差額は関係ありません。

例えば、売却価格40億ドン(約2,000万円)の場合、40億ドン × 2% = 8,000万ドン(約40万円)が譲渡所得税。購入価格が50億ドンで損失が出ていても、同じ8,000万ドンが課税されます。

法人の場合は異なり、譲渡益(売却価格−取得価格−経費)に対して20%の法人税が課税されます。損失が出た場合は課税されず、他の所得と損益通算が可能です。

2%は東南アジア最低水準

ベトナムの譲渡所得税2%は、フィリピン(6%)やカンボジア(4%)と比べて圧倒的に低い。タイやマレーシアのように保有期間による変動もなく、シンプルで予測しやすい税制です。

日本での税金

日本居住者がベトナム不動産から所得を得た場合、日本でも確定申告が必要です。

賃貸所得は日本の所得税(累進課税5〜45%)の対象。売却益は日本の譲渡所得税(短期39%、長期20%)の対象となります。

二重課税を避けるため、日越租税条約に基づく外国税額控除が利用できます。ベトナムで支払った税金は、日本の確定申告で控除可能。ただし、先にベトナムで納税し、確定申告後に還付される流れになるため、資金繰りに注意が必要です。

詳細は税理士に相談してください。

税金シミュレーション

5年間の投資シミュレーションを見てみましょう。

条件は、購入価格30億ドン(約1,500万円)、月額賃料1,500万ドン(約7.5万円)、5年後に40億ドン(約2,000万円)で売却、外国人個人投資家の場合。

購入時は登録税1,500万ドン、公証人・仲介等6,000万ドン。保有時は土地使用税が年間約100万ドン×5年=500万ドン、賃貸所得税が年間1,800万ドン×5年=9,000万ドン。売却時は譲渡所得税8,000万ドン。

合計税金・費用は約2.5億ドン(約125万円)。5年間の賃料収入9億ドン(約450万円)とキャピタルゲイン10億ドン(約500万円)を考えると、税引後リターンは十分確保できます。

まとめ

ベトナム不動産投資の税金は、購入・保有・売却の各段階でかかります。

  • 購入時:登録税0.5%、諸費用合計約3〜4%
  • 保有時:土地使用税0.03〜0.15%、賃貸所得税10%(1億ドン超過時)
  • 売却時:譲渡所得税2%(売却価格に対して)
  • 年間賃料1億ドン以下なら所得税非課税
  • 法人の場合は譲渡益に20%課税
  • 日越租税条約で二重課税は軽減
  • 日本での確定申告も必要

ベトナムの譲渡所得税2%は東南アジアで最も低い水準。税金面では有利な投資先です。

よくある質問

Q
ベトナムのキャピタルゲイン税はいくらですか?
A

個人の場合、売却価格の2%です。「利益」ではなく「売却価格」に対して課税されるため、損失が出ても2%がかかります。フィリピン(6%)やカンボジア(4%)と比べて低い水準です。法人の場合は、譲渡益(売却価格−取得価格−経費)に対して20%が課税されます。

Q
賃貸収入への課税はいくらですか?
A

年間賃料収入が1億ドン(約50万円)を超える場合、個人所得税5%と付加価値税5%の合計10%が課税されます。年間1億ドン以下なら非課税。ホーチミンやハノイの一般的なコンドミニアムの賃料はこれを超えることが多いため、課税されるケースがほとんどです。

Q
ベトナムと日本で二重課税になりますか?
A

日本とベトナムは租税条約を締結しているため、ベトナムで支払った税金は日本の確定申告で「外国税額控除」として控除できます。ただし、先にベトナムで納税し、確定申告後に還付される流れになるため、資金繰りに注意が必要です。詳細は税理士に相談してください。

Q
50年リースホールドで税金の扱いは変わりますか?
A

外国人は「土地所有権」ではなく「土地使用権(50年リースホールド)」を取得しますが、税務上の扱いは通常と同じです。土地使用税、譲渡所得税ともに通常通り課税されます。日本での減価償却の扱いは税理士に確認してください。


※本記事は情報提供を目的としており、特定の税務アドバイスを提供するものではありません。
税務に関する最終判断は、税理士等の専門家にご相談ください。
税制は変更される可能性があるため、最新情報は現地の専門家にご確認ください。